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The 小学校教育

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小学校教育の今を見つめ,そして未来を考えていきます。
ひとりでも多くの教師,保護者,一般の方に小学校教育の今を知っていただき,そして地域の小学校に関心を持っていただきたいのです。

「授業実践力向上net」を設立しました。ご覧ください。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~shimacha/MyHomePage/
  *土日祝日は休刊します。
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教員勤務実態調査(平成28年度)の集計(速報値)について

2017/04/28 21:07
 本日の文科省メルマガより。
 かなり詳細な情報が盛り込まれている。
 教員の立場から読みとってみるとおもしろい。

◇ 教員勤務実態調査(平成28年度)の集計(速報値)について(概要)   平成29年4月28日

  http://melmaga.mext.go.jp/c/sux01Eu001FI

  「教育政策に関する実証研究」の一つとして、教員の勤務実態の実証分析を平成28〜29年度の2か年で実
 施。【委託機関:株式会社リベルタス・コンサルティング】
  今回、教員勤務実態調査のうち、教員の勤務時間に係る部分の速報値が取りまとまったことから公表する
 もの。

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弦楽四重奏とアサーション

2017/04/27 20:15
 「弦楽四重奏」を聴いた。
 ヴァイオリン2人とヴィオラ,チェロの4人の奏者が奏でる。
 それぞれの楽器が自己を主張し,なおかつ他の楽器の主張を傾聴しながら一つの音楽にしていく。
 相手を認めならが,自己も正しく主張する。
 指揮者がいないから,なおさらこういう気概が求められる。
 こういうことを思いながら「アサーション」を想起した。
 原理的にはまったく同じである。
 集団が一つにまとまるために重要な概念である。
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給食当番

2017/04/25 20:19
 新学年が始まり,学級づくりの基盤が固まりつつある頃だと思う。
 現役の頃気になったことの1つに「給食当番」がある。
 例えば,高学年のあるクラス,給食当番を1人1役体制で組織している。
 牛乳を取りに行く子,
 食缶を取りに行く子,
 角バットを取りに行く子,
 食器かごを取りに行く子,
 パンを取りに行く子,
 小さいお椀かごを取りに行く子,
 大きいお椀かごを取りに行く子
 などなど。
 総勢10人ほどの子が,それぞれたった一つのものを取りに行く。
 返却時も同じだ。
 自分の割り当てのものだけをとってきて,そして片付ける。
 全くの1人1役体制。
 自分のことさえやればそれよいというわけだ。
 これでは1年生の係活動と同じではないか。
 「パン箱が残っているよ」
 と声をかけると,
 「パン箱を片づけるのは○○君」
 のひと言で片付けられる。
 「ぼくじゃない」
 というわけだ。
 何か冷たい集団・・・・・。
 自分のことさえやっておけば,あとのことは関知せず。
 これで集団の力が育っていくのだろうか?
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続:春の花々

2017/04/18 20:28
 今回も教育の話から離れて,春の花の話。
 サクラに負けず劣らず,咲き誇っている。

〈モモ〉
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〈ハナカイドウ〉
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〈ライラック(リラ)〉
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春の花々

2017/04/14 21:14
 今回も教育の話から離れて,春の花の話。
 サクラに負けず劣らず,咲き誇っている。

〈ユキヤナギ〉
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〈ボケ〉
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〈ニワウメ〉
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残業規制、教員は?

2017/04/13 20:10
 中学校の教員の勤務実態はまさにブラック企業状態。
 『内外教育』web版に興味深い記事が掲載されていた。


《残業規制、教員は?》

 「教員の時間外労働に歯止めを」。
 政府の働き方改革実現会議が定めた残業時間の上限規制が注目される中、日教組などは教員特有の勤務、給与制度の見直しを求めている。
 公立学校教員の給与に関するいわゆる「給特法」は、職業としての教員の特性を考慮し、時間外手当を支給しない代わりに、給与月額の4%相当額を「教職調整額」として一律支給する仕組みを定めている。
 ただこの4%は、1966年の勤務実態調査に基づき算定したもので、残業に換算するとわずか月8時間分。松野博一文部科学相も「当時と今の学校現場の先生の働き方は大きく変化している」と実態に合っていないことを認めているが、初等中等教育局の幹部によると、見直しのハードルは高いという。
 かつて中央教育審議会で教職調整額にめりはりを付けることが検討されたが、「内閣法制局にばっさり切られた」ことがある。
 一方で、時間外手当を設けるとなると多額の財源が必要になる。
 「これまでは給特法を見直すより、教員定数を増やしたり、少人数学級を推進したりするといった環境改善を優先してきた。なかなか答えが出ない話だ」とぼやいていた。
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春の花

2017/04/11 20:27
 サクラばかりがもてはやされるが,他にもきれいに咲き誇っている花たちがある。
 例えば,

  ○ ミモザ
  ○ コブシ
  ○ ハクモクレン
  ○ ボケ
  ○ マンサク
  ○ ニワウメ
  ○ ユキヤナギ
  ○ モモ
  ○ ハナカイドウ
  ○ ライラック(リラ) 

 少しずつ紹介しようと思う。
 どれも身近に見ることができる花たち。
 少し注意すると見つけることができると思う。 

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          〈ミモザ〉
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          〈コブシ〉
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          〈ハクモクレン〉
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文部科学統計要覧(平成29年版)

2017/04/10 20:07
 本日の文科省メルマガより。
 年代別教員数など,いろいろ眺めてみるとおもしろい。

 ◇ 文部科学統計要覧(平成29年版)
   http://melmaga.mext.go.jp/c/58v01Dk001FR

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新しい学習指導要領がめざす学びとは

2017/04/07 21:11
 明治図書のウエブマガジンから紹介したい。
 今のうちにいろいろな立場の方のご意見を拝聴しておきたい。

◇ 新しい学習指導要領がめざす学びとは
                                国立教育政策研究所松尾 知明

 新しい教育課程では、学びのイノベーションが求められている。これまでは、教科等の内容としてのコンテンツをきちんと教えることが期待されてきた。教科書を中心に指導すべき内容を考え、知識を確実に教えることが重視されてきたといえるだろう。
 それが、新しい教育課程では、資質・能力としてのコンピテンシーの育成が明確に打ち出された。資質・能力の3つの柱に基づき教育課程の構造化が図られ、その実現に向けた学びが推進されることになったのである。

1 コンテンツ(内容)からコンピテンシー(資質・能力)へ
 グローバル化や知識社会が進展する中で、社会を生き抜く資質・能力の育成が求められており(松尾、2016a)、コンピテンシーに基づく教育改革が世界的な潮流となっている(松尾、2015)。新しい教育課程においても、変化の激しい予測の困難な社会において、よりよい未来の社会を築き、自らの人生を切り拓いていくことのできる資質・能力の育成が中心的な課題となっている。そこでは、「何を知っているか」から、知識を活用して「何ができるか」への転換が求められているといえる。
 確かに、資質・能力の涵養は、「新しい学力観」が打ち出された平成元年の学習指導要領改訂以降、一貫して主要な課題であった。しかし、学習指導要領はこれまで、「何を知っているか」の視点から各教科等の知識や技能が整理されてきた。また、「生きる力」といった資質・能力目標は掲げられていたものの、それを育むための具体的な手立てを欠いてきたといえる。そのため、教科等のコンテンツをきちんと教え、知識を確実に定着させることにこれまで重点が置かれてきたといえるだろう。
 それが新しい教育課程では、資質・能力の3つの柱である@生きて働く「知識・技能」、A未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」、B学びを人生に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等」の観点から、教育内容の構造化が図られることになった。さらに、資質・能力の育成に向けて、主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点からの授業改善、及び、カリキュラム・マネジメントを通した不断の見直しといった具体的な方略が示されることになったのである。
 教育の目標が、明確な形で、コンテンツ(内容)からコンピテンシー(資質・能力)へと焦点が移行したといえる。

2 コンピテンシーを育むアクティブ・ラーニング
 「何を知っているか」だけではなく、知識を活用して「何ができるか」といったコンピテンシーの育成が問われるようになると、学びの在り方も大きく変えることが必要になる。そのため、新しい教育課程では、主体的・対話的で深い学びとしてのアクティブ・ラーニングが提言されることになったのである。
 アクティブ・ラーニングとは、直訳すれば「能動的な学習」ということになるが、ここでのポイントは、資質・能力を育てられるかどうかにある。
 そのため第一に、教科等の内容のみを重視して、知識注入型の授業をいくら実施しても資質・能力は育たないだろう。知識の量は増えるかもしれないが、使える知識にはならない。
 第二に、主体的な学習が大事だということで、学習活動だけを工夫しても、活動主義に陥ってしまう。子どもは意欲的に活動するかもしれないが、資質・能力の育成にはつながらない。
 第三に、資質・能力の育成をするのだからといって、例えば問題解決の練習をいくら繰り返しても、意味のある問題解決の能力は育成されない。類似の課題は解けるようになるかもしれないが、社会で生きて働く問題解決の能力とはならない。
 したがって重要なのは、アクティブ・ラーニングとして学習活動を構想する際に、教科等の内容、学習活動、資質・能力の三つの要素をつなぐということである(松尾、2016b)。授業をデザインするにあたって、資質・能力を育てるために、内容(大きな概念)を中心にしながら、活動を構想していくということがカギになるのである。

3 おわりにかえて・・・学びの問い直し
 変化の激しい予想が困難な社会が到来し、「自立」した個人が、知恵を出し合い「協働」して、「創造」的に問題解決を図るといった今日的な課題に直面する中で、学びとは何かについての根本的な問い直しが求められている。これからの社会を生き抜き、未来を拓く資質・能力の育成をめざすためにも、資質・能力と内容と活動をつなぐ学びのイノベーションを実現していくことが中心的な課題となっているのである。
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特集:カリキュラム・マネジメント 

2017/04/06 21:01
 東京書籍の「教室の窓」から紹介したい。

◇ 教室の窓 Vol.51
   特集:カリキュラム・マネジメント 2017年4月発行

 本誌は,東京書籍が発行する小学校・中学校の,教科情報など最新の教育情報をご紹介する教育情報誌です。
 本号中の新教育課程,新学習指導要領に関する内容は,諮問から答申までの間に行われた審議のポイント,新学習指導要領がねらっている児童・生徒の資質・能力,小学校英語や中学校における学習指導の充実などについて,無藤隆先生にインタビューに応じていただきました。記事に収めることができなかったインタビューの内容は動画でご覧ください。
 戦後最大の改訂がなされたともいわれる新学習指導要領について,その背景,理念,全体構想などを,さまざまな視点から取り上げました。
 
 https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/ten_download/2017/2017047048.htm

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学習指導要領改訂のポイント

2017/04/05 20:15
 無藤隆先生の書かれた新学習指導要領に関する文を紹介する。

― 学習指導要領改訂のポイント ―

■学び続ける姿勢や学ぶ力としての学力
 新しい学習指導要領の前文に「社会に開かれた教育課程の実現」と書かれているように、学校には子どもたちを教育する役割があり、彼らが大人になって社会に出たときに意味のある教育を行わなければなりません。ですから、新しい学習指導要領は、これから学校教育を受ける子どもたちが社会に出る2030年ごろ、今から10年後の社会をイメージして考えなければならないわけです。そのころの社会は、おそらく政治的、経済的に激変していることが予想されますし、AIなど、今のICT技術よりもはるかに進化した技術と共存している社会になっていると思います。
 そのような変化の激しい社会では、絶えず新しい知識が生まれますから、子どもたちが身に付けるべき「基礎的な知識」というものは、今とは相当違うものになります。さらにそれは10年、20年というスパンで変わるものではなく、絶えず変化するものだと考えられます。それらに対応していく力を端的に表したのが「学び続ける姿勢、学ぶ力としての学力」です。これは基礎的な知識の上に成り立つことには違いありませんが、高等学校まで基礎的な知識を固め、その先の大学で発展的に考える力を身に付けようという考え方ではなく、小学校段階から自ら学ぶ力を養成しようという考え方をより明確に打ち出しています。
 そして、子どもたちに学び方や学ぶ姿勢を身に付けさせるには、まず教師が「絶えず学ぶ、学び続ける」という学びの在り方をイメージして指導しなければなりません。さらに、子どもたちが主体的、能動的に学ぶ経験をさせることが必要です。
 「まず指導すべき内容があり、どのように学ぶのかは教師の指導技術、テクニックである」という考え方もありますが、学びの根本は「教師の指導を通して、子どもが学び方を学ぶ、学ぶ姿勢を身に付けること」にあります。彼らが学校を卒業しても、自分の仕事や趣味などについて学び続けていける力を身に付けさせること。それはインターネットや本から学んでも良いと思いますし、自らの判断で先生に師事してもいいと思います。さまざまな学び方を経験させ、学びに向かう力を身に付けていく。基礎的な知識は、それらに結びつけるような形で身に付けさせるということです。
■すべての教科を「資質・能力」の3つの柱で再整理
 幼・小・中・高等学校を通して、その根幹にある「学びに向かう力」を含めた学力を「資質・能力」と呼び、整理しています。資質・能力は、簡単にいうと「知的な力」と「情意的な力」に分けられます。
「知的な力」は非常に大雑把にいうと「知識(生きて働く知識・技能)」と「考える力(思考力、判断力、表現力)」に分けて考えられます。
 「知識」とは物事についての在り方を知ることであり、私たちは問題解決を図るときにさまざまな物事に関する知識を使って思考しています。一方で、「考える力」とは、普遍性を持ちながらも、例えば数式を使うのであれば数学的な考え方をしていますし、言葉を使うなら国語的な考え方をしているといえます。
 これら「知識」と「考える力」を組み合わせることで「知的な力」の育成が整理されます。
資質・能力のもう一つの側面である「情意的な力」とは、意欲とか意思とかを、自分の人生、将来に結びつけて学んでいける姿勢のことです。これを先に述べたように「学びに向かう力」と呼んでいます。この力は、以前から大切な力であると言われていましたが、今回の改訂で 「学力の3要素」の一つになり、それが小・中・高等学校の教育を通じて育成すべき資質・能力であると明確に示しています。
では、「何を学ぶか」、つまり「各教科で何をどのように教えるのか」ということは、学習指導要領では、教科ごとに教科固有の目標、内容が書かれています。その目標をそれぞれこれまでお話してきた「資質・能力」の3つの観点で整理しています。
 さらに各教科において学習対象を捉える視点や考え方を「見方・考え方」として整理しました。各教科の目標と内容を合わせた学習指導要領の記述全体が、その教科の「見方、考え方」であると理解していただいていいと思います。「資質・能力」を直接教えることは不可能ですから、数学では数学としての「見方、考え方」を教え、国語では国語としての「見方、考え方」を教える。見方、考え方を学ぶことを通じて、子どもたちの「資質・能力」が身に付くという考え方です。
■「主体的・対話的で深い学び」とは何か
 そして「どのように学ぶか」という「学び方」の部分ですが、これを「アクティブ・ラーニング」「主体的・対話的で深い学び」と呼んでいます。
 「主体的な学び」というのは、まさに自らの意思、意欲を働かせて学ぶことですから、より具体的にいえば、自分がどのように学んでいくかという見通しを立てながら、またこれまでどのように学んできたのか振り返りながら学ぶ、そのような学び方を言います。
 「対話的な学び」とは、人とやりとりしながら学ぶことです。対話するとき、私たちは必ず言葉や図や映像などで表現しながら考えを伝え合います。それぞれの考えをさまざまな表現手段を通して共有し、そして自らの表現を見直しながら考えていく。対話的な学びとは、表現と絡めて非常に重要な学びです。
そして、それらが「深い学び」につながる必要があります。深い学びとは、教科ごとの「見方・考え方」を深めるということです。つまり、主体的・対話的でありながら、教科としての見方・考え方を深めていくような学びをめざそうということです。それは、先生方の指導の仕方でもあるし、同時に「主体的・対話的で深い学び」の在り方を子ども自身に身に付けさせる学び方であることも意味しています。これらの点が、すべての教科に共通する重要なポイントです。
■学び方を学ぶとは、考える方法を学ぶということ
 今回の改訂の根底にある「学び方を学ぶこと」とは、別の言い方をすれば、「考える力を育てるときに、考える方法を学ぶ」ということです。
 先に述べたように、考えるということは、知識内容に支えられているので、知識を使わなければ考えられません。そして知識は、知識と知識が結びつくことではじめて問題解決や、思考で使える「構造化された知識」になります。
 ですから、考える力を育てるとは、「知識を構造化して、問題解決に活用できるようにする」ことと、「問題に合わせて、問題解決のための道具・手段として、ICTや思考ツールなどを使って考える力を育てる」ということです。今、タブレット端末など、使いやすいICTが普及しており、ICTは問題解決のための有効な道具の一つになっています。もちろん、紙でも良いのですが、子どもたちが将来就く仕事や学びを考えたときに、ICTを使うことは間違いありません。それは単純にインターネット検索をするといったことではなく、アプリケーションやソフトウェアを使って考えたりしていると思います。ですから、授業でICTを積極的に活用して、子どもたちに馴染ませたほうが良いということです。ただし、それは紙で行っていることを単純にICTに置き換えたら良いということではなく、ICTでなければできないことを使って学んだり、問題解決したりしてほしいと考えています。
 学校は、社会と比べてICTを活用した問題解決、思考にまだまだ馴染んでいません。ICTを含めた適切な道具を使って、問題解決を学ばせてほしいと思います。
■「重点化」でカリキュラム・マネジメントを
 学校の教育課程を編成することは各学校単位の仕事ですが、カリキュラム・マネジメントという言葉は、教育課程外の時間、例えば部活動、朝の時間や放課後、土曜日、長期休業中、保護者との連携といったもろもろの学校の運営、経営にかかわる内容を含めた広い意味で捉えていただきたいと思います。
学校への要請、要望は、英語教育やプログラミング教育、防災教育など、学習指導要領の改訂を重ねるごとに増えています。そのなかでも、学校に与えられている時間や人員は一定であり、それ以上を望むことが困難な状況にあります。今回の改訂では、教える内容を減らすことや授業時間の削減をしていませんから、増えた内容に対して今学校で取り組まれている内容を見直し、整理して時間を創出しなければいけません。これを「重点化」を呼んでいます。
 学習指導要領は最低基準ですが、すべての地域、学校で満遍なく同じように教えるというわけではありません。学校、地域の状況はさまざまです。学校単位、もしくは先生単位でそれぞれの実情に合わせて、どこをどのように強調してメリハリをつけるのかを考え、カリキュラム・マネジメントに取り組んでいただきたいと思います。
■単元レベルで「主体的・対話的で深い学び」を考える
 今回の改訂では、高等学校1年で科目が増加したり、小学校5、6年で英語科が開設したりするなど、さまざまな内容の変化がありますが、学習指導要領の中身はそれほど大きく変わっていません。「どのように学ぶか」という学び方を学ぶことがかなり強調されていますが、これらについて、今まで小・中学校でまったく取り組まれていなかったことではないと思います。
 そして「アクティブ・ラーニング」という言葉は、「主体的・対話的で深い学び」という言葉に変わりました。アクティブ・ラーニングという言葉が諮問で出て以来、それに関する書籍が多数出版されていますが、小・中・高等学校でそれぞれ解釈が異なっていたり、「アクティブ・ラーニングは必ず話し合う」とか、「先生が説明してはいけない」といった誤った見解が広まったりしていました。そのような状況を受けて、「主体的・対話的で深い学び」と表現を改めることで先生方が何を指導すべきなのかをより明確にすることにしました。
 また、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けては、1コマのレベルではなく、単元のレベルで実現を考えてほしいと思います。つまり1時間丸々一斉指導のコマがあってもよくて、さまざまな学習活動を組み合わせた単元全体で子どもたちがアクティブになっているかどうかを考えてほしいということです。
 このような活動は、小・中学校ではこれまでも取り組まれていることだと思いますが、特に高等学校では、1時間丸々先生が話すという授業がずっと続くというケースもあります。そのような意味では、極めて単純な意味での「アクティブ・ラーニングの実現」というメッセージは、今後も必要だと考えています。
■小・中・高等学校で何が変わるか
 小学校英語科は3年後に全面実施をめざしています。基本的には学校や教育委員会に任されていますが、45分授業週1回か、15分週3回の実施を想定しています。
 45分授業の場合は、ALTと中学校の英語免許を持った教員が指導することを原則にしています。これらの授業について、中学校英語二種免許を持っている小学校教諭を増やして教えられるようにしようという動きもあります。15分の指導では、オーディオ・ビジュアルな英語教材を使って子どもが学びます。教材は、文部科学省から全小学校に配付される予定で、学級担任が指導の中心にならない教科になります。小学校3、4年生は、外国語活動ですから、こちらは従来のように基本的には学級担任が指導します。
 中学校は大きな変化が見られません。中学校では「どのように教えるか」に重点が置かれた改革になります。中学校は生徒指導が忙しいですから、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて、教員がより授業づくりにかかわる時間を増やす必要があります。具体的には、教員の部活動にかかわる時間を減らしたり、それ以外の校務負担を減らしたりするといった方向性を打ち出しています。そして教科横断的な、教科の壁を越えた授業づくり、授業改善というねらいもあります。中学校では、他教科の実践については、内容がわからないことが多いと思いますが、「主体的・対話的で深い学び」という共有の観点であれば、お互いに意見交流ができます。そのような交流が教科の壁を越えた思考力や問題解決力の育成につながると思います。
 部活動にかかわる時間の削減については、これまで部活動が担っていた生徒指導における大きな役割を、学習以外の部分でどのように充実させるかが課題になります。サッカーなどのスポーツは、近年では地域のクラブに所属するケースも増えていますから、地域によっては学校に頼りきった部活動である必要がなくなってきており、地域との連携で解消する部分もあります。
 高等学校は、「歴史総合」など教科・科目構成において大きな再編がありますが、各教科において小学校から高等学校1年までを一つとしたカリキュラムの体系化を行い、縦のつながりを強化しています。高等学校は義務養育ではありませんから、厳密にいえば小・中学校の9年間に加えて1年ということですが、すべての教科において高等学校1年生で一応の完成形というイメージです。現代社会の実情やニーズに合わせた再編を行っています。
■社会に開かれた教育課程の実現に向けて
 社会に開かれた教育課程の実現に向けて、先生方に2つお願いがあります。
一つは、学校を取り巻く地域社会、つまり保護者や地域のさまざまな方と一緒になって学校の在り方を考えてほしいということ。
 もう一つは、そのようななかで、学校のミッションを見直そうということです。5年、10年単位でますます増える教育内容や子どもにかかわる要望について、そのすべてを学校で引き受けることはできません。学校が主体となって、保護者、地域との連携や分担を見直し、本当に学校ですべきことを明らかにしていくこと。そこから学校に課せられているミッションを再定義することが必要です。こうしたことは、都市部と地方の学校では学校を取り巻く状況がまったく異なるため、国や文部科学省から一律に決めることができませんから、ぜひ教育委員会、学校、先生方が一緒になって、新しい学校教育をつくっていただきたいと思います。
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3つの評価

2017/04/03 20:09
 評価の話をもう一つ。
 評価には3つの側面がある。
  A.教師がする子どもの評価
  B.子どもがする自分(たち)の評価
  C.教師がする教師の評価
 以上3つである。
 「指導と評価の一体化」と言った場合の評価は、これら3つの評価が一体となって実施されなくてはならない。
 A.の評価(いわゆる成績をつけるための評価)のみを中心視する教師は未だ多い。
 B.は子どもたちの自己評価、相互評価であり、
 C.は教師の自己評価である。
 子どもの学習状況の評価は、学習目標の到達状況をとらえる(Aの評価)と同時に、指導方法が適切であったかどうかをチェックし、指導の改善に生かさねばならない(Cの評価)。
 また、実施するにあたっては、長いサイクル(単元ごと)と短いサイクル(毎時間)の評価を考えねばならない。
 毎時間の学習指導において、子どもたちの学習状況を細かく見取り、その時間の目標に到達できなかったと判断される子には適切な補充指導を行う。
 また、本時の自分の指導はこれでよかったのかをふり返るなど、以後の指導に生かす評価を行うことが授業を改善し、そして授業の力量を高めていくことになる。
 さらに、B.の児童の自己(相互)評価も大切にしたい。
 評価は教師だけがするものではない。
 児童にとっては、自らの学習状況を知り自分を見つめ直すきっかけとなり、その後の学習意欲を高めるという目的もある。
 この3つの評価で,もっとも重要視したいのはB.の児童の自己(相互)評価である。
教師が子どもを評価して,力がついたかどうかを判断し,目標を達成できなかった子に対して追加の指導をする。
 この場合,目標を達成できたかできなかったかを,子ども自身が適切に評価できればこれに勝る評価はない。
 これができれば「授業改善」という評価のねらいも満たすことがでる。
 このためには,子どもが自己評価できる授業をする必要がある。
 もっとも簡便な方法は,授業開始時に今日の学習のめあてを知らせ,終了時にふり返らせる,というものである。
 私はこれを実際にやっていたが,継続して実践するとかなりの自己評価力がつく。
 時間がかかると言われる方には,挙手ですませる方法もある。
 たったこれだけのことだが,まずはやってみること。
 根気よく続ければきっと授業が変わってくる。
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学習指導要領の前文&総則 全文

2017/03/31 20:03
 教育新聞のホームページから。

【学習指導要領の前文&総則 全文】
 小・中学校の新しい学習指導要領が、3月31日に告示された。小学校の前文と総則の全文は、次の通り(中学校はこれに準ずる)。

https://www.kyobun.co.jp/news/20170331_03/
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児童の自己評価

2017/03/30 20:16
 評価の話をもう少ししてみたい。
 子どもたちの自己評価の重要性について。
 何のために自己評価させるのか?
  ・児童に学習の見通しをもたせたり,意欲付けをする。
  ・児童の自己評価能力そのものの育成を図る。
  ・教師の指導の反省とする。
  ・教師の評価の参考資料とする。
 今,改めて「児童の自己評価」を大切にしたい。
 従来,次のような自己評価の欠点が言われていた。
  ・反省点ばかりがクローズアップされ,今後に向かってのびていこうとする学力形成的な評価の側面が弱い。(辛めの評価になりがち)
  ・自己評価の概念が弱く,自己評価の習慣がないため,必要感が薄くなっている。
  ・時間がかかり,長続きしない。
  ・児童自身のための自己評価であるにもかかわらず,教師の評価の資料としての意味合いが強かった。(評価項目に如実に表れている)
 新しい教育課程のもとではこれらを差し引いてでも実践する価値があるものと考えられる。
 そこで,これらの問題点をクリアできるように慎重に取り組まねば同じ轍を踏むことになる。
 自己評価の具体例をあげてみる。
  @授業開始前に今日のめあてを知らせ,授業の終わりに自己評価の場を持つ。
  A授業を始める前に,「今日の勉強は,8と6の最小公倍数を見つけることができれば合格です」というふうに,
   学習のめあてを知らる。
  B学習の中で,6の倍数,8の倍数を見つけ,そして公倍数を学習する。さらに,最小公倍数を知り,そのはたら
   きを学習する。
  C授業が終わってから,「8と6の最小公倍数を見つけることができた子?」と挙手させる。ふり返りカードを使
   ってもよい。教師はこれを見て自己の指導をふり返り,次時の指導に生かす。
 初めのうちはうまく自己評価できないだろうが,経験を重ねるうちに慣れてくる。すると教師の評価と同じような結果になってくる。
 そのためには頻繁に自己評価の場面をつくること,そして子どもたちが自己評価できるような授業をつくっていくことが大切だ。
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ジグソー学習とは?

2017/03/29 21:00
 アクティブラーニングという言葉が頻繁に用いられている。
 私はその効果的な方法として「ジグソー学習」に注目している。
 問題解決的な学習にこれを組み込めばかなりの効果があると考えている。
 ジグソー学習とは?

 もともとは多くの人種の子どもたちが共に学ぶアメリカの学校で子ども同士の人種間の緊張を解きほぐし,協同的な学びを実現す るために考案されたと言われる学習法。

 1)1つの主課題をいくつかの課題に分け,それらをホームグループ(ジグソーグループとも呼ぶ)内で分担する。
 2)同一の課題を受け持つ者同士でグループを編成する(課題別グループまたはエキスパートグループと呼ぶ)。
 3)課題別グループにて,課題解決のための調査や実験などを行い,その成果を取りまとめる。
 4)課題別グループを解体してホームグループに戻り,おのおの担当した課題についての学習成果を,他のメンバーに説明する。 
 5)上記により,教室の全員が自分の分担について「教え」,他のメンバーのそれについて「教わる」立場を体験することになる。
   また,ホームグループ内では,自分がその分担について知る唯一のエキスパートとなるため,モチベーションが高まり,主体的な学びへの参加が期待できる。

 個々のメンバーがホームグループ(ジグソーグループ)という1枚の絵の中で,欠くことのできない大切なピースとなる,という意味で命名されたと思われる。

 以下のサイトに実践例が掲載されている。
 ぜひご覧いただきたい。
https://gate.justsystems.com/download/school/academy/report/e_052_1k.pdf
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少人数指導授業

2017/03/27 20:15
 先回に引き続き,評価の話。
 退職後,講師として勤務した。
 少人数指導授業を担当していた。。
 学級を等質2分割して進めた。
 それぞれが10数人を受け持つ。
 そのとき,担任と打ち合わせした結果,次のように進めることとした。
 参考になれば幸いだ。

1 レディネス調査を行い,実態を把握する。
 ・本単元に入る前のレディネスを把握する。
  十分でなければガイダンスを行う。
 ・未到達が予想される児童について,事前に対応策を考えておく。
2 毎時間,学習のめあてを示し,自己評価を行う。
 ・1時間の授業の中で身につけてほしい力を,子どもたちにわかりやすく提示する。
 ・授業後,そのめあてが達成できたかどうかを自己評価できるようにする。
3 短いスパンで未到達児をチェックする。
 ・授業中の発言の様子や問題を解く姿などから,めあてがクリアできるかどうか評価する。
 ・クリアできそうにない子がいれば,個別指導などで授業時間内での理解を目指す。
 ・子ども同士が教え合う時間を設定し,教師以外にも教えてもらえる環境をつくり,お互いに学びあう姿勢を大切にする。
 ・ちょっとした隙間時間や放課など,いつでも質問できる環境をつくる。
  また,必要であれば授業後に質問の時間をとる。
4 単元終了後の評価を行う。
 ・教師の指導が適正であったかどうかを教師が自己評価し,授業に生かす。
 ・学習内容が未到達の児童への支援と原因の追究。
5 補い学習・プリント学習での支援
 ・わからない問題をそのままにせず,納得するまで取り組む姿勢を支援する。
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指導と評価の一体化

2017/03/24 21:04
 授業は指導と評価のくり返し。
 現役の頃,若い先生方によく話をしてきた。
 その話の中から,すぐに取りかかれそうな2つを紹介したい。

1 毎時間の評価をどう進めるか?
 ・授業開始時に,今日の授業で何がわかればいいの
  か,何ができるようになればいいのかを明確に伝
  える。
 ・「ここまでのところでわからないところがある
  人?」と,適宜挙手で子どもの反応を見る。
  →毎時間続けると,子どもたちも慣れてくる。い
   や,毎時間継続させねばならない。
 ・合わせて,つまずいている子は誰か?十分理解で
  きている子は誰か?を教師の目で把握する。
 ・授業の最後に「今日の授業,よくわかった子?」
  と,挙手で自己評価させる。
 ・重要なことは,「今日の授業が理解できていない
  子は誰か」「十分理解できている子は誰か」を把
  握すること。
 ・そして,それを次時以降の授業に反映させる。
2 名簿を活用した記録法
 ・1単元1枚の名簿を用意する。
 ・授業日別,観点別にチェック欄をつくる。
 ・1時間終了ごとに,気になる子や光る発言をした
  子などを観点別にチェックしておく。記号を決め
  ておくと負担にならない。
○ 単元ごとに評価をすませておく。
 ・上記2項目の資料やテスト結果などから1単元終
  了時に単元評価を観点別に完了させる。  

 以上のことをとにかくやってみてほしいと訴えた。
 うまくいけばそれでいいし,うまくいかなければ自分流に改善すればよい。
 とにかくやってみることが大事。
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忘れられた子

2017/03/23 20:45
 「鎮静剤」という詩をご存じだろうか?
 フランスの女流画家・彫刻家であるマリー・ローランサンの作品。
 最も哀れなのは「忘れられた女」
 これを子どもに置き換えると・・・
 最も哀れなのは「忘れられた子」
 存在しているのに忘れている子,いないだろうか・・・。

  退屈な女より もっと哀れなのは 悲しい女です
  悲しい女より もっと哀れなのは 不幸な女です
  不幸な女より もっと哀れなのは 病気の女です
  病気の女より もっと哀れなのは 捨てられた女です
  捨てられた女より もっと哀れなのは よるべない女です
  よるべない女より もっと哀れなのは 追われた女です
  追われた女より もっと哀れなのは 死んだ女です
  死んだ女より もっと哀れなのは 忘れられた女です

                          堀口大学:訳
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学級にはどんな小集団が?

2017/03/22 22:52
 学級づくりの肝は何と言っても「小集団活動」の活発化。
 では学級にはどんな小集団があるか?
 真っ先に思いつくのが「係」である。
 そして「生活班」が頭に浮かぶ。
 生活班は掃除当番や給食当番を受け持つ。
 しかし、実はそれだけではない。
 例えば、学習での目的別に作ったグループ,山の学習や修学旅行のグループなど。
 異年齢集団で考えれば,通学班もあればクラブ活動や委員会活動にも小集団はある。
 つまり,ある目的のために編制した2人以上の集団はすべて小集団活動の対象になる。
 そして共通しているのは,「目標の達成」である。
 何らかの共通した目標の達成のために編制された集団。
 そのために教師は「指導」をしなければならない。
 このことをふり返り,次年度に生かして欲しい。
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お母さんの100点

2017/03/21 20:16
 「お母さんの100点」
 評価に関する研究の大御所である石田先生がよくいわれていたこと。

 「もうテスト返してもらったでしょう?」
 「まだ〜。」

 若い先生方によく言ってきた。
 「テストは翌日には必ず返すように」
 これがなかなか難しいらしい。
 これに関して,「指導と評価大学講座」での石田恒好先生のお話を紹介する。
 キーワードは,
 「結果の即時確認」
 「お母さんの100点」
 の2つ。
 テストは教育測定である。
 また,指導の結果である。
 「指導と評価の一体化」の一環でもある。
 テストを実施したら,すぐに採点する。
 そして教師は自分の指導を評価し,以後の指導に反映させる。
 同時に,子どもも自己の学習をふり返る。 
 これは学習終了後,経過時間が短ければ短いほど効果が高い。
 「お母さんの100点」は,石田先生が小学生の頃の経験である。
 担任の先生はテストを返した日,満点でない子は授業後に残した。
 満点になった子から帰した。
 いつまでたっても満点にならない子は,夕食をとってから再び学校に来させた。
 「今夜は先生が宿直だから,いつまででもつきあうぞ。」ということもあったという。
 このようにして満点にさせると,お母さんに「100点」をつけてもらい,担任に提出させた。
 最後に「100点」をつけるのは「お母さん」。
 この指導パターンは,現在の教育でも方法を工夫すれば可能。
 「結果の即時確認」は,「指導と評価の一体化」を進める上でとても重要なプロセスである。
 子どもが「100点」をとるだけでなく,教師も「100点」をとらね
ばならない。
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中央教育審議会(第108回)の議事録

2017/03/15 20:43
 中央教育審議会(第108回)の議事録が公開された。
 その中から,議題3「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」の抜粋を紹介したい。
 回答しているのは無藤隆先生である。
 全文を読みたい方は次のサイトを。
 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/1383358.htm

【北山会長】
 ありがとうございました。
 それでは,議題(1)に入りたいと思います。本件につきましては,平成26年11月の文部科学大臣の諮問を受け,初等中等教育分科会の下に設置された教育課程部会において審議が進められてきたところです。今般,教育課程部会におけるこれまでの議論が,「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめについて」として取りまとめられました。まず,審議まとめの作成に大変御尽力いただきました無藤部会長から簡単に御説明をお願いできますでしょうか。

【無藤委員】
 無藤でございます。詳細については藤原初等中等教育局長から御説明があるかと思いますが,御指名でございますので,教育課程部会で議論し,まとめた事柄の趣旨,どのような方向を目指してきたかということを簡単にお話ししたいと思います。
 今回,学習指導要領の改訂を目指してどのような形にするかということで,2年弱,議論を重ねてまいりました。今回,日本が抱えている様々な課題,そしてこれからの10年,15年という先を見通したときに,様々な未知の課題というものに出会わざるを得ないと考えております。
 そのような意味で,例えば現在,小学生であるとして10年後ぐらいには高校を卒業,あるいは大学を卒業してまいります。そのような様々な出来事があり,人工知能,その他の進歩の中で十分に伍(ご)していける,むしろ世界をリードしていける人材を育てたいと考えたわけであります。そのときに,改めて学校教育の役割の中で学力,あるいはもっと広い意味での人間性形成にとって何が必要かということで,これまでの学校教育で進めてきた成果を基に,それを発展させていくということを考えました。
 その際に,学習指導要領は幼稚園,小学校,中学校,高校,全体を通して考えるものでありますので,その人生の最初の18年の中でどのような学力を育てるのか,どのような人間性の育成を目指すかというところで,最も根幹をなす子供たちの力という意味で資質・能力と呼んでおりますが,それを三つの柱に整理いたしました。それは知識・技能という部分と,思考力・判断力・表現力等と,さらに,主体的に学習する態度の発展としての学びに向かう力と,更に広げると人間性ということになると思いますが,そのような三つのかなり知的な面と,どちらかというと情意面を含んだ面を併せながら,学校教育の大きな目標を考えようということであります。
 資質・能力は単なる題目ではなくて,幼小中高,それぞれの段階でふさわしく,それを具体化し,また学校教育を構成する教科ごとにそれが何を意味するかを考えたいということで,もう一つのポイントは,改めて学校教育で行う教科などの単位,その学びの本質は何かということを議論いたしました。教科等ごとにその教科独自の見方・考え方というものを育成していると捉え直し,教科ごとの見方・考え方を基に教科ごとの目標を練り直してあります。そのような資質・能力と見方・考え方というものを組み合わせながら,学習指導要領の基本というものを考えたわけであります。詳細は後ほどの説明に譲りたいと思います。
 そのような方向というものは教育課程部会全体を通して多くの委員の賛同をもちろん得ながら,積極的に進められてきたと思います。しかしながら,中央教育審議会の部会の中でも,また,特にこの半年様々な外部への研修等での手応えなども考慮すると,趣旨は結構であるが,各学校でそれをどこまで実現できるのかということについての懸念というものは多く頂いております。例えば現在,小中学校などの教員は極めて多忙であるといったことや,若い教員も増える中でかなりレベルの高い目標は実現できるのかといったことでございます。そのような意味では,教育環境の整備,充実ということが不可欠であるということでありまして,それには教職員の人員の増加,あるいは様々な教育機器等の充実,またそれ以外の様々な学校現場,各教員への支援の手立てなどを是非進めてほしいということが一つであります
 もう一点は,今回,この学習指導要領全体をめぐって社会に開かれた教育課程という言い方で,子供たちの未来を実現するために教職員だけがそれを分かっているということではなくて,保護者,そして地域,もっと広く日本社会の構成員のそれぞれが学校教育の重要性と,学習指導要領が目指すところを理解し,共有してほしいということであります。社会総掛かりで学校教育を良くしていく,高めていく,その協力をお願いするためにも,学習指導要領を広く,分かりやすく提示していく必要があると考えております。
 今回「学びの地図」という例えを使っておりますが,現場の教員に十分に理解してもらうための伝達,研修について,従来以上に広げる必要があると思いますが,それとともに保護者,地域の方々への理解をいろいろな形で図りたいということがもう一つ,学習指導要領の実現,具体化に向けての要望となっております。
 以上,簡単に趣旨を御紹介いたしました。ありがとうございました。

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デューイの問題解決学習

2017/03/14 20:11
 思考力を伸ばす・・・・。
 子ども向けに言うと「考える力を伸ばす」。
 そのためにはどんな授業をすればよいか?
 これは何も目新しいことではない。
 言うまでもなく,ふだんから「考える力を伸ばす」ことを目指しているはずである。
 しかし,ここで1つ反省すべきことがある。
 それは,個々の担任がバラバラで,系統性や統一性がないこと。
 当然,経験年数や資質によって差が生じている。
 全校で取り組むならば同じ土俵に立たねばならない。
 そこでクローズアップされるのが「問題解決(的な)学習」である。
 問題解決学習とは,デューイが提唱した学習法。
 教師が予め準備した授業案に従って学習するのではなく,設定した学習テーマについて,一人ひとりの子どもが追究していく学習である。
 疑問の解決のために自分たちの足や頭,インタビューや実地調査を重ねて追究を重ねる。
 デューイは,試行錯誤のプロセスの中に学習の目的があり,過程そのものが学習といってもいい,といっている。
 最終的に正しい解決に到達したかどうかは,その過程に比べれば,重要ではない,と。
 この過程で育まれるのが「思考する力」である。
 デューイはこの過程を5段階に分析している。
  1 問題に気づく
  2 問題を明らかにする
  3 仮説(解き方)を提案する
  4 仮説の意味を推論する
  5 仮説を検討する
 これが問題解決学習の柱立てとなる。
 以上,抽象的なことを書いてきたが,これを具体化させ,そして実践を重ねていかねばならない。
 何より,「いい授業づくり」へとつないでいきたい。
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ポジティブ感情の随伴

2017/03/13 20:23
 「ポジティブ感情の随伴」という言葉。
 知的な満足感と情意的な満足感。
 理解の2つの側面。
 単に「わかった。」「できた。」で終わらない理解。
 学んだあとの成就感,満足感。
 これがなければ真の「理解」とはならない。
 「わかったら〈知的〉,いい気持ちがした,うれしかった〈情的〉」という経験を重ねること。
 知と情が同時に成立する授業づくりが理解する上で重要なことであり,この積み重ねがポジティブな心理習慣を形成する。
 わからないことに対して「もっと知りたい」と感じる心理習慣を身につけさせたい。
 心理学的には「ポジティブ感情の随伴」というとのこと。
 これは慶応大学の鹿毛教授のお話。
 自ら学ぶ学習習慣をつける上で大事な視点となりそうだ。
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学習指導要領新旧対照表

2017/03/10 19:56
 東京書籍から次の資料が公開された。
 これは役立ちそう。
 総則から各教科等,すべて載っている。
 ダウンロードして保存することをお薦めする。

 
◇ 学習指導要領新旧対照表(小学校・中学校)
             学習指導要領案(平成29年2月14日公表)

 平成29年2月14日,文部科学省が小・中学校の学習指導要領の改訂案を公表しました。掲載した資料は,教科ごとの「解説」と,新学習指導要領(案)と現行学習指導要領との「対照表」で構成されています。
 今後,新しい学習指導要領案(案)はパブリックコメントを行ったのち,3月下旬に告示され,小学校が平成32年度.中学校が平成33年度から全面実施される予定です。
https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/ten_download/2017/2017027620.htm?utm_source=ten1TM&utm_medium=email&utm_campaign=1TM_199

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教育課程管理とカリキュラム・マネジメント

2017/03/09 20:34
 本日の「教育支援サイトes.jiji.com メールマガジン」より。 

 教育課程管理とカリキュラム・マネジメント
                    国立教育政策研究所名誉所員 菱村幸彦

 中央教育審議会教育課程部会で「次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめ」が、間もなく決定される運びとなった。審議まとめでは「カリキュラム・マネジメント」がキーワードとして掲示されている。そこで、カリキュラム・マネジメントについて法的視点から吟味してみよう。

― 法的視点より経営的視点を重視 ―

 カリキュラム・マネジメントは、法令上は「教育課程の管理」である。まず、地方教育行政の組織及び運営に関する法律21条6号は、教育委員会の職務権限として、所管学校の教育課程の管理について定めている。また、同法33条1項は、教委は、教育課程など学校の管理運営の基本的事項を教育委員会規則で定めるとし、同条2項は、教科書以外の教材の使用について承認、または届け出の定めを設ける旨を規定している。
 これを受けて、教委は、一般に学校管理規則で@学校が教育課程を編成することA教育課程の編成は学習指導要領および教育委員会の編成基準によることB教育課程(教育目標、指導の重点、学年別・教科別時間配当、年間行事計画等)を届け出ることC補助教材の承認・届け出―――等について定め、具体的な教育課程管理は、校長の裁量に委ねている。
 校長は、国の指導要領および教委の編成基準の枠内で教育課程の編成・実施・評価等が適正に実施されるよう教育課程の管理を行うが、指導要領や編成基準は大綱的基準にとどまるので、校長の裁量の幅は大きく、多様な取り組みが可能である。

 1960年代後半から、教育課程管理に法的視点よりも経営的視点を重視する動きが出てきた。つまり、教育課程管理に事業経営におけるマネジメント・サイクルの手法を導入しようというのだ(例えば、伊藤和衛「教育課程の近代管理」明治図書、など)。マネジメント・サイクルは、P(計画)、D(実行)、C(評価)、A(改善)のプロセスによって業務経営を改善する手法である。
 その後徐々に、都道府県の教育研究センター等を中心にマネジメント・サイクルを採り入れた教育課程管理の研究開発が進み、教育課程の編成、実施、評価、改善を効率的に行う方式が広まった。PDCAサイクルによる教育課程管理は、教育課程経営とも呼ばれ、近年はカリキュラム・マネジメントという用語が用いられている。
 カリキュラム・マネジメントという用語を公的に取り上げたのは、2008年の指導要領改訂の方針を示した中教審答申(08年1月)である。同答申は「各学校においては……教育課程や指導方法等を不断に見直すことにより効果的な教育活動を充実させるといったカリキュラム・マネジメントを確立することが求められる」と提言した。

 では、なぜ「カリキュラム」なのか。
 教育法令では、カリキュラムという用語は使われていない。教育法令は、すべて「教育課程」で統一している。教育課程の語が法令上使われたのは、1950年の学校教育法施行規則の改正からで、それ以前は「教科課程」と称していた。
 法令上の教育課程の意義は「法令に従い、各教科、道徳、外国語活動、総合的な学習の時間及び特別活動についてそれらの目標やねらいを実現するよう教育の内容を学年に応じ、授業時数との関連において総合的に組織した各学校の教育計画」(小学校学習指導要領解説)と定義されている。
 一方、「カリキュラム」は、教育課程の訳語だが、論者により多様な定義がされている。最も広い概念では、学校が計画的に編成する「顕在的カリキュラム」のほかに、教員の無意識的な言動等が児童生徒の価値観や行動様式に影響を及ぼす「潜在的(隠れた)カリキュラム」も含める。カリキュラム・マネジメントは、法令上の教育課程に限定されない、より広い意味でのカリキュラム経営を目指すものと言えよう。
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「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた学校の対応課題

2017/03/08 21:23
 無藤 隆先生の書かれたものを紹介したい。
 先生の書かれたものは新学習指導要領実施に向け,とても役に立ちそうだ。

◇「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた学校の対応課題

                                     無藤 隆
.

1 「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた学校の対応課題
  新しい学習指導要領においては、教科等の最も長期に目指す目標を子供の資質・能力の成長に置いた。(1) 知識及び技能が習得されるようにすること、(2) 思考力,判断力,表現力等を育成すること、(3) 学びに向かう力,人間性等を涵養すること、の3つの柱である。知的な力としての知識とそれに基づく思考力等、それを進める学びのエンジンとなる情意的協働的な力を自覚的に働かすことである。

2 主体的・対話的で深い学びとは
  アクティブな学びをいかにして授業の実際において実現していくか。その具体的な授業改善の視点を「主体的・対話的で深い学び」とした。それらの視点に立った授業改善を行うことで、学校教育における質の高い学びを実現し、学習内容を深く理解し、資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的(アクティブ)に学び続けるようにするのである。
 @ 学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しを持って粘り強く取り組み、自己の学習活動を振り返って次につなげる「主体的な学び」が実現できているか。子供自身が興味を持って積極的に取り組むとともに、学習活動を自ら振り返りまた先への見通しを立てて、子供による意味づけを可能にして、子ども自身が身に付いた資質・能力を自覚したり、共有したりできるようにする。
 A 子供同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲の考え方を手掛かりに考えること等を通じ、自己の考えを広げ深める「対話的な学び」が実現できているか。身に付けた知識や技能を定着させるとともに、物事の多面的で深い理解に至るためには、多様な表現を通じて、教職員と子供や、子供同士が対話し、それによって思考を広げ深めていく。表現を介して対話することを進める。
 B 習得・活用・探究という学びの過程の中で、各教科等の特質に応じた「見方・考え方」を働かせながら、知識を相互に関連付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう「深い学び」が実現できているか。教科等ごとの見方・考え方に向けて学習を深めていき、それを通して、3つの資質・能力を伸ばしていく。

3 3つの視点を活かした授業の改善
  特に,各教科等において身に付けた知識及び技能を活用したり,思考力,判断力,表現力等や学びに向かう力,人間性等を発揮させたりして,学習の対象となる物事を捉え思考することにより,各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方が鍛えられていくことに留意し,児童が各教科等の特質に応じた見方・考え方を働かせながら,知識を相互に関連付けてより深く理解したり,情報を精査して考えを形成したり,問題を見いだして解決策を考えたり,思いや考えを基に創造したりすることに向かう学習の過程を重視する。
 このように、子供たちが、各教科等の学びの過程の中で、身に付けた資質・能力の三つの柱を活用・発揮しながら物事を捉え思考することを通じて、資質・能力がさらに伸ばされたり、新たな資質・能力が育まれたりしていく。なお、教員はこの中で、教える場面と、子供たちに思考・判断・表現させる場面を効果的に設計し関連させながら指導していくのであり、常に「アクティブ」な活動を実施するということを意味しているわけではない。これら「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」の三つの視点は、子供の学びの過程としては一体として実現され、相互に影響しつつ螺旋的に成長していくのである。授業改善の視点としてはそれぞれからの見方により、特に単元単位での指導のあり方を見直していくのである。子供たちの学びがこれら三つの視点を満たすものになっているか、それぞれの視点の内容と相互のバランスに配慮しながら学びの状況を把握し改善していく。

4 学校としてなすべきこと
  主体的・対話的で深い学びの視点を持って、これまでの授業指導と単元や年間等のカリキュラムを見直していく。そのために、学年や教科を超えて、この3つの視点を元に、学校ごとに教員たちが授業やその計画を相互に見直し、改善のポイントを見出していくのである。そのため、小学校でも中学校でも、授業を相互に見合い、検討する「授業研究会」を活発に行うため、この視点を活用していきたい。それであれば、例えば、中学校の英語の授業であろうと、他の教科の担当者もそれなりに見るべき点が明確になり、意見交換が意味のあるものとなろう。また小学校で1年生のあり方(例えば幼小接続)や6年生のあり方(例えば小中接続)について検討する際、低学年や高学年担当だけの問題ではないということが見えてくる。
 そこでは、3つの面から授業改善を図ることが出来る。第一は、当該の教科等の単元ごごとの目標を達成できているかの検討であり、これは従来からなされてきた。なお、1時間の授業というより単元というまとまりの中でそのある部分をアクティブな学びの活動を入れるというやり方が実際的である。第二は、その単元を通して年間の計画の見通しの中で、その教科等の見方・考え方に向けて深めていっているかの検討である。それは単元での指導を別なことではなく、重ねていくとともに、いくつもの単元のつながりを見通すことである。第三は、資質・能力の育成と、さらに教科を超えた横断的な学力に向けて、関連づけた指導を進めることである。
 その際、3つのアクティブな学びの視点をそれぞれについて、検討していくことが有効である。主体的な学びのための手立てはなされているか。対話的な学びのための表現の手立てが工夫されているか。深い学びとして見方・考え方に迫っているか、である。
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大切にしたい「内容分析」の考え方

2017/03/07 20:38

 習熟度別学習をどのように実施しているだろうか。
 例えばグループ分け。
 形としては子どもの希望制になっている。
 しかし,かなり教師の意図がはたらいている場合が多い。
 児童の自主選択だけで好ましいグループ分けができ,うまく習熟度別学習が展開されているとしたら,それは子どもたちに自己評価能力がよほど身についている場合である。
 通常はそんな状況はあまりない。
 自信を持って教師がグループ分けをしてもよいのではないか。
 ここで登場するのが「内容分析」という考え方である。
 学習は「目標」・「内容」・「方法」が一体化されていなければならない。
 「目標」と「内容」は学習指導要領に明記されている。
 「方法」は指導者が工夫する。
 ここで授業力が発揮される。
 用いる教材は,通常は教科書であろう。
 「内容分析」とは,教えるべき内容の系統性を分析することで,「理解のステップ」を構築することである。
 例えば,4年生でのわり算の筆算の場合で考えてみる。
 まず仮の商を立てねばならない。
 これは3年生のわり算。
 仮の商が立ったらその商と割る数をかけねばならない。
 これも3年生での学習。
 そして引き算の筆算。
 これは2年生。
 これらすべてを習熟して初めて解けるのである。
 これを無視して一斉に指導しても理解できない子が出ることは想像に難くない。
 このように学習の内容を分析し,理解のステップを構築することが「内容分析」。
 これができていれば習熟度別学習がひじょうに円滑に行く。
 子どもたちには「学習ステップ表」を配布し,自分はどこで困っているのかを正しく理解させ,それに応じた習熟度別グループを編制する。
 正しく認識できていない子には教師が教えてあげればよい。
 それが教師の指導性の発揮である。
 この考え方は算数に限らず,他教科でも応用できる。
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学習指導要領における各項目の分類・整理や関連付け等に資する取組の推進に関する有識者会議(第1回) 配

2017/03/06 20:48
 今日の文科省メルマガより。
 次の資料が公開された。
 内容については添付写真を参照されたい。

◇ 学習指導要領における各項目の分類・整理や関連付け等に資する取組の推進に関する有識者会議(第1回) 配付資料

 http://melmaga.mext.go.jp/c/oJO01Bb001Fv

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プログラミング的思考力をどのように身に付けさせるか

2017/03/03 20:45
 明治図書のウエブサイト「教育ZINE」より。
 特に年配の方(私もそうだが)にとっては苦手分野ではないだろうか。

◇プログラミング的思考力をどのように身に付けさせるか

     聖心女子大学 メディア学習支援センター長(教授)永野 和男

 新しい学習指導要領において、小学校段階からプログラミングに関する能力を付けさせるべきという論議が出てきて、教育現場を不安にさせていると聞く。確かに、コンピュータとはどのようなものであり、どのような仕組みで動作しているのかを理解するためには、動作の礎となるプログラミングやアルゴリズム、あるいはセンサーや制御の技術についての知識は、避けることができない。ただ、それが、小中高のどの段階で、どの程度まで、しかもすべての児童・生徒が理解したり、体験したりする必要があるのか、またどのような学習活動が適切なのか、がここでの論点なのである。

1 「プログラミング的思考」とは、どのようなものか

 さて、この論議で出てきた「プログラミング的思考」とは、どのようなものか。プログラミングとは、機械に理解でき実行できる命令の範囲で、目的の仕事(作業)を自動的に順次に行わせる手順を考え、記述することと考えてよい。多くの場合、この命令は英語など人に意味が分かる動詞と目的語でテキスト記述できるようになっており、プログラミング言語と呼ばれる。すなわち、プログラミングは、プログラミング言語を使って、コンピュータに自動処理させる方法を学ぶことになる。ここでの本質的な考え方とは、コンピュータのプログラムは、1)順に動作する一命令、 2)条件分岐と3)繰り返しの組み合わせで動作すること(構造化プログラムの基本的概念)、あるいは、イベントが発生すると対応して動作するメカニズム群(イベントドリブンやオブジェクト指向)などの考え方である。
 実際のプログラミングでは、変数や数値の代入、データの操作、関数の概念が必要で、シンボルの形式的な操作が未成熟(12歳以後に、身に付くと考えられている)な児童には、概念的に理解することは困難であろう。したがって、プログラミングするとしても、言語ではなく、具体的なシンボルや図といったものを媒介にする環境がなければ、小学生には理解できない。また、処理の結果も、一つひとつの命令に対応した動作が目で確認できるものでなければ、自分で誤りにも気が付けない。したがって変数を使って、計算をさせるプログラムやアルゴリズムの理解ではなく、プログラミングのもつ本質的な特性や考え方を、体験や実習を通して、徐々に身に付けていくという考え方が必要になる。これが「プログラミング的思考」の育成である。

2 どのようにすれば、「プログラミング的思考」の育成が可能になるのか

 では、どのようにすれば、「プログラミング的思考」の育成が可能になるのか、まずは、作業の流れから定型的なこと、法則的なことを見つける練習が入門的である。例えば、日常的に行っている動作(朝起きて、学校にいくまで)行動を取り出し、手順に書き出してみる、条件(雨が降っていたらなど)によって行動が変化するなら、それを列挙してみるなどである。
 しかし、やはり、実際にプログラミングを体験して何かを完成させるという課題中心型の学習を行うことは必要不可欠であろう。これには、児童が理解でき、自分で操作し、結果が確認でき、完成まで自分で確認できるように工夫されたプログラミングの環境が必要になる。古くは、LOGOなどが教育用として代表的であったが、最近では、Scratch(スクラッチ)、Viscuit(ビスケット)、Alice(アリス)など、ビジュアル型・ブロック型と呼ばれるプログラミング環境(ツール)が利用できるようになり、小中学生を対象としたワークショップの試行もある。具体的には、命令(や目的語)を示すアイコンやイラスト、繰り返しや条件分岐を示す図やブロックチャートを画面上に並べ変えプログラムを構成する。また、結果はイラストや、キャラクタの動きなどで示すというもので、プログラミングに必要な基本要素が含まれている。これらのツールを使うと、物語を作ったり、キャラクタを躍らせたりできるので、児童・生徒も喜んで取り組める課題になるだろう。
 しかし、ここで重要なことは、同じロボット操作や、アニメの制作でも、その課題に含まれている要素により、「プログラミング的思考」につながる学習とそうではない学習に分かれるということである。プログラミングでは、目標とする動きをはっきりイメージしてから、それに向かってプログラミングをさせることが重要であり、いろいろな機能を使って創作的な動きを試してみるというだけでは、結果を予想し与えられた命令や条件で考えるという「プログラミング的思考」にはつながっていかない。一方で、自分で結果を見直し、自分で修正させる(デバッグ)十分な時間の確保も必要になるため、音楽や図工、体育などの表現活動の演習と連携して取り組むことも必要になると思われる。
 その意味で、児童向きプログラミング教育の諸外国のツールは、まだ筆者から見て満足できる環境にはない。しかし、学習指導要領が決定すれば、わが国の学校での利用に向けた小学校向けのプログラミング演習環境が開発されるようになるだろうし、それを期待したい。
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学習指導要領の総則の改訂のポイント

2017/03/02 20:19
 興味深い。
 読んでおきたい。

◇ 学習指導要領の総則の改訂のポイント
                             無藤 隆.

 今回の改訂の基本的な考え方として、これまでの我が国の学校教育の実践や蓄積を活かすことを大切にしつつ、特に、子供たちが未来社会を切り拓くための資質・能力を一層確実に育成するように、子供たちに求められる資質・能力とは何かを社会と共有し、連携する「社会に開かれた教育課程」を重視することとした。未知の課題が頻発するであろう未来を作っていくのは今まさに学校において学ぶ子どもたちであり、その子どもの基礎となる学力と未知の課題を解決しようとする力、さらに学び続ける姿勢を形成しなければならない。その際、知識及び技能の習得と思考力、判断力、表現力等の育成のバランスを重視する現行学習指導要領の枠組みや教育内容を維持した上で、そのバランスを習得・活用・探究のサイクルを通して螺旋的に成長するようにし、さらに学びのエンジンとしての学びに向かう力や広く人間性を育成する。そこでは、知識の理解の質をさらに高め、理解と考える力の結びつきを強め、それを通して、確かな学力を育成するのである。また、先行する特別教科化などによる道徳教育の充実や体験活動の一層の重視、体育・健康に関する指導の充実により、豊かな心や健やかな体を育成することにも努める。

 知識の理解の質を高め資質・能力を育む「主体的・対話的で深い学び」を実現していくために、知・徳・体にわたる「生きる力」を子供たちに育むため、「何のために学ぶのか」という学習の意義を共有しながら、授業の創意工夫や教科書等の教材の改善を引き出していけるよう、全ての教科等を、@知識及び技能、A思考力、判断力、表現力等、B学びに向かう力、人間性等の3つの柱で再整理した。これは個々の教師や学校の創意工夫の方向性を示し、子供の学ぶ力を育成するために行うのであり、特定の指導の型にはめることを意味していない。

 「何ができるようになるか」を明確化する。我が国のこれまでの教育実践の蓄積に基づく授業改善の試みは先進的な教師や学校により進められてきた。それを全ての学校において可能にするべく、学校での実践の検討を活性化して、子供たちの知識の理解の質の向上を図り、これからの時代に求められる資質・能力を育んでいく。小・中学校においては、これまでと全く異なる指導方法を導入しなければならないとするのではなく、これまでの教育実践の蓄積の良質なところを若手教員にもしっかり引き継ぎつつ、授業を工夫・改善することを定着していくのである。

 各学校におけるカリキュラム・マネジメントを確立する必要がある。教科等の目標や内容を見渡し、特に学習の基盤となる資質・能力(言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力等)や現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力の育成のために、教科等横断的な学習を充実する。それはもとより、教科の中の個別の単元の目標を満たしつつ、それを通して教科固有の見方・考え方を育成し、その上で、伸ばしていくべきことであり、そういった幾層もの目標を追及する授業やカリキュラムや指導方法の工夫を学校として取り組んでほしい。そこでは、「主体的・対話的で深い学び」の充実を進めるために、単元など数コマ程度の授業のまとまりの中で、習得・活用・探究のバランスを工夫することが重要となる。そのため、学校全体として、教育内容や時間の適切な配分、必要な人的・物的体制の確保、実施状況に基づく改善などを通して、教育課程に基づく教育活動の質を向上させ、学習の効果の最大化を図るカリキュラム・マネジメントを確立するのである。
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