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The 小学校教育

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The 小学校教育
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小学校教育の今を見つめ,そして未来を考えていきます。
ひとりでも多くの教師,保護者,一般の方に小学校教育の今を知っていただき,そして地域の小学校に関心を持っていただきたいのです。

「授業実践力向上net」を設立しました。ご覧ください。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~shimacha/MyHomePage/
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プログラミング的思考力

2016/12/02 20:30
 明治図書ウエブマガジン「教育zine」より紹介する。
 これは私の苦手分野。
 

◇ プログラミング的思考力をどのように身に付けさせるか
聖心女子大学 メディア学習支援センター長(教授)永野 和男

 新しい学習指導要領において、小学校段階からプログラミングに関する能力を付けさせるべきという論議が出てきて、教育現場を不安にさせていると聞く。確かに、コンピュータとはどのようなものであり、どのような仕組みで動作しているのかを理解するためには、動作の礎となるプログラミングやアルゴリズム、あるいはセンサーや制御の技術についての知識は、避けることができない。ただ、それが、小中高のどの段階で、どの程度まで、しかもすべての児童・生徒が理解したり、体験したりする必要があるのか、またどのような学習活動が適切なのか、がここでの論点なのである。

1 「プログラミング的思考」とは、どのようなものか
 さて、この論議で出てきた「プログラミング的思考」とは、どのようなものか。プログラミングとは、機械に理解でき実行できる命令の範囲で、目的の仕事(作業)を自動的に順次に行わせる手順を考え、記述することと考えてよい。多くの場合、この命令は英語など人に意味が分かる動詞と目的語でテキスト記述できるようになっており、プログラミング言語と呼ばれる。すなわち、プログラミングは、プログラミング言語を使って、コンピュータに自動処理させる方法を学ぶことになる。ここでの本質的な考え方とは、コンピュータのプログラムは、1)順に動作する一命令、 2)条件分岐と3)繰り返しの組み合わせで動作すること(構造化プログラムの基本的概念)、あるいは、イベントが発生すると対応して動作するメカニズム群(イベントドリブンやオブジェクト指向)などの考え方である。
 実際のプログラミングでは、変数や数値の代入、データの操作、関数の概念が必要で、シンボルの形式的な操作が未成熟(12歳以後に、身に付くと考えられている)な児童には、概念的に理解することは困難であろう。したがって、プログラミングするとしても、言語ではなく、具体的なシンボルや図といったものを媒介にする環境がなければ、小学生には理解できない。また、処理の結果も、一つひとつの命令に対応した動作が目で確認できるものでなければ、自分で誤りにも気が付けない。したがって変数を使って、計算をさせるプログラムやアルゴリズムの理解ではなく、プログラミングのもつ本質的な特性や考え方を、体験や実習を通して、徐々に身に付けていくという考え方が必要になる。これが「プログラミング的思考」の育成である。

2 どのようにすれば、「プログラミング的思考」の育成が可能になるのか
 では、どのようにすれば、「プログラミング的思考」の育成が可能になるのか、まずは、作業の流れから定型的なこと、法則的なことを見つける練習が入門的である。例えば、日常的に行っている動作(朝起きて、学校にいくまで)行動を取り出し、手順に書き出してみる、条件(雨が降っていたらなど)によって行動が変化するなら、それを列挙してみるなどである。
 しかし、やはり、実際にプログラミングを体験して何かを完成させるという課題中心型の学習を行うことは必要不可欠であろう。これには、児童が理解でき、自分で操作し、結果が確認でき、完成まで自分で確認できるように工夫されたプログラミングの環境が必要になる。古くは、LOGOなどが教育用として代表的であったが、最近では、Scratch(スクラッチ)、Viscuit(ビスケット)、Alice(アリス)など、ビジュアル型・ブロック型と呼ばれるプログラミング環境(ツール)が利用できるようになり、小中学生を対象としたワークショップの試行もある。具体的には、命令(や目的語)を示すアイコンやイラスト、繰り返しや条件分岐を示す図やブロックチャートを画面上に並べ変えプログラムを構成する。また、結果はイラストや、キャラクタの動きなどで示すというもので、プログラミングに必要な基本要素が含まれている。これらのツールを使うと、物語を作ったり、キャラクタを躍らせたりできるので、児童・生徒も喜んで取り組める課題になるだろう。
 しかし、ここで重要なことは、同じロボット操作や、アニメの制作でも、その課題に含まれている要素により、「プログラミング的思考」につながる学習とそうではない学習に分かれるということである。プログラミングでは、目標とする動きをはっきりイメージしてから、それに向かってプログラミングをさせることが重要であり、いろいろな機能を使って創作的な動きを試してみるというだけでは、結果を予想し与えられた命令や条件で考えるという「プログラミング的思考」にはつながっていかない。一方で、自分で結果を見直し、自分で修正させる(デバッグ)十分な時間の確保も必要になるため、音楽や図工、体育などの表現活動の演習と連携して取り組むことも必要になると思われる。
 その意味で、児童向きプログラミング教育の諸外国のツールは、まだ筆者から見て満足できる環境にはない。しかし、学習指導要領が決定すれば、わが国の学校での利用に向けた小学校向けのプログラミング演習環境が開発されるようになるだろうし、それを期待したい。
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授業を見るポイント

2016/12/01 20:09
 「私」とは,無藤隆先生です。

  私が授業を見るポイント。

 特に、いくつもの授業を次々に見るときのどうやらとらえているらしいポイント。一つが例えば5分とかだから、中身を詳細に検討できることはない。一応、指導計画を参照するのでその概略は分かるので、その発問や教材解釈が雑だったらそれで判断するが、それと共に、授業の雰囲気を見るというか、感じようとします。たいして深いことは分かりませんので、そして私に教科教育の詳細が分かるはずもないので、この程度のことになります。

○ 授業の雰囲気から
 ・穏やかな雰囲気で進んでいるか。しらけていたり眠そうなものは困るが、盛り上がっているのもどうかと思う。淡々と(研究授業だから緊張はしているわけだが)まあ普段の授業のよい点が出ているらしい感じがある。
 ・クラスが全体として一つの方向へと集中し、他の子どもの発言などに注意が向かうか。
 ・時にちょっとしたことでほほえみが生まれ、ほほえましい感じが出ているか。

○ 指導計画と合わせて
 ・授業の最初と最後で子どもは確かに一歩進む計画か。
 ・次の単元などへと持って行けるスキルや概念があるのか。
 ・小学校なら6年間という長い成長を念頭に置いて、1年・2年そして6年と学年に伴い、高いところへと進んでいるか。

○ 指導案や事後検討会や全体発表から
 ・教師がこの研究授業を通して何を学んだのだろうか。
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「常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)」

2016/11/30 20:21
 役に立ちそうです。


□【お知らせ】「常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)」の代表音訓索引について
                           〔文化庁文化部国語課〕
 ウェブサイトで、簡単に検索できるようになりました。
 平成27年度末に、文化審議会国語分科会から「常用漢字表の字体・字形に関する指針」が報告されましたが、このたび、常用漢字表に掲載されている字の字体・字形をウェブサイトで簡単に検索できるシステムを公開しました。
次のような疑問を、PCやモバイルですぐに解決できます。
○「木」の縦画は、とめてもはねても○か?
○「天」の横画は、どちらを長く書いても○か?
○「保」の右下は、「木」で書いても「ホ」で書いても○か?
○「言」の一番上の横画は、真横に書いても点でも○か?
※代表音訓索引システムは、次のURLを御覧ください。
http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kokugo_shisaku/joyokanjihyo_sakuin/index.html

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教職員定数についての議論

2016/11/29 20:10
 関心のある方はお読みください。


 □【お知らせ】財政制度等審議会における教職員定数についての議論に対する
   文部科学省としての考え方について
                                 〔初等中等教育局財務課〕

 未来を担う子供たちに、どのような教育環境を保障していくのか。
 今まさに、学校指導体制の在り方について、政府内で議論されています。
 このうち、教職員の定数について、財務省が11月4日の財政制度等審議会財政制度分科会で見解を表明しました。また、同様の見解は、11月17日付の「平成29年度予算の編成等に関する建議」(財政制度等審議会)にも反映されています。文部科学省としても、11月8日時点で考え方をまとめていますので、皆様に広く御覧いただきたいと考えています。

※「財政制度等審議会財政制度分科会における教職員定数に関する主張に対する文部科学省としての考え方」は次のURLで御覧いただけます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/hensei/003/1379277.htm

 近年、教員が対応しなければならない教育上の課題が増加しています。
 学校には、現に、障害や日本語能力、貧困、いじめ・不登校などの課題を抱え、適切な指導を必要としている子供がいます。また、学習指導要領の改訂・全面実施を控え、教員は小学校英語の教科化にも対応しなければなりません。このように、学校現場を取り巻く環境が激変している中で、教員の質の向上とともに、子供と向き合う教員の確保がどうしても必要となっています。
 文部科学省では、こうした課題に対応するため、平成29年度概算要求において、今後10年間を見通した「『次世代の学校』指導体制実現構想」を提示し、今後10年間で29,760人の教職員定数の改善(教職員定数全体としては15,640人の減)を要求しています。
 まさに教員は、日々、目の前にいる子供たちへの適切な対応が迫られています。例えば、十分な通級指導が受けられない「通級待機」の子供たちもたくさんおり、こうした子供たちが日々成長していくことを考えれば、今回の要求は先延ばしができないまさに「待ったなし」のものです。
 一方、財政制度等審議会の資料では、様々な課題が増加しているにもかかわらず、現在の教育環境の維持を前提として、機械的に教員数を削減しようとしたり、特別支援教育の成果をペーパーテストで測ることを前提としたりと、誤解や事実誤認に基づく記述も見受けられます。これでは学校現場の実態が踏まえられていません。
 一人一人異なる背景や特徴を持つ子供に対して、個に応じた指導や評価を行っていくためには、教育を担う教職員の充実が必要不可欠です。
 文部科学省としては、今後も学校現場の実態を踏まえ、学校現場が今何を必要としているのかを十分に見極めた上で、学校指導体制の充実に向けた取組を進めてまいります。

※関連資料は次の各URLから御覧いただけます。
平成28年11月4日開催「財政制度等審議会財政制度分科会」配付資料
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia281104/02.pdf
平成29年度予算の編成等に関する建議(「3.教育」は37〜45頁)
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia281117/01.pdf
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「審議のまとめ」解説A

2016/11/25 20:51
 2本目の動画が公開された。
 1本目と合わせて必見(必聴)。
 

◇ 「審議のまとめ」解説A 何ができるようになるか−育成を目指す資質・能力−

 https://www.youtube.com/watch?v=XjeD_DDi9Xw&list=PLGpGsGZ3lmbDwBiueSee9hgwhVCM6zmJP&index=1

 平成28年8月26日に中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会によってとりまとめられた「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」(「審議のまとめ」)について、論点ごとに解説する映像資料を作成しました。今回は「何ができるようになるか−育成を目指す資質・能力」について解説します。(平成28年11月24日)

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教職員定数についての議論

2016/11/24 20:14
 文科省メルマガより紹介する。
 身近な問題なので目を通しておきたい。


□【お知らせ】財政制度等審議会における教職員定数についての議論に対する文部科
       学省としての考え方について
                                  〔初等中等教育局財務課〕
 未来を担う子供たちに、どのような教育環境を保障していくのか。
 今まさに、学校指導体制の在り方について、政府内で議論されています。
 このうち、教職員の定数について、財務省が11月4日の財政制度等審議会財政制度分科会で見解を表明しました。また、同様の見解は、11月17日付の「平成29年度予算の編成等に関する建議」(財政制度等審議会)にも反映されています。文部科学省としても、11月8日時点で考え方をまとめていますので、皆様に広く御覧いただきたいと考えています。

※「財政制度等審議会財政制度分科会における教職員定数に関する主張に対する文部科学省としての考え方」は次のURLで御覧いただけます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/hensei/003/1379277.htm

 近年、教員が対応しなければならない教育上の課題が増加しています。
 学校には、現に、障害や日本語能力、貧困、いじめ・不登校などの課題を抱え、適切な指導を必要としている子供がいます。また、学習指導要領の改訂・全面実施を控え、教員は小学校英語の教科化にも対応しなければなりません。このように、学校現場を取り巻く環境が激変している中で、教員の質の向上とともに、子供と向き合う教員の確保がどうしても必要となっています
 文部科学省では、こうした課題に対応するため、平成29年度概算要求において、今後10年間を見通した「『次世代の学校』指導体制実現構想」を提示し、今後10年間で29,760人の教職員定数の改善(教職員定数全体としては15,640人の減)を要求しています
 まさに教員は、日々、目の前にいる子供たちへの適切な対応が迫られています。例えば、十分な通級指導が受けられない「通級待機」の子供たちもたくさんおり、こうした子供たちが日々成長していくことを考えれば、今回の要求は先延ばしができないまさに「待ったなし」のものです。
 一方、財政制度等審議会の資料では、様々な課題が増加しているにもかかわらず、現在の教育環境の維持を前提として、機械的に教員数を削減しようとしたり、特別支援教育の成果をペーパーテストで測ることを前提としたりと、誤解や事実誤認に基づく記述も見受けられます。これでは学校現場の実態が踏まえられていません
 一人一人異なる背景や特徴を持つ子供に対して、個に応じた指導や評価を行っていくためには、教育を担う教職員の充実が必要不可欠です。
 文部科学省としては、今後も学校現場の実態を踏まえ、学校現場が今何を必要としているのかを十分に見極めた上で、学校指導体制の充実に向けた取組を進めてまいります。

※関連資料は次の各URLから御覧いただけます。
 平成28年11月4日開催「財政制度等審議会財政制度分科会」配付資料
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia281104/02.pdf
 平成29年度予算の編成等に関する建議(「3.教育」は37〜45頁)
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia281117/01.pdf
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いじめに正面から向き合う「考え、議論する道徳」への転換に向けて

2016/11/22 20:16
 本日の文科省メルマガより。
 ◇ いじめに正面から向き合う「考え、議論する道徳」への転換に向けて(文部科学大臣メッセージ)について(平成28年11月18日)
 http://melmaga.mext.go.jp/c/0lq017k001GV

 道徳ばかりではないと思うが・・・・。
 一部を抜粋する。

 11月2日、いじめ防止対策協議会から、いじめの防止等の対策に係る提言をいただきました。文部科学省は、これに沿った取組を様々な角度から総合的に進めてまいります。


その中でも、私は特に、平成30年度から全面実施となる「特別の教科 道徳」の充実が、いじめの防止に向けて大変重要であると思っています。

いじめられた子供は、学校に通えなくなったり、心身の発達に重大な支障を生じたり、尊い命が絶たれるという痛ましい事案も発生しています。いじめた子供も、法律又は社会のルールに基づき責任を負わなければならない場合があるとともに、その心に大きな傷を残します。「いじめのつもりはなかった」、「みんなもしていたから」ではすみません。また、いじめられている子供を見ていただけの周囲の子供も、後悔にさいなまれます。
子供たちを、いじめの加害者にも、被害者にも、傍観者にもしないために、「いじめは許されない」ことを道徳教育の中でしっかりと学べるようにする必要があります。
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教員養成関連3法が成立

2016/11/21 20:02
 本日の日経新聞ウエブ版より。
 身近な内容です。

 ◇ 教員養成関連3法が成立
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG18H3Z_Y6A111C1CR8000/

 教育委員会が独自に行っている教員研修を、文部科学相が新たに定める指針を参考に実施することを柱とする改正教育公務員特例法など、教員養成に関連する3つの改正法が18日、参院本会議で可決、成立した。

 改正教育公務員特例法では教委や大学などでつくる協議会が、文科相の指針を参考にし、教員に必要な資質や期待される役割などを定めた指標を定めるよう義務づけた。この指標を基に教委などは毎年度、教員研修計画をつくるとした。

 また、改正教育職員免許法では、2020年度に小学5年から英語を教科化するのに伴い、通常の教員免許を持っていなくても特定の教科を教えることができる小学校教諭の特別免許に、英語を追加。

 独立行政法人教員研修センター法も改め、同センター(茨城県つくば市)を教職員支援機構に改組し、教員採用試験のうち筆記試験の共通問題作成や、免許更新などに携わるようにした。〔共同〕
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生活・総合的な学習の時間ワーキンググループ(第9回) 配付資料

2016/11/17 20:05
 本日の文科省メルマガより。

・教育課程部会 生活・総合的な学習の時間ワーキンググループ(第9回) 配付資料
http://melmaga.mext.go.jp/c/4CY017X001GV

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「審議のまとめ」解説@

2016/11/16 20:14
 文科省の動画サイトより。
 次の動画が公開された。
 今回は1回目。
 一見の価値はある。

「審議のまとめ」解説@ 「審議のまとめ」に至るこれまでの経緯と「社会に開かれた教育課程」の実現
https://www.youtube.com/watch?v=4uAKtVB9IR8&list=PLGpGsGZ3lmbDwBiueSee9hgwhVCM6zmJP&index=1
 平成28年8月26日に中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会によってとりまとめられた「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」(「審議のまとめ」)について、論点ごとに解説する映像資料を作成しました。
 今回は「審議のまとめ」に至るこれまでの経緯と「社会に開かれた教育課程」の実現について解説します。(平成28年11月8日)

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地道な努力で学テにリベンジ(「web内外教育」より)

2016/11/15 20:18
 『内外教育』よりコラム紹介する。
 賛否両論あろうかと思うが,結果ではなく過程が大事なことはいうまでもない。

 ◇ 地道な努力で学テにリベンジ
 先に公表された文部科学省の2016年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)結果で、静岡県掛川市の取り組みの成果が明確となり、関係者を喜ばせている。
 13年度調査で全国最低レベルの教科もあった当時の小学6年生が、今回は中学3年生として調査に臨み、見事に全教科で全国平均を上回り、リベンジを遂げた。松井三郎市長は「(今回の結果は)全国トップレベルにあると言える。教育文化日本一を目指している市としては大変うれしい」と感無量の様子だ。
 13年度調査の結果は、全国の平均正答率を100とした場合、国語A92、国語B95、算数A99、算数B96だった。一方、中学3年生になった今回は国語A103、国語B107、数学A104、数学B110に一変。特に、知識の活用力を試すB問題の好成績が目立った。
 市教委によると、13年度の結果に「子どもたちはショックを受けていた」という。市も危機感を持ち、独自の取り組みを始めた。
 それまでも結果の分析は行っていたが、さらに一歩進め「学力」とは何かについて学校や家庭、地域の共通理解を促すと同時に、学力向上のための理念や方法をまとめる狙いで「かけがわ学力向上ものがたり」を策定した。
 授業に関しては、児童生徒自らが課題について調べ、考え、話し合う「追究」の時間や、知識の定着を図るためのまとめの時間を十分に取るよう提言。事実を正確に理解し伝達するなどの「言語活動の充実」や読書の推進も盛り込んだ。
 14年度からは、市内の小中学校31校すべてが、それぞれの授業改善への取り組み方針・計画などを示した「我が校のものがたり」を作成。「やってみてどうだったか」を検証するため、その結果や効果を「我が校のものがたり実践編」として取りまとめた。
 学校別の取り組みでは、生徒をグループ分けしての学び合いや、日々の読書時間の確保、児童生徒が積極的に発言するための工夫などが見られる。
 市は、学力向上には家庭生活の充実も欠かせないとの認識を持つ。実際、「朝食を毎日食べる」「家の人と学校での出来事を話す」などの子どもの平均正答率が高い傾向にあり、「家庭における生活習慣が学力に大きく影響している」(幹部)。このため、家庭での学習環境の充実に加え、「茶の間での家族のだんらん」や「早寝早起きの習慣化」などを訴えている。
 15年度には、市民から寄せられた各家庭での学力向上への取り組みやエピソードを紹介した「家庭の101話ものがたり」を作成した。
 今回の調査では、リベンジを果たした中学3年生だけでなく、小学6年生の結果も非常に良かった。先の幹部は「授業改善などに地道に取り組んできた成果。現場の先生の努力に拍手を送りたい」と話す。家庭での取り組みも含め、今後も「市民総ぐるみでの学力向上への努力」を継続していく考えだ。
 (10月21日「インサイド」より)
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「実践! アクティブ・ラーニング研修」

2016/11/14 20:27
 あれこれ取りざたされている「アクティブラーニング」。
 この書籍は信頼できる。
 それは村川先生だから。


「実践! アクティブ・ラーニング研修」
                 村川雅弘:編著 ぎょうせい ¥2,100+税

 「アクティブ・ラーニング」の意義や取り組みの視点を明らかにし、その実践のための具体的手法や研修の取り組み方などを解き明かす、研修ハンドブックです。
 「アクティブ・ラーニング」の授業づくりが分かる「理論編」、豊富な実例で授業や研修の取組み方を提供する「実践編」、そして研修の手順を具体的に示した「ハンドブック編」で構成しています。 「実践編」では、校内研修、行政研修の事例を豊富に紹介します。

 ▽さらに詳しい内容はこちら(ぎょうせいオンラインへ)
http://shop.gyosei.jp/index.php?main_page=product_info&products_id=9154&mail=201611_03

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教育課程企画特別部会(第24回) 配付資料

2016/11/11 20:20
 本日の文科省メルマガより。

 ◇ 教育課程部会 教育課程企画特別部会(第24回) 配付資料
  http://melmaga.mext.go.jp/c/lDI017N001GW

 議題は
  「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」に関する関係団体からの意見聴取

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教職員削減で財務省vs文科省が大バトル

2016/11/10 20:11
 最近のニュースから。

◇ 教職員削減で財務省vs文科省が大バトル 子ども減れば先生少なくていいの?

財務省が2016年度予算編成に向け、公立小中学校の教職員数の大幅削減と国立大の運営費交付金の削減を打ち出し、文部科学省が強く反発している。
双方とも、それぞれの審議会を巻き込んだバトルを繰り広げており、予算編成に向け、折衝は難航が必至の情勢だ。

 以下,詳細は http://www.j-cast.com/2015/11/10250093.html?p=all
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授業のユニバーサルデザイン化を図る視点

2016/11/09 20:13
明治図書のウエブマガジンより。

◇ どの学校でも取り組める! 授業のユニバーサルデザイン化を図る視点
  植草学園短期大学 佐藤 愼二

1 医療ミスと同じくらい重大な“教育ミス”
 「教科書36ページの問題の4番をやります」と指示すると、「先生、何て言ったの
ー!」と問い返す子どもがいる。聞く記憶の箱が小さく、一度に2つの指示(36ペー
ジを開く+4番を見る)が入りにくい。さて、努力しても聞き逃しやすい子どもを叱
責すれば、その子どもは意欲を失うか反発する。視覚障害の子どもに「なぜ読めない
んだ!」と叱責する教師はいない。本人の努力では見えないことを教師が理解してい
るからだ。だとすれば、努力をしても聞き逃す子どもへの叱責は、おそらく、医療ミ
スと同じくらい重大な“教育ミス”になるだろう。
 これは、“努力不足”として誤解される典型であり、“できない”要因とその配慮
の検討を強く求める。すなわち、“見方を変えて、支援を変える”必要があるのだ。

2 通常学級ユニバーサルデザインは学力を向上させる!
 特別支援教育の研究指定校の学力は向上する。なぜならば、「36ページを開きます
」「問題4番です」と“一文一動詞”の指示を心がけるからだ。その指示の仕方は、
聞く記憶の箱が小さい子どもには「ないと困る支援」である。しかし、“一文一動詞
”の指示にはメリハリがあり、どの子どもにも聞き取りやすい「あると便利で・役に
立つ支援」になる。
 ○発達障害等を含む配慮を要する子どもに「ないと困る支援」であり
 ○どの子どもにも「あると便利で・役に立つ支援」を増やす
 ○その結果として、すべての子どもの過ごしやすさと学びやすさが向上する。
 “特別”で“個別”な支援教育の前にまず、日常の学級経営・授業づくりで実践で
きる支援教育―しかも、学力向上に寄与する支援教育―が求められている。それが通
常学級ユニバーサルデザイン(以下、UDと記す)である。

3 授業UDの視点
 基盤は学級経営のUDであるが、小論では授業に焦点を当てる。
 (1)聴覚的焦点化―子どもが聞く活動を高める
 「長い説明や指示は外国語のようであった」(当事者)―発達障害の有無にかかわ
りなく、聞く活動は難しい。教師の話し言葉は削り、ポイントに焦点化する。当然、
一文一動詞も心がける。また、“友達の発表を聞く活動”に留意したい。そのため、
発表の仕方・聞き方の確認は学級づくりの要点となる。合わせて、「大事な話をしま
す」などの聞く姿勢をつくる前置きの指示の重要性を強く確認したい。
 (2)視覚的焦点化―子どもが見る活動を高める
 「書き言葉が第一言語で、話し言葉は第二言語」(当事者)―視覚情報は自閉症の
子どもに「ないと困る支援」の象徴である。一方で、大人でも約80%の情報を視覚か
ら得る。書かれたものは、何度でも確認でき、色の違いなどによって、焦点化を図り
やすい。どの子どもにも「あると便利な支援」になる。しかし、多すぎればウォーリ
ーをさがせの感覚になり、見てほしい情報が不鮮明になる。視覚的焦点化を図るため
に、教室正面・黒板はきれいにする。チョークの色やマグネットツールを統一し、ポ
イントに焦点化する。
 (3)一時一作業の原則―スタートラインを揃える
 「聞きながら、メモをする電話応対は苦手」(当事者)―説明を聞くときに子ども
はノートを書いている…などはありがちな授業風景である。仮に、車の運転中にスマ
ホを操作すれば罪を問われる。一度に2つの作業は大人でも困難を伴う。聞くときは
聞く、書くときは書く…1つの作業に集中できる環境にする。一時一作業を徹底する
だけで、授業は一変する。
 (4)動作化
 「どこか動かしていないと集中できない」(当事者)―多動性の強い子どもにとっ
て、授業中の動きは「ないと困る」必須の支援となる。一方で、私たちもわずか30分
ほどの講演で、睡魔に襲われる…。“聞くだけ・見るだけの活動”で集中力を維持す
るのは困難がある。授業中の動きは―聴覚・視覚をはるかに凌駕しうる―集中力を高
める効果がある。
 音読、グループ学習、ペア活動等の動く(話す)時間は、多動性の強い子どもには
「ないと困る支援」だが、すべての子どもの集中力を高める「あると便利な支援」に
なる。
 (5)複線化―すべての感覚器官を活用する
 その象徴は、漢字指導の“空書き・指書き・なぞり書き”である。ここでは、視覚
、動作、触覚という3つの覚えるルートを示している。子どもの得意・不得意は様々
であり、学び方・覚え方・イメージの仕方も多様である。多感覚ルートを複線的・同
時的に提示する方法は、今後、さらに深める必要がある。
 UDの展開により、共生社会に向けての歩みを確かにしたい。
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「社会に開かれた教育課程と新たな学校経営の創造」

2016/11/07 20:08
無藤隆先生の書かれたものを紹介する。

◇ 新学習指導要領の改訂のポイント・ショートバージョン

 「社会に開かれた教育課程と新たな学校経営の創造」


 今回の学習指導要領の改訂は、「社会に開かれた教育課程」、「カリキュラム・マネジメント」、「資質・能力の3つの柱」、「教科等の見方・考え方」、「主体的・対話的で深い学び」などの鍵となる概念を理解することで趣旨を把握できる。
 社会に開かれた教育課程とは、未来軸と社会軸と主体軸と考えると分かりやすい。未来軸というのは将来像である。その将来がどうなるかはいろいろな予想はあっても、実はよく分からない。未知のことがたくさん起こるということだけが確かである。その意味で、誰もが将来像を考えるしかないのであり、そういうものを一緒に考えながら、学校教育はどこを受け持つか。
 主体としての子どもたちは未来を生きるわけで、その未来をどうやって今に落とし込むかが教育である。子どもたちに学校で学んだことを生かすだけではなくて、学び続けていく存在になってほしい。そのためには、今、何をしなければならないか、ということで考える。
 もう一つは社会軸である。学校という空間と、その外側に家庭、社会、地域がある。特にインターネットの普及によって、もっと広い情報化された社会が成り立つようになった。そういう中で学校というパートは何を受け持つかということを考えなければいけない。学校というものが持つべきミッションをとらえ直し、保護者とか地域社会の様々な人と交流しながら作っていかなければいけない。
 今の大きな社会とこれからの時代の中を子どもたちが旅していく、そのための装備を学校が与えている。そうやって旅に送り出さなければいけない。いわば、そういうデザインを学校としてどうするかということが問われている。そういう中で、義務教育で最低限できなければいけないことを習得出来るようにした上で、未知の世界の中で生き抜いていける力を持ってかかっていけるようにする。それが学習主体を形成するということになる。
 開かれた教育課程というのは理念レベルである。具体的に「では、1年間、小学校なら6年間でも、その中でどういう指導をやっていくのか?」というのが教育課程である。この時にどうやってその中身を良くしていくかということを考える。だから、カリキュラム・マネジメントというのは、子どもたちが学校に入ってきて、一定の力を持って学校を送り出すための、この真ん中の学校部分におけるリソースの配分の問題である。どのぐらいリソースを取り込めるか、どう配分していくか。だから、マネジメントというのは、常に重点化であり、メリハリを付けることなのである。
 子どもたちにつけるべき力を資質・能力として整理した。すべての教科等に共通している子どもたちの力と教科ごとの力は密接につながりつつ、教科等の中の発展と教科等の間のつながりを作り出す。その資質・能力は知的な部分と情意的な部分からなり、さらに知的なものについては、知識の部分とそれを使って考える部分からなっている。
 まず、「生きて働く」知識・技能である。「何を理解しているか。何ができるか」を意味する。この知識・技能を思考に結びつけるものが知識の構造化というとらえ方にある。構造化というのは、色々なものの知識をつないでいくことであるし、概念化というのは、その中で中心となる概念によって説明していくことである。考えるということや課題解決を繰り返すことによって知識が繋がり、概念化していく。知識と思考というのは、密接に繋がり合っており、教科等ごとにその教科ならではの特有の「見方・考え方」を構成する。
 2番目の資質・能力は未知の課題に対応しうる思考力・判断力・表現力等である。今述べた構造化され概念化された知識群を用いつつ、新たな情報を取り入れ、どうやって解いたらよいか分からない課題を含め、その解決を模索し、工夫していく力である。
 3番目の資質・能力として、学ぶ主体にとって学ぶことの意味を明確にすることが挙げられる。これは意欲であり、さらに学ぶ子どもが今、学校で学んでいることは、自分たちにとってどういう意味があり、それを今学ぶことによって、自分たちは将来どう生きるかということを、子ども自身が考えていかなければいけないことなのである。学びに向かう力とは、興味を持つとともに、自分が興味を持ったことについてやり遂げていくとか、難しいことに挑戦していく力を育てるということである。実は、意欲そして意志となってきた時に、それを育てていくことができるのであり、その指導法を工夫していける。
 こういった資質・能力は教育内容であると同時に、能動的(アクティブ)な学び方により成り立つものでもある。そこでは内容を身に付けることがどのようにして学ぶかと不可分になっている。知識を構造化し、思考を未知の課題へと向け、粘り強く取り組み、新たな挑戦に向かっていくことはアクティブな学びの姿勢を遂行し、そこからその姿勢を含めて学ぶことなのである。
 主体的・対話的で深い学びこそがこの資質・能力を総体として創り出す。この三つの学びは子どもの学びのプロセスをその方向へと向けていくための視点である。どの一コマもそうならねばならないというのではない。ただ、単元などの単位でみれば、そのどこかにおいてこういったアクティブな学びのあり方を可能にしていくことにより、子どもの中にアクティブな学びの姿勢が育っていく。その点で、この三つの学びを授業指導の改善の視点としていくのである。
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社会参画を目指す社会科の授業

2016/11/04 20:45
 久しぶりに授業を参観した。
 テーマは「社会参画」。
 この大きなテーマにどう迫るか?
 そのための手立てとして「思考の見える化」をとりあげていた。
 つまりシンキングスキルとシンキングツール。
 そしてもう一つ協働的な学習(これはアクティブラーニングにもつながる)。
 3年生の授業を参観した。
 本時の目標は「スーパーマーケットにより多くのお客さんが来るための作戦を考えよう」。
 シンキングツールを使って自己の考えを築き,そして友だちといっしょに考え(グループ→全体),高めていくという内容。
 これが実現できてこそ社会参画への意欲がわいてくる。
 机上の空論(他人事)から現実論(自分のこと)へと変容(質的向上)していく。
 つまり,社会参画するためには確かな自己の主張がもてなければできないということ。
 そのための手立てとしてシンキングスキルとシンキングツールをとりあげた。
 今日の授業では上記の理論は理解できるが,いくつかわからない点があった。
 @ここまでの学習の過程でスキルとツールが効果的に用いられてきたか?
  ツール(例えばイメージマップ)ができたあと,それをもとにさらにスキルを使って思考しなければならない。
  例えば,マップを見て分類,整理し,類推するといった段階が必要。
 Aグループでの話し合いで友だちの考えのよいところを吸収できたか?
  全体での話し合いの場面でもしかり。
  私が参観したグループは,自分の意見は言えたが,そこからの深まりは見られなかった。
  これは終末のまとめ(各自のノートへの記述)に現れる。
  そこに書かれていたのは,「親切」とか「優しい」「笑顔」といった心情的な面が多かった。
  ここまでの学習の集大成となっているか?疑問を感じた。
 全体的に感じたことは,指導者が自分がねらうゴールを明確にもてていたかどうか。
 そこにたどり着くことができたか?
 これが評価。
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次期学習指導要領の目玉?アクティブラーニング」について N0.3

2016/11/03 20:38
次期学習指導要領の目玉?アクティブラーニング」について N0.3

 今回で高岡さんの連載は終了です。
 きっと皆さんのお役に立てたことと思う。

◇「次期学習指導要領の目玉?アクティブラーニング」についての私見です!
     岡山県津山市教育委員会学校教育課 指導係長  高岡 昌司

 3回シリーズの最終回は、「社会科授業におけるアクティブ・ラーニングの学び」について、文科省HP掲載の次期学習指導要領に向けた「社会科・地理歴史・公民ワーキンググループ」のまとめを参考にしながら自分なりの考えを述べてみたいと思います。
 次期要領では、これからの社会科について「社会的な見方・考え方」の性格を明確にしていくことが特徴として挙げられています。例えば、「社会的な見方・考え方」について、以下のように記述されています。
 ・深い学びの実現のためには、「社会的な見方・考え方」を用いた考察、構想や説明、議論等の学習活動が組み込まれた課題を追究したり解決したりする学習の充実が不可欠である。
 ・課題を追究したり解決したりする活動において、社会的事象等の意味や意義、特色や相互の関連を考察したり、社会に見られる課題を把握して、その解決に向けて構想したりする際の「視点や方法」であり、小、中、高校と視点の質やそれを生かした問いの質が高まるものである。
 ・教科の特質に根ざした追究の視点と、〜略〜社会課題の解決に向けた広い視野からの論拠に基づく選択・判断、論理的な説明、合意形成や社会参画を視野に入れた議論などを通して〜。(一部抜粋)

 先日、5年社会科農業単元「農家Aさんが新規就農者支援をしているのは、どうしてだろう」という課題追究の授業を拝見しました。追究の視点を、「安全、後継者、土地」と予想させて、それぞれの視点で一人調べを行った後、学級全体で意見交流を行うという授業でした。本時は、「Aさんが新規就農者を支援する理由について、安全、後継者、土地という視点から考える」という社会的思考・判断を育てることがねらいでした。半数ぐらいの子どもたちが、教師作成の資料をもとに「農業する若い人を増やしたいから」「30代40代に教えるとその数年後にはもっと若い人に伝わるから」「米作りをしていない田んぼが減るから」「有機農法だと安全だから」等3つの視点から次々と発言していました。
子どもたちの表情や反応は良く、学級の雰囲気も個々の発言も基礎的な力は育っているなあと思いました。しかしながら、私は、交流場面での子どもたちの発言を聞いている中で、授業者は「社会的思考・判断」についてどのような想定をされているのだろうと疑問に思いました。なぜならば、活発に見える児童の発言内容は、自作資料から読み取った内容でしたが、それぞれの発言に対する疑問や質問はなく、発言内容の関連やつながりが生まれているとは感じなかったからです。平たく言えば、本時でいう「考える」とは何を考えることなのか明確ではないように感じたからです。ここで話題にしたいのは、意見交流の中の教師の役割と意識についてです。個々の発言や意見に対して、「どのように深めようとしているのか、何がどうなれば深まったと捉えるのかという視点や意識が弱いのではない
か」と思いました。
 本授業に限らず、社会科授業の、特に交流場面において、たくさんの意見は出ても、それらをどう整理し、どこに話し合いの焦点を絞り、結論や落としどころは何かという子どもの学びを想定していないと感じる授業が多いと私は感じています。このことは、前述した、これからの社会科が目指そうとする「社会的な見方・考え方」の性格を明確にしようとしていることと表裏一体ではないかと思います。教師の授業イメージの中に「社会的な見方・考え方」=「深い学び」の想定があってはじめて、アクティブラーニングを通して子どもの学びは深まっていくのではないかと思いますが、皆さんはどう思われるでしょうか。(確かに、批判や指摘だけなら簡単ですよね・・・)
 では、私なりの代案としては、例えば、本時の農家Aさんの取組について、「いろいろな意見が出たけど、みんなが言うように田んぼが余っていて、安全な有機栽培をなぜ若い人がもっとやらないのだろう?」、「農家Aさんがやっていることは本当に意味があるのかな?」等のゆさぶりや問い返しをすることで、個々の発言どうしを関連づけたり比較したりして、3つの視点がどういう社会的な意味や意義をもっているのかという考察を促すことになるのではないかと思います。また、調べ活動の資料についても、教師が与えた自作資料も必要ですが、子ども自身が社会科資料集や、図書館の農業関連本、HP上の資料等から探した資料を取り上げることで、発言の根拠を比較、検討したり、農家Aさんの個別事例にとどまらず産業全体の事例として発展したりする深い学びへとつながるのではないかと思います。

 社会科授業づくりでめざしたいアクティブラーニングを通した深い学びは、社会的事象等の意味や意義、特色や相互の関連を考察したり、社会的な課題の解決に向けて選択判断したりする学習の充実が不可欠であり、加えて、教師が交流場面で、どのように関わっていくのか(切り込む、ゆさぶる、取り上げる等)という「教師の役割と意識」の質の検証が必要ではないでしょうか。
 やっぱり、私のイメージで言えば、長岡文雄氏や築地久子氏、有田和正氏等に代表される子ども自身の主体的・協働的な学習に具現化されているような、学び手である子どもが本気で取り組み、自分たちの学びを作り出そうとする社会科授業です。追い続けたい授業です。

◇参考文献:平成27年8月教育課程企画特別部会「論点整理」、平成26年11月文部科学大臣諮問文「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」、授業づくりネットワーク23「人工知能と授業」(学事出版)、鈴木敏恵「意志ある学び−未来教育プロジェクト全国大会2016」資料「アクティブラーニングを超えて」、教育時評NO38、「学校教育学研究JSE」(兵庫教育大学学校教育研究センター、兵庫教育大学附属小学校)、(財)理数教育研究所「Rimse」N016
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次期学習指導要領の目玉?アクティブラーニング」について N0.2

2016/11/02 22:30
 今回は連載2をお届けする。

◇「次期学習指導要領の目玉?アクティブラーニング」についての私見です! 
                               連載2/3
岡山県津山市教育委員会学校教育課 指導係長  高岡 昌司

 今回は、教育課程企画特別部会「論点整理」で示された「アクティブ・ラーニング」について、授業改善の3つの視点である「深い学び」「対話的な学び」「主体的な学び」をもとに、自分なりの考えをまとめてみたいと思います。
 3つの視点の中でも、「主体的な学び」と「対話的な学び」はどの教科でも共通するものと考えられますが、「深い学び」は教科内容の特質に応じて変わってくるというイメージがあります。この3つの視点の関係性については、自分の中でまだ不明な部分がありますが、それぞれを段階的に捉えたり、個別に切り離して考えたりするのではなく、子どもの具体的な学びの姿から、その関係性を探っていくことが必要だと考えています。
 では、この3つの視点を授業実践の中でどのように位置づけるのか、「論点整理」を見ると、
1. 習得・活用・探求を見通した学習プロセスの中でその教科に応じた「見方や考え方」を働かせること。
2. 他者との協働や外界との相互作用を通して対話がうまれ、自らの考えを広げ、深めていくこと。
3. 子どもが見通しをもって学習に取り組み、自らの学習活動を振り返ること。   
 と示されています。
 キーワードで言い換えると、「学習プロセス」−「相互作用」−「リフレクション」を授業の中で明確に、それぞれが具体的な子どもの姿としてどういう状態であるかを丁寧に見とることが、質の高い授業実践をつくる上で必要不可欠であると思いました。

 では、子どもの授業中の学びの姿から、これらの状況を考えてみます。
 先日、5年算数「単位量あたり」の授業公開研究会に参加しました。導入では、下級生が”こみぐあい”で迷っている映像を流し、その状況を図式化し、個々の操作活動を組み入れて”こみぐあい”を考えさせ、その結果を下級生に説明するというストーリー仕立てでした。子どもたちも反応よく、活き活きと個々に考える姿が見られ、習得から活用を意図した「学習プロセス」としては非常に良かったです。個々の意見を全体交流する場面で
は、発表を聞いていた子から「1.8人の計算はおかしい」と疑義が出されました。すると、発表者はすぐに筆算を板書し、その計算の仕方をすらすらと説明しました。聞いていた多くの子どもたちは大きくうなずき、納得していました。ところが、尋ねた子は「1.8人という答えは、現実ではありえない」というのです。この場面では、それ以上議論を深めることはできませんでした。しかしながら、全体的に授業としては、非常にまとまっていて、多くの子どもたちがしっかりと発表し活躍した提案性のあるすばらしい授業でした。

 この授業において、私は、特に、2つの場面の子どもの姿が印象に残りました。その1つの場面は、発表者が「1.8人」になる計算の仕方をすらすらと自信を持って受け答えしている姿です。これは、子ども自身に表現させる授業が増えたことで、着実に、筆算など決まった形や方法を説明する力は身についてきているということです。「まず、次に、つまり」等定型の言葉を使って表現させるような指導をよく拝見しますが、その成果が表れていると思いました。
 その一方で、これからの大きな課題ではないかと感じたのは、もう1つの場面である「1.8人という答えは現実ではありえない」と尋ねた子どもの姿です。この発言に対してこそ、学級全体で吟味できる授業づくりを目指すべきではないかと思いました。今後は、定型や決まったパターンではない説明や表現力をめざした話し合い(学び合い)に果敢にチャレンジすることが必要ではないかと思います。上智大学の奈須正裕教授がオーセンテ
ィックな学習論で主張されていますが、ほとんどの学習活動は私たち教師や、教科の指導内容の都合から導き出した状況で行われています。この場合、ほとんど子は「1.8人」という答えは、現実にはあり得ないことをわかっていますが,「それが正解だから」「学校の勉強だから」と暗黙のうちに理解しています。しかしながら、これから求められる学びでは、子どもの素朴概念をこれまで以上に大切にした学びをデザインしていくことが必
要なのではないかと思います。学校の中の閉じられた学びでなく、現実問題に生きて働く学びにより一層つなげていくためにも教師の授業づくりの意識が重要になるのではないかと思います。たとえ複雑であっても,文脈が本物(現実的)であれば,子どもは具体的な経験や生活実感等をもとに思考をめぐらす足場となり,それらを駆使することで,自分事や本気になっての「相互作用」がうまれ、その子なりの思考や判断を進めることができる
のではないかと思います。私たち教師はわかりやすく,混乱しないようにとの配慮から学びの単純化を進めますが,かえって、子どもの授業参加への意欲や思考をせばめ,習得した知識さえ働かないものにしているのかもしれません。

 これまでの一般的な授業の多くは、最終的に教師が「これを覚えよう、これがわかればいい」という指導で成立していました。しかし、これから求められる思考力・判断力・表現力は、現実社会で活用できる汎用的な能力であり、それは「学習プロセス」の中で身につきます。子どもが真剣に課題(問題)に向き合い、いかに本気になる場面が用意できるか。そのような時間をどれだけ提供できるかということが大きなポイントになると思いま
す。「相互作用」を発揮する場面では、個々の意見に対して、その質や構造を問うような交流が求められます。思考発信の機会を増やすことで、相互に関係づけられた見方や考え方が子どもの内に形成されることをめざしたいものです。そして、その状況を俯瞰的に、客観的に振り返らせること、すなわち、自分なりの学びの手応えや自らの成長を実感したり、クラスの一体感に気づかせたりするために継続的な「リフレクション」が必要です。
小さな成功体験の価値づけや意味づけの積み重ねを大切にしていきたいと思います。「アクティブ・ラーニング」を考える中で、「学習プロセス」−「相互作用」−「リフレクション」という視点を子どもの姿や子どもの目線で追究していくことが、学習意欲を高め、困難なことにも学び続ける力や、主体的に学ぶ力を育てることにつながると思います。

 最終回の次回は、社会科授業づくりの視点から、「アクティブ・ラーニングとしての学び」について、探ってみたいと思います。

★参考文献:平成27年8月教育課程企画特別部会「論点整理」、平成26年11月文部科学大 臣諮問文「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」、授業づくりネットワーク23「人工知能と授業」(学事出版)、鈴木敏恵「意志ある学び−未来教育プロジェクト全国大会2016」資料「アクティブラーニングを超えて」、教育時評NO38、「学校教育学研究JSE」(兵庫教育大学学校教育研究センター、兵庫教育大学附属小学校)、
(財)理数教育研究所「Rimse」N016
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次期学習指導要領の目玉?アクティブラーニング」について N0.1

2016/11/01 20:32
 私が発行を担当しているメールマガジンに書いていただいた高岡さんの原稿を紹介したい。
 高岡さんとは古いおつきあいで,たびたび執筆していただいている。
 毎回優れた内容で,私自身も大いに勉強させていただいている。
 転載も快くご了解いただいた。
 今回な3連載の1回目。


◇「次期学習指導要領の目玉?アクティブラーニング」についての私見です!
                                         連載1/3

   岡山県津山市教育委員会学校教育課 指導係長  高岡 昌司 

 島原洋編集長より「最近まるで流行語のように【アクティブラーニング】と冠した記事や講座が見受けられ、あまりに安易にとらえているのではないかとの危惧があります。」とのご意見をいただき、今回、「アクティブラーニング」に関して私なりの考えをまとめる機会をいただきました。
 文科省HPから、「アクティブラーニング」とは、平成24年8月中教審で「=能動的学修」と記され、課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習と意味づけされています。今、周りの先生方から聞こえてきたり、研修会で見かけたりする「アクティブラーニング」は、(編集長の危惧にあたるかどうかわかりませんが・・・)アクティブという言葉から、とにかく活動をイメージして、授業中には子どもたちのグループ学習や話し合い、体験活動を入れ込むことが大切というニュアンスのみが先行しているように感じます。
 文科省も、「指導法を一定の型にはめ、教育の質の改善のための取組が、狭い意味での授業の方法や技術の改善に終始するのではないかといった懸念がある」と指摘しています。
 身体を拓いたダイナミックな授業展開ももちろん必要ですが、より重要なことは子どもたちの頭の中をいかに活性化させるかということではないかと思っています。今、必要なことは、方法論としての「アクティブラーニング」の側面以上に、アクティブラーニングの本質や根底にある教育哲学を語り合うことではないかと思っています。

 先日、鈴木敏恵氏の「AI時代の教育はどうかわるか」という研修会での「アクティブラーニング」についての考え方には多くの示唆がありました。鈴木氏は、「身近な日常風景に溶け込んでいるAI(人工知能)の存在を考える時、アクティブラーニングの究極のねらいは、課題解決力でなく【クリエイティブシンキング(創造的な思考)】である。人間にあって、AIがもち得ないものは何かという命題を考えることが重要」と強調され、教育に関わる立場の者がこれから考えるべきは、次期学習指導要領を超えて、AIが果たせない、ひらめきを伴う創造的な思考力や、現実というハウツーではない世界に生身で対座していく力であると主張されていました。
 私は、「アクティブラーニング」とは、課題解決の知識やスキルの習得というより、子どもたちが日常的な現実から課題(問題)発見できること、そこに向き合い解決しようとする意欲や力、それが学びの本質なのかなあと解釈しました。そのためには、子どもたちの学びを粘り強く、その一連の思考プロセスを丁寧に探っていくという教師の真摯な姿勢を抜きにしては考えられません。ハウツーではないだけに、学校や教師には、子どもに寄
り添い、緻密に、根気強く、俯瞰する視点がより一層求められていると思いました。これまでの自分が考えているようなある意味せまい世界にとらわれず、「アクティブラーニング」という方法論に傾倒することなく、アクティブシンキング(創造的な思考)とセットという視点をもちながら追究していくことも必要であると感じました。
 かなり理屈っぽくなりましたが、「アクティブ・ラーニング」について、子どもの側から見ると、どんな力や学びが保障されているのかという具体的な姿を想定しながら、楽しく知的好奇心を刺激するような活動をつくりあげていくことが重要であると考えています。

 アクティブラーニングは、新しい概念というよりも、私なりの社会科授業イメージで言えば、長岡文雄氏や築地久子氏、有田和正氏等に代表されるこれまでの優れた教育実践の中で主体的・協働的な学習として具現化されているように思います。授業実践の視点として、文部科学省の田村学視学官が述べられている、「思考発信型」」と「学習者中心」の授業という考えです。つまり、学び手である子どもがどれだけ本気で取り組んでいるか、
どのような学びを作り出そうとしているかという視点で授業をつくるということです。
 また、かつて勤務していた附属小の授業研究会で、ある先輩教師の授業実践に対して、大学教授が「本時の国語の授業は、一般的な体育の授業よりもよっぽど、子どもの頭の中がぐるぐると刺激され活性化している」と評したことがありました。黒板とチョーク一本で勝負する玄人肌の授業で、子どもが身を乗り出し、喧々諤々とお互いの意見を戦わせる素晴らしい授業でしたが、まさに、アクティブラーニングの真髄だったのかなと思い出さ
れます。
 
 次回は、教育課程企画特別部会の「論点整理」で示された、アクティブ・ラーニングについての授業改善の3つの視点をもとに、自分なりの考えをまとめてみたいと思います。

◇参考文献:平成27年8月教育課程企画特別部会「論点整理」、平成26年11月文部科学大臣諮問文「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」、授業づくりネットワーク23「人工知能と授業」(学事出版)、鈴木敏恵「意志ある学び−未来教育プロジェクト全国大会2016」資料、「アクティブラーニングを超えて」、教育時評NO38「アクティブラーニングを考える」、学校教育研究所、「学校教育学研究JSE」(兵庫教育大学学校教育研究センター、兵庫教育大学附属小学校)

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この改定の後はもうないのかもしれない

2016/10/31 20:10
 無藤 隆先生の書かれた論考を紹介したい。
 このブログでたびたび無藤先生の書かれたものを取りあげている。
 改めて無藤先生について紹介したい。
  ・東京大学教育学部教育心理学科卒業,大学院教育学研究科修士課程修了,同博士課程中退
  ・東京大学助手
  ・お茶の水女子大学教授,お茶の水女子大学附属小学校校長(兼任)
  ・白梅学園大学子ども学部教授、同大学院子ども学研究科長
  ・文部科学省中央教育審議会委員
 私は何度も講演を伺ったことがある。
 いつも腑に落ちるお話を聴くことができる。

 ◇ この改定の後はもうないのかもしれない。

 指導要領改定で、総論賛成、でも現場は多忙、だから無理、という意見がけっこうあるみたいです。そうかもしれない。ただ、ここで改善ができないと、その失敗は学校以上に日本がやばくなると思う。
 もちろん文科省は必死で人員を増やすべきだ。(特別支援や外国系支援や英語などは教員が増えるようだが。)
 学び続ける存在を育てるとは理想論ではない。リストラが横行する時代への対処だ。
 学びに向かうことは日本そして世界を襲い続けるであろう各種への困難に挑戦する日本人を養成することだ。
 英語力、言語力、理数力、歴史力など当然に必要だ。
 高校と大学は必死に教育を改善しないと、国民からも国際的にも、見放される。
 中学の学習指導の低調を部活の忙しさのせいにするのはもう通用しない(だったら、社会に任せて、止めたらいい)。
 小学校は低中高学年の各々にふさわしいアクティブなありかたを一定時間で収めて進めるやり方を先導すべきだ。
 幼保は、本気で教育要領・保育指針を受け止め、学力も学びに向かう力も向上させない、見せかけ保育から脱却すべきだ。
 と思うが、日本に残された時間はそう長くない。あと、十年か十五年、時代は待ってくれるだろうか。
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教育課程部会(第99回) 配付資料

2016/10/28 20:11
 本日の文科省メルマガより。
 内容は @学力テスト と A予算要求 Bヒヤリングの結果 の3つ。
 Bに目を通しておきたい。

 ・教育課程部会(第99回) 配付資料
http://melmaga.mext.go.jp/c/gvS0171001Ga

☆ 関係団体からの意見聴取の状況について(これまでの2回の状況)
  10 月6日(木)、10 月17 日(月)、25 の関係団体から意見聴取を行った。各団体からの意見
 の概況については以下の通り。
○ 学習指導要領改訂の基本的な方向性については、ほぼ全ての団体が積極的に評価。その際、アク
 ティブ・ラーニング等の用語について、具体的にイメージができるような分かりやすい説明が必
 要との指摘があった。
○ 具体的な取組として、多くの団体から、パンフレットの配付や説明会等を通じて、学習指導要領
 改訂の理念を分かりやすく周知する必要があるとの指摘があった。
○ 学習指導要領改訂の理念の実現に向けて、全ての団体がそれぞれの観点から、条件整備の重要性
 について指摘。
○ 外国語教育の充実について多くの団体が言及。その必要性については概ね理解できるとされてい
 る。実施に向けた課題として、専科教員やALT 等の人的配置、効果的な教材の作成などの条件整
 備、授業時数の確保方策などについて指摘があった。
○ 部活動について複数の団体が言及。部活動の教育的意義について示すとともに、教員の負担軽減
 の観点から、指導体制の在り方の見直しや、教育課程との関連付けについて指摘があった。
○ 教員が授業準備等にかける時間を確保するため、業務効率化の推進や条件整備により多忙を解消
 する必要があるという指摘が複数の団体からあった。
○ 教員の多忙化の解消及び子供達の学びの充実という観点から、家庭・地域等との連携・協働を充
 実させる必要があるとの意見も多くあった。

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次期学習指導要領 関係団体からのヒヤリング

2016/10/26 20:47
 10月17日に開かれた「教育課程部会 教育課程企画特別部会(第22回)」は関係団体からのヒヤリング。
 その中から「日本労働組合総連合会」の意見を転載する。
 ざっと目を通しておくといい。

 「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」に関する意見
T.労働教育について
  連合は、2014 年10 月に、若年労働者1,000 人(18 歳〜25 歳、正規雇用50.6%、非正規雇用48.9%、その他0.5%)に対して、「労働教育に関する調査」を行った。その結果、学校で「働くことや労働組合の意義について学んだことがある」のは70.9%、「働く上で必要な労働法などに関する知識を学んだことがある」のは55.3%であった。
  一方で、「働いていて困った経験がある」のは約60%であり、そのうち3人に1人が「何もしなかった」と回答している。つまり、若年労働者の多くは、働いていて困ったときに、学校で身につけた働くことに関する知識を活用する方法がわからず、「ブラックバイト」や「ブラック企業」などで法令違反が横行しても、労働組合などに相談し労働条件を改善することができないでいる。
  実際に、連合が行っている「何でも労働相談ダイヤル」に届く、20 代からの相談内容としては、「賃金未払いや最低賃金等の賃金関係」が17.6%と最も多く、次に「セクハラ、パワハラなどの差別関係」が15.1%、「就業規則、契約内容等の労働契約関係」が13.4%となっている。
審議まとめの51p から52pにかけて、キャリア教育が「将来の夢を描くことばかりに力点が置かれ、『働くこと』の現実や必要な資質・能力の育成につなげていく指導が軽視されていたりする」と指摘があったとの記載がある。
  連合はこれまで、勤労観や職業観を養い、教育の場から労働の場への円滑な接続を実現するため、労働教育を学習指導要領に位置づけることを求めてきた。
具体的には、ワークルールや労働安全衛生、使用者の責任や雇用問題に関する知識を学び活用する力をつけることが重要である。
現行のキャリア教育に加えて、働くことの意義や労働法などを学ぶ労働教育を充実させることで、若者が安心と希望を持ちながら働き続けることができる社会を実現する必要がある。

U.教職員の長時間労働の是正について
  2016 年2 月、連合総研は、小・中学校教員の1日の平均労働時間が約13 時間との調査結果をまとめた。教育の質を確保するためには、長時間労働の是正が急務である。
次期学習指導要領においては、新たに小学校3 年生から外国語活動、5 年生および6 年生では外国語が正式な教科とすることが打ち出されている。また、高等学校では「地理総合」「歴史総合」「公共」をはじめとして、56 科目中28 科目が新設されるという大規模な教科・科目の再編が行われることになる。
  これらは、長時間労働を強いられている教員にとってさらなる負担となることは明らかである。一方で、学校で働く教職員は今後10 年間で45,400 人の自然減となる。文部科学省は、29,760 人の定数改善を要求するとしているが、教職員の負担軽減につながる定数改善が確実に行われるよう、国民的な合意形成を進めるべきである。
  また、2016 年8 月、文部科学省から「学校現場における業務の適正化に向けて」で示されたように、業務の見直しなどを通じて長時間労働を是正することも合わせて行う必要がある。

V.学習指導要領の見直しに当たって次期学習指導要領においては、全教科で子ども同士の対話な  どを通じて知識の理解を深める「アクティブ・ラーニング」の導入や、学習内容を削減せず授業時間を柔軟に組み立てる「カリキュラム・マネジメント」の推進など、学校現場に大きな変化がもたらされることになる。
  また、「社会に開かれた教育課程」を編成することで、社会との関わりの中で学びを充実させていくこと、よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創ることが想定されている。
こういった次期学習指導要領の見直しに当たっては、子どもの理解度や学校現場の実態に合わせた教職員配置、施設・設備などの教育条件整備を確実に行う必要がある。
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教育課程企画特別部会(第22回) 配付資料

2016/10/25 20:45
 今日の文科省メルマガより。
 教育課程企画特別部会はあと3〜4回開かれるようだ。
 内容は今回同様,関係団体のヒヤリング。
 教育関係者でない団体の意見を聞くのも興味深い。

 ・教育課程部会 教育課程企画特別部会(第22回) 配付資料
  http://melmaga.mext.go.jp/c/67O016v001Gb

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次期学習指導要領で求められる教育課程とは

2016/10/24 20:35
 ネット上の知人から教えていただいた。
 無藤先生の書かれたものには重みを感じる。

◇ 次期学習指導要領で求められる教育課程とは
                                                       無藤 隆

 次期の学習指導要領の改訂は、「社会に開かれた教育課程」、「カリキュラム・マネジメント」、「資質・能力の3つの柱」、「教科等の見方・考え方」、「主体的・対話的で深い学び」などの鍵となる概念を理解することで趣旨を把握できる。

○社会に開かれた教育課程
 これは、未来軸と社会軸と主体軸と考えると分かりやすい。未来軸というのは将来像である。その将来がどうなるかはいろいろな予想はあっても、実はよく分からない。未知のことがたくさん起こるということだけが確かである。その意味で、誰もが将来像を考えるしかないのであり、そういうものを一緒に考えながら、学校教育はどこを受け持つか。
 子どもたちは未来を生きるわけで、その未来をどうやって今に落とし込むかが教育である。未来社会に生きる子どもたちの在り方、将来像というものを考えていくわけである。直接的には、小学校なら小学校の卒業時点であるが、それが中学、大部分の子は、高校なりそれに相当する学校に行くので、18歳が一つの区切り目となり、そこから大学なり社会ということで、最終的には社会で活躍する。そこで、子どもたちに学校で学んだことを生かすだけではなくて、学び続けていく存在になってほしい。そのためには、今、何をしなければならないか、ということで考える。
 もう一つは社会軸である。学校という空間と、その外側に家庭、社会、地域がある。特にインターネットの普及によって、もっと広い情報化された社会が成り立つようになった。
 そういう中で学校というパートは何を受け持つかということを考えなければいけない。学校はもう完成体ではない。「学校がやるべきことは何であるか?」という問いかけに、例えば、小学校では「基礎学力なのだから、極端に言えば読み・書き・算を教えることなんだ」という答え方などはもう成り立ちようがないだろう。だったら、小学校三年生ぐらいでテストをして、それをクリアした子は「もう学校に来なくていいよ」とするべきだとなる。「塾のお金を出してあげるから、好きな所に行って勉強して」でいいわけでもある。だから、こんなに長い時間拘束して、給食も出して行事までやってという学校というものが、歴史的、文化的につくられてきたものだけれども、それを改めて「学校というものが持っているミッションは何?」ということを定義しなければいけない。もちろん、そのためには保護者とか地域社会、色々な人と交流しながら作っていかなければいけない。
 そうなってくると、今、学校教育としてやるべき事柄が、指導要領、教科書にあるからというだけではなくて、保護者の要望や理解、あるいは、自分の子どもだけでなく、自分の孫だけではなく、地域の人材、より広く言えば、日本の人材として育っていく子どもたちへの期待を多くの人が持っているので、要望を持っている方と相談しながらどう作っていくかということを考えなければならない。要望がある以上は、手伝ってもらうという関係を作っていかなければならない。
 その中で最終的に育つべきものは子ども自身だから、そこに主体軸が心棒となって成り立つ。子どもにも、しっかり将来社会を自分が生きるんだという覚悟と希望を育てながら、そのためには君はどうするのかと問うていく。将来像を自分なりに育てながら、今学ぶべきことを学んでいく。子ども自身がそこを生きていくわけだから、最終的には子ども自身、一人ひとりの子どもが力を持って、自分の人生を生きながら新しい日本の社会を、グローバルな社会を作っていく。
 すると、社会に開かれた教育課程というのは、それぞれの単位において将来像を考え、どういう社会にしていくかということを見通しながら、そこで今求められるものは何かを考えることとともに、その家庭、地域、場合によっては、もっと広い日本全体なり、グローバルな社会なりから求められるもの、あるいは逆にこちらから期待したいものは何かを考える。そして学校のミッションを規定し、その中で、具体的には、これからの成長を遂げていく子どもたちの力、そこを生き抜いていく子どもたちを育てるということになる。今の大きな社会とこれからの時代の中を子どもたちが旅していく、そのための装備を学校が与えている。そうやって旅に送り出さなければいけない。いわば、そういうデザインを学校としてどうするかということが問われている。そういう中で、義務教育で最低限、そこそこできなければいけないというぐらいのことはあるとしても、あるいはそれから先のことはよく分からないけれど、確実なのは、未知の社会ということなのだから、未知の世界の中で生き抜いていける力を持ってかかっていく、そういうメッセージなのだ。それが主体を形成するということになる。

○カリキュラム・マネジメントとは
 開かれた教育課程というのは理念レベルである。具体的に「では、1年間、小学校なら6年間でも、その中でどういう指導をやっていくのか?」というまず基本を作る。それが教育課程である。この時にどうやってその中身を良くしていくかということを考える。カリキュラムというのはそもそも時間的・空間的配置である。空間的というのは内容配置で、つまり領域(スコープ)であり、カリキュラムは時間的に並べなければいけないので、順次性(シークエンス)が必要になる。時間軸というのは子どもたちの学ぶルートである。つまり、子どもたちを導いていく地図となる。教科等が10個あるとすれば、それは10本の線がある。だから、子どもたちはいわば10本の道が用意されていて、それぞれの道を平行移動していくというイメージになる。その時に、学校教育として10本の道があるけど、その間の繋がりを図ることを考えなければいけない。それは内容的にも繋がるし、もう少しベースとなる学ぶ力みたいなことにも繋がるのではないか、物の考え方みたいなところで繋がるのではないか。
 よく「教科の系統性」と呼んでいるのは、そういうルートを並べて時間軸にしていくことであろう。「そこで順番に学んでいくと、おのずと最後はここに行きます」という道であるが、その間の様々な横の繋がりがあるのではないか。であればそれをどう作っていくのかが課題となる。そう考えてみると、教科によっては、その10本のルートを超えて外へ出て行きやすくなるわけで、それが総合と特活、そして道徳となる。算数、国語などは、比較的そのルートに乗ってやっていく教科であろう。10本というルートを乗せる学校という一番大きな道があるわけだが、カリキュラムのマネジメントというのは、そこを考えていこうではないかということである。そのうえで、そこを生きていく子どもたちの主体の力をつけていく。だから、子どもたちが自分の力で旅していくものとしてのルートなのである。子どもたちの力を発揮させながら、力をつけていくべきルートとして想定されている。そういう子ども主体を育てるというのが真ん中にあるわけで、それをどうしていくか。そこに、「本当、うまくいってるのか?」という意味でのPDCAサイクルも必要だし、子どもにどう任せながら子どもたちの学び方をアクティブにしていくかという問題も入ってくる。
 だから、カリキュラム・マネジメントというのは、子どもたちが学校に入ってきて、一定の力を持って学校を送り出すための、この真ん中の学校部分におけるリソースの配分の問題である。どのぐらいリソースを取り込めるか、どう配分していくか。だから、マネジメントというのは、常に重点化であり、メリハリを付けることなのである。

○資質・能力の三つの柱
 なぜ資質・能力に注目するのか。従来の教科、先ほど言ったように10のルートがあるとして、さらにその基があるはずだということである。それらに共通にしている子どもたちの力というものがあるのではないか。それは1個とは限らないにしても、10の教科ごとではないだろう。さらにもう少し整理できるはずである。抽象的な資質・能力という枠の中で改めて各教科でやろうとしていることを位置付け直す必要がある。そのことによって、一つは、各教科同士の繋がりをもうちょっと見えやすくするということがある。また、未来軸という時に、今学んでいることが以前の学びを受け、これからの学びに向かっていくという大きな流れというのを考えていく時に、教科の個別内容だけではなく、その基にある力とか考え方というものにもう少し注目すべきではないか。
 その資質能力というものの整理では、実は、国際的には、色々なものが提言されている。それが「21世紀型学力」などと呼ばれて、色々整理されている。今回は、わが国として、一つは、学校教育法で定める学力の分け方、つまり、知識・技能と思考力・判断力・表現力等と主体的に学習に取り組む態度というものを使ってもいいのではないか。「21世紀型学力」と呼ばれているようなものも、近いものに大体なってきている。言い換えれば、かなり知的な部分と情意的な部分ということになるし、知的なものについては、知識の部分とそれを使って考える部分になっている。しかし、学力の要素というものは、学校教育で育てるべき力とはイコールではないので、改めて各教科などにおいてどういうふうに育てるか、何を育てるかと考えた時に、基本的な知識・技能と思考力等と主体的に学習する態度というものを作り変えたのである。
 まず、「生きて働く」知識・技能である。これは学力の3要素から来てはいるが、大事な一つのポイントは、「個別の」ということを落としたところである。それを分かりやすく言うと、「何を理解しているか。何ができるか」であり、実際のスキルを身につけてということと、「理解」と言っている。そうすると、ここで言う知識というのは、理解を構成するものとして考えるということになる。では理解とは何だと言えば、「どうしてか」ということが分かることである。
 この知識を思考に結びつけるものが知識の構造化というとらえ方にある。構造化というのは、色々なものの知識をつないでいくことであるし、概念化というのは、その中で中心となる概念によって説明していくことである。構造化、概念化することによって、知識というものが理解に繋がって、理解に繋がるということは、それが思考という考える力に繋がるということである。従来、とかく知識と思考を対立させる見方があるが、そうではない。習得、活用、探究と言っているところをもっと踏み込んで、知識というものが構造化、概念化されることによって理解することになり、その理解することを基にして考えるのだということを明確にした。
逆に、考えるということや課題解決を繰り返すことによって知識が繋がり、概念化していくのだということなので、実は、知識と思考というのは、密接に繋がり合っているので、どちらが必要だとか、なければいいとかという話ではない。相互連関しながら育つのだということである。
 3番目の資質・能力として、学ぶ主体にとって学ぶことの意味とは何だろうかというのをもう一つ入れてある。これは、もちろん意欲ということであるが、子ども自身が主体として育っていって、自らの未来を切り開いていくのだとすれば、今、学校で学んでいることは、自分たちにとってどういう意味があり、それを今学ぶことによって、自分たちは将来どう生きるかということを、子ども自身が考えていかなければいけないことなのである。学びに向かう力とは、興味を持つとともに、自分が興味を持ったことについてやり遂げていくとか、難しいことに挑戦していく力を育てるということである。だから、「情意面」とか「非認知的な力」とか呼んだりするが、それらが育成可能であるという視点に意味がある。意欲は、喚起することはできても、なかなかそれを育てるという発想が今までなかったと思うが、実は、意欲そして意志となってきた時に、それを育てていくことができるのであり、そのやり方というものを色々考えられるのである。

○教科等の見方・考え方
 先ほどの三つの柱と関わって、教科というのは何か。簡単に言うと、構造化・概念化された知識・技能であり、それは各教科等及びその単元にある。それを通して、その教科固有の物の考え方を身につけているので、つまり、見方・考え方というのは、ある思考のパターンなのである。思考というのは、漠然と、「考えなさい」で考えるのではなく、特に専門的な部分に入ってくると、構造化された知識群を使って、ある解決方法に従って考えるのであり、そういった思考の道具を用意するのが教科等のものの見方・考え方なのである。

○主体的・対話的で深い学びとは
 アクティブな学びへの指導とは優れた教師であれば、これまでもやってきたことに違いない。問題は、それをどの教師でもやれるようにどうしていくかということだあろう。その時に、これは指導の改善の視点だということを明確にした。今やっている指導をより良くしていく時のポイントである。だから、アクティブ・ラーニングか否かではなくて、学び手がよりアクティブに学べるようにしていこうということである。一連の学習過程、指導過程があるとしたら、それを時々見直して、どうやったらよりアクティブな方向に一連のものを持っていけるかということを考えようとことなのである。
 アクティブ・ラーニングのもう一つの意味は、最終的に子どもに、学校を出ても学び続ける存在になってほしいというところから来ているわけである。子どもが社会に出ていく中で、アクティブに学び続けざるを得ない社会になっていく。そうするためには、小学校から授業の様々な場面で、子どもがよりアクティブになるように指導を改善していかなければいけない。それはアクティブなしの0点とアクティブたっぷりの100点ということではなくて、常にその間に現実の授業はあるはずである。子どもが受け身で聞く話だってたくさんあっていいわけだから、色々なところでアクティブさを増やしながら、単元全体において、あるいは学年全体において、子どもがよりアクティブな学び手になるように支援しようということなのである。
 では、授業改善のポイントはどこにあるか。それは、先ほどの資質能力の三つの柱というものをよりアクティブな方向に改善するということで整理できる。これが指導の改善を経ながら、よりしっかりとした、生きて働く実際に使えるものになっていくということである。これからの社会は未知な状況にあるし、当然、学校を卒業して、先生の指導のもとで、先生の顔を見るとやり方を教えてくれる世界ではなくなってしまう中で、では、どうするのかを考える。そこに向けてということがアクティブなのである。そうだとすれば、個別の授業の中で幅を持ちつつ、それをよりアクティブにしようということで、三つの柱を想定しながら考えているのが、この三つの学びということになる。
 第一が「主体的な学び」と呼んでいるものである。これは、興味・関心を持つとか、自己のキャリア形成と関連づけるとか、見通しを持ってとか、振り返るとかということを通じて育成する。それぞれの子どもにとって意味あるものにしようということであり、それを具体的な手立てとして示した。それはいかなる授業においても単元単位で見ながら、その当該内容に対しての意欲や意志を育てていくのだということである。
 2番目は、「対話的学び」である。これは子ども同士、協力しながら対話するとか、先生とか地域の人と対話するとか、本を読むことで考えるとか。そういう色々な意味での対話ということであるが、大事なポイントは、多様な表現を通じて対話することで、それぞれの人が自分の考えを表す。その表したものを共有し、それを基にして問題解決に向けて対話していくことである。
 3番目は、「深い学び」ということで、まさに教科で学んだことを問題解決に使っていく、あるいは見方・考え方を働かせていくことである。ここでのポイントは問いにある。その時に、各教科での考え方を使ってみようとして、それによって自分たちの考えを話し合いながら、それを表現し、整理し、その特定の問いに対する暫定的な答えというのを得ていこう。だから、この深い学びというのは、その教科の見方・考え方を、一つではなくていいけれど働かせて、ということであり、さらに、その教科の基になる、概念的な知識とか構造化された知識をベースにしながら考えを深めていくということなのである。
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初等中等教育分科会(第106回) 議事録

2016/10/21 21:06
 文科省メルマガより。
 次の資料が公開された。
 少々長いが,目を通してみるとけっこうおもしろい。

 ・初等中等教育分科会(第106回) 議事録
  http://melmaga.mext.go.jp/c/bLY016h001Gd
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プログラミング教育の必修化

2016/10/20 20:09
 本日配信されたメールマガジン「教育支援サイトes.jiji.com」より。
 高市総務相は「プログラミング教育の必修化に向け、文部科学、経済産業、総務3省で官民連携のコンソーシアムを今年度立ち上げる」と語ったとのこと。

《高市総務相がICT教育視察》
 高市早苗総務相は、東京都小金井市立前原小学校(松田孝校長)の先進的なICT(情報通信技術)教育を視察した。総務省のプログラミング教育実証事業の今年度採択校で、タブレット端末を使って児童、教師と一緒に勉強を楽しんだ。

 総務相は子どもたちに「みんなと一緒に勉強します」と笑顔であいさつ。
4年生の道徳の授業では、電車のマナーを勉強。電車内は「しずかにする。
優先席にはすわらない。席をゆずる」と黒板に書かれ、タブレットに映し出される車内の漫画の画面で、優先席に座る若い男女や座れずにいるお年寄りのところにマル、バツ、三角を付けた。

 同小の実証事業は江崎グリコが提案した「おかしを並べてプログラミングの基礎を体験できるアプリ」で、高市総務相は教師からやり方を教わり、お菓子を並べたり、食べたりして「楽しい」と終始笑顔だった。

 視察終了後、高市総務相は「子どもたちはタブレットを使い慣れており、頼もしく、楽しい教材だ。前原小は日本の中で先進的。プログラミング教育の必修化に向け、文部科学、経済産業、総務3省で官民連携のコンソーシアムを今年度立ち上げる」と語った。

 同小は松田校長が4月に着任してからICT教育に取り組み、企業の貸与で児童全員に行き渡るようタブレット端末を500台配備している。
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初等中等教育分科会(第106回) 配付資料

2016/10/19 20:29
 本日の文科省メルマガより。
 すべてが網羅されている感。

・初等中等教育分科会(第106回) 配付資料
http://melmaga.mext.go.jp/c/hrS016h001Gd

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問題解決的な授業の構造化で、「社会的な見方・考え方」を育てる

2016/10/18 20:44
 明治図書のウエブサイト「教育」Zine」から。
 興味深いタイトルに惹かれた。
 詳細は以下のサイトを。
  http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/opinion/?id=20160754
 項目のみを紹介する。


問題解決的な授業の構造化で、「社会的な見方・考え方」を育てる

埼玉大学教育学部教授 桐谷正信

1 「働かせる」ために育てる「社会的な見方・考え方」
2 「社会のしくみ」と「社会のしくみの意味・価値」の学習
3 「社会のしくみの意味・価値」を学習する問題解決的な学習の構造化
 (1)「問題をつかむ重視型」2サイクル
 (2)「調べる重視型」2サイクル
 (3)「まとめる・いかす重視型」2サイクル

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 「基礎知識・技能は必要だが、十分にはほど遠い」

2016/10/17 20:09
 今回も無藤先生の小論を紹介したい。


 「基礎知識・技能は必要だが、十分にはほど遠い」

 文部科学省中央教育審議会 委員  無藤 隆(白梅学園大学 教授)

 (学習指導要領の改訂を持ち出さなくても当然だとは思うが。)
 学校教育で教えるべきこととして、基礎学力としての基礎的な知識・技能、とくに四則演算とか漢字の読み書きとか大事であるし、必要だ。これからの社会がどう変わろうと、それらは相変わらず使うだろう。英語の単語の読み書きだってそうだ。一定程度暗記することは必要だ。(そういうものをグーグルで検索していたら仕事にならない。)
 だが、時代の進展により、それらは社会で活動するのに必要なことのごく一部になってきた。
 第1に、知識の爆発により、知るべきことが膨大になってきた。そのため、知識を構造化して関連して理解することや要となる概念で説明力を増やすことで対応する必要がある。逐一、個別のことを覚えていくやり方では対応できない。
 第2に、知識を改訂し、自分で作り出すやり方を身に付けねばならない。それが思考力である。思考とは知識を使い、知識を発展させていく活動である。
 第3に、問題解決がルーティン的なもの以外の未知の状況での決まったやり方がすぐには見えないものが増えてきた。それは子どものうちから、少なくとも子どもには正答があるとは思えないとか、複数の答があるとか、いくつも可能な答がありながら、そこに質の高低を見いだせるとか、いくつもの答により物事を重層的多面的にとらえるとか、そういった類いの問題解決の練習が必要となってきたのである。

 そういった活動を進めるためにも、ルーティン的な習熟すべきことの学習の効率化と自学化を進めるべきだ。それにより、学校の授業のかなりの程度を、知識の構造化、知識の概念化・説明化、知識の発展化、さらに未知の状況での問題解決に費やす方向に進める必要がある。ただし、そこでの問題解決のために常に、知識の発展が伴い、支えることに十分な配慮がいる。
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