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The 小学校教育

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小学校教育の今を見つめ,そして未来を考えていきます。
ひとりでも多くの教師,保護者,一般の方に小学校教育の今を知っていただき,そして地域の小学校に関心を持っていただきたいのです。

「授業実践力向上net」を設立しました。ご覧ください。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~shimacha/MyHomePage/
  *土日祝日は休刊します。
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あなたはどっち・・・?

2018/02/16 20:44
 某教育大附属小でご活躍のH先生から聞いた話。
 皆さんはどちら?
 とても含蓄のある投げかけだ。

 「子供への愛情が100だけど指導技術が0の教師、子供への愛情が100だけど指導技術が0の教師、あなたはどちらの教師を目指しますか?」

 こう質問されたとき、みなさんならどう答えますか?
 これはH先生が教員採用試験を受けたとき、面接で質問されたことだという。
 H先生はこのとき、「子供への愛情が100だけど指導技術が0の教師」と答えたという。
 そして、「指導技術は年数がたてば身について100になるかもしれないけど、愛情が0であれば100にはならないと思います。」と答えたこととのこと。
 あなたはどう思いますか?
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教材4割,学級経営6割

2018/02/15 20:01
 澤井陽介先生の著書「社会科の授業デザイン」から紹介する。
 けだし名言!
◆教材4割,学級経営6割
 最初の15〜20分がよい授業は教材がよい授業。
 後半の25〜30分がよい授業は学級経営がよい授業。
 授業の本番は後半。
 子どもたちがみんなで発言を重ねながら問題を解決していく場 面。
 いくらがんばったってよい教材を準備し提示しても,よい学級経営がなされていなければ最初の15分〜20分しかもちません。
 授業で最終的に効いてくるのは学級経営。
 教材だけで勝負しようとすると,やたらと資料を持ち出してきて,説明も長くなり,教師の情熱とは裏腹に,子どもの興味・関心が置いてけぼりになったしまう,結局「先生がやりたいだけの授業」になってしまう。
 学級経営に優れた先生は,どんな教科等の授業であっても,子どもの発言の引き出し方や受け止め方,子ども同士のつなぎ方が うまい。
 ちなみに,競馬の世界では「馬7分騎手3分」と言われている。
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学習指導要領 Q&A

2018/02/14 19:41
 文科省から「学習指導要領 Q&A」が公開された。
 これは必読!
 ダウンロードして保存しておくと役立つ。

 ・新学習指導要領(平成29年3月公示)Q&A
  http://melmaga.mext.go.jp/c/oEN01Sa001EA


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目標と評価

2018/02/13 19:40
 少々早いが,新学年になってからのこと。
 多くの担任が自己紹介カードを書かせる。
 そこには,たいてい「目標」を書く欄がある。
 「にじゅうとび3かい」と書かれている。
 多くはこの掲示物が1ヶ月ほど掲示しっぱなし。
 とりあえず,の教室環境づくりのために?なのか。
 目標であるからには「評価」してほしい。
 担任「3回できるようになった?」
 児童「う〜ん,まだ」
 担任「がんばって練習しようね」
 とか,
 担任「できるようになった?」
 児童「うん!2回はできたよ!」
 担任「すごいね!あと1回!できたら教えてね」
 目標達成に向けての意欲を喚起することができる。
 こういうやりとりがほしい。
 これをやらなければ,1ヶ月もたつと自分がどういう目標を立てたか,忘れてしまう。
 子どもとはそういうもの。
 だから指導が必要。
 自分が立てた「目標」。
 立てたからには「達成」させたい。
 これはどんな「目標」についても言えること。
 学級目標しかり。
 学級目標の継続的,定期的な評価。
 やっているだろうか?
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教師の都合のいい思い込み

2018/02/09 20:21
 知人から興味深い話を教えていただいた。
 この話のような「教師の都合のいい思い込み」は,意外と多いのではないだろうか。
 教師が考えているように子どもは考えていない。
 ここに登場する子どもの「最後のひと言」に教えられることは多い。
 以下に紹介する。

 あるところに逆上がりの出来ない女の子が居ました。
 授業で必死に練習しましたが、残念ながらできるようにはなりませんでした。
 落ち込む女の子を見た担任の先生は「放課後、一緒に練習しよう」と声をかけます。
 それからの放課後、先生とのマンツーマン練習が始まりました。
 練習は毎日の放課後、担任の先生とマンツーマン。
 女の子は真面目に練習をして、先生も頑張ってアドバイスを掛けます。
 そんな練習も数週間が経ったある日、ついにその時が来ました。
 ついに彼女は逆上がりを成功させました。
 初めての成功に女の子は大喜びです。
 先生も我が事のように一緒に喜びます。
 次の瞬間、女の子は喜びながらこうつぶやきました。
 「もうこれで、逆上がりの練習しなくて良いんだね!!」
 本当に子どもは技を習得したいのか?
 スポーツ指導に携わる人は「上達」「習得」は素晴らしいと信じています。
 できなかった技ができるようになる、教える側にも教わる側にも達成感が生まれる瞬間です。
 先に上げた女の子は逆上がりという技を習得し鉄棒の技術も上達しました。
 しかし最後に先生に投げかけたセリフは逆上がり・鉄棒との断絶宣言です。
 なぜ女の子の口からはこんなセリフが出たのでしょうか?
 きっと、女の子の本心は「逆上がりが出来るか?」なんてどうでも良かったのだと思います。
 出来なくてもいいし、出来れば出来たで嬉しい。
 でも先生が必死に教えてくれるから練習しなきゃ。
 あぁ、あとどのぐらいこの練習は続くのかな。
 こんな心の声が聞こえてきそうです。
 しかし先生はこの気持ちに気付くことが出来ませんでした。
 授業中に出来なかった事が悔しかったに違いない、それじゃ一肌脱いで逆上がりが出来るまで練習に付きあおう!と言った感じでしょうか。
 女の子の思いとは裏腹に、出来なくて悔しがっている→達成できたら喜ぶに違いない、という方程式が見えてきます。
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評価の話

2018/02/08 20:22
 元教科調査官の北先生の「評価の話」
 「評価」に関心を示す教師は意外と少ない。
 書籍の売り上げもよくないという。
 しかし,評価のない指導は指導ではない。
 指導の基本はP→D→C→A。
 以下,元教科調査官の北先生の評価に関する小論。

◆なぜ子どもを評価するのか  北俊夫

1 教師の責務としての学習評価
  教師はだれでも目標を掲げて子どもを指導し、目標の実現に全力を傾注します。指導方法を様々に工夫しながら、一人一人に目標を実現させることを目指します。ここに「プロ教師」としての重要な役割があります。
  教師は指導しっぱなしではなく、指導した結果、予め掲げた目標が子ども一人一人にどのように実現したのか。あるいはどの程度実現したのかを見きわめることが求められます。目標は、自らの指導目標であると同時に、対外的にはいわば「約束(公約)ごと」としての性格をもっているからです。
  指導の過程や結果において、子ども一人一人の学習状況を目標に照らして評価するということは、教師に与えられた責務であると言えます。教師には指導をしっかり行うとともに、評価についても意図的、計画的に実施することが求められます。
  ところが、これまでの授業研究などにおいては、指導方法については様々な工夫が行われてきました。しかし、評価方法については必ずしも十分でありませんでした。どちらかと言えば、苦手意識をもち、面倒なこととして受けとめられてきたようです。これからは「指導の計画」だけでなく、「指導と評価の計画」を作成し、確かな評価ができるようにしたいものです。
2 学力保証としての学習評価
  そもそも教師が子どもの学習状況を評価するのはどうしてでしょうか。
  現行の児童指導要録は、平成22年3月に中央教育審議会教育課程部会から公表された「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」を受けて改善されたものです。「報告」では、学習評価の意義を「児童生徒の学状況を検証し、結果の面から 教育水準の維持向上を保障する機能を有するもの」と整理しています。すなわ ち、学習評価は結果の面から子どもの学力を保障しようとするものです。
  これまでも「指導と評価は一体」とか「指導に生きる評価」などと言われてきました。これらの言葉が意味することは、評価がゴールではないということです。子どもの学習状況を観察した結果、もし「目標が身についていない」「つまずいている」と判断・評価したときには、その状態に留めて置くのではなく、つまずきをなくし、目標を
実現させるためにさらに努力することが求められるということです。
  このことから、学習評価は次への指導のために行うものであり、子どもに確かな学力をつけるために行うものであると言えます。「PDCA」と言われますが、学習指導においても評価結果をもとに指導計画や授業を改善し、その後の子ども一人一人の指導に生かすことが大切です。特にC(Check)からA(Action)への過程が重要になります。
3 評価結果を保護者に伝達
  学習評価の結果は、指導に生かされるだけでなく、一部は記録して残されます。それらは整理され、学期末や年度末の通知表や個人面談などの場で保護者や子どもに伝えられます。
   ここでは、記録されたデータに基づいて評価結果を客観的に伝えるだけでなく、今後の指導方針についても示すことが大切です。
 もしつまずいたままの子どもがいた場合、「家庭で頑張ってください」と突き放すのではなく、「担任として今後このように指導します」と、これからの方針など担任の決意を伝えるようにします。こうした手だてを取ることによって、担任と保護者との信頼関係も深まります。
   これらのほかに、学習評価の結果は年度末に「児童指導要録」にも記載され、次学年の指導に生かされます。
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習熟度別学習

2018/02/07 20:31
 習熟度別学習をどのように実施しているだろうか。
 例えばグループ分け。
 形としては子どもの希望制になっている。
 しかし,かなり教師の意図がはたらいている。
 児童の自主選択だけで好ましいグループ分けができ,うまく習熟度別学習が展開されているとしたら,それは子どもたちに自己評価能力がよほど身についている場合である。
 通常はそんな状況はあまりない。
 自信を持って教師がグループ分けをしてもよいのではないか。
 但し,この場合「保護者への連絡」を忘れてはならない。
 習熟度別指導の目的や方法を事前に知らせておかなければ,保護者の理解は得られない。

 ここで登場するのが「内容分析」という考え方である。
 学習は「目標」・「内容」・「方法」が一体化されていなければならない。
 「目標」と「内容」は学習指導要領に明記されている。
 「方法」は指導者が工夫する。
 ここで授業力が発揮される。
 用いる教材は,通常は教科書であろう。
 「内容分析」とは,教えるべき内容の系統性を分析することで,「理解のステップ」を構築することである。
 例えば,4年生でのわり算の筆算の場合で考えてみる。
 まず仮の商を立てねばならない。
 これは3年生のわり算。
 仮の商が立ったらその商と割る数をかけねばならない。
 これも3年生での学習。
 そして引き算の筆算。
 これは2年生。
 これらすべてを習熟して初めて解けるのである。
 これを無視して一斉に指導しても理解できない子が出ることは想像に難くない。
 このように学習の内容を分析し,理解のステップを構築することが「内容分析」。
 これができていれば習熟度別学習がひじょうに円滑に行く。
 子どもたちには「学習ステップ表」を配布し,自分はどこで困っているのかを正しく理解させ,それに応じた習熟度別グループを編制する。
 正しく認識できていない子には教師が教えてあげればよい。
 それが教師の指導性の発揮である。
 この考え方は算数に限らず,他教科でも応用できる。
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PDFファイルの「検索機能」

2018/02/06 20:10
 PDFファイルの「検索機能」について。
 私は頻繁にこの機能を使う。
 とても便利だ。
 学習指導要領解説の教科編で例を挙げてみる。
 (学習指導要領,同解説は文科省のHPからPDFファイルをダウンロードすることできる。)
 社会の場合で説明する。
 例えば,「社会的事象」という言葉が何回使われているか?どんな使い方がされているか?を知りたいとする。
 PDFファイルを開き,「編集」をクリック。
 「高度な検索」を選択する。
 「検索する語句を指定してください」に「社会的事象」を入力し,「検索」をクリックする。
 すると73回使われていることがわかる。
 また,その使われ方の一部が示されている。
 例えば,「社会的事象に関する基礎的・基本的・・・」。
 さらに,「↓」keyを押していくと,使われている箇所を順々に示してくれる。
 以上の機能はとても便利だ。
 どんなPDFでも使える。
 覚えておいて損はない。
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文溪堂の季刊誌 hito*yume

2018/02/05 20:51
 文溪堂が無料で配付している小冊子,季刊誌 hito*yume。
 毎号,内容がとてもいい。
 登録すれば自宅に届けていただける。

 「hito*yume(ひと・ゆめ)」は、“先生の毎日を応援する教育マガジン”というコンセプトのもと、全国の小学校の先生を対象とした情報誌(無料)です。
 http://www.bunkei.co.jp/school/hitoyume/index.html

 本日手元に届いた最新刊「hito*yume」26号から紹介する。
 [巻頭特集]
   インタビュー 小山薫堂
 [教育ほっとにゅーす(1)]
   新学習指導要領 教師は何を求められるのか
                         梶田 叡一&角屋 重樹&渕上 孝
 [教育ほっとにゅーす(2)]
   平成30・31年度 移行措置のポイントはここだ!
      国語科/菊池 英慈 社会科/澤井 陽介 算数科/笠井 健一 理科/鳴川 哲也
 [教育リサーチ]
   どうする?どうやる?カリキュラム・マネジメント 田村 学
 [教育実践リポート]
   どうして教科横断的に「言葉の力」を高めることが必要なのですか? 
                             中村 和弘&大塚 健太郎
 [学級経営 ここが知りたい!]
          「親から子へかかわりの糸を結ぶ7つの言葉」第2回 曽山 和彦
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批判的思考

2018/02/01 21:17
 以前伺った田村先生(文科省教科調査官)のお話に出てきた,「批判的思考の構成要素について」。
 このことについて京都大学の楠見教授が研究されているということを紹介された。
 非常に興味深い。
 21世紀型スキルにも含まれている。


1 批判的思考の構成要素
  エニス(Ennis,1987)は批判的思考の構成要素を,認知的側面で
 ある能力やスキルと,情意的側面である態度や傾向性に分けた。
  まず,批判的思考の能力(評価の規準でもある)は,つぎのよう
 に分けることができる。
 (a)基礎的な明確化:明確化のための基礎的能力としては,
  1)焦点化によって,問題,仮説,主題を明確化すること,
  2)論証を分析すること(構造,結論,理由など),
  3)明確化のための疑問(なぜ? なにが重要か?事例は?な
   ど)を提起すること
 (b)推論の基盤の検討:推論を支える情報源としては,他者の主
  張,観察,以前におこなった推論の結論  がある。そこで,
  1)情報源の信頼性を判断したり(例:専門家によるものか?情報
   源間一致度は?確  立した手続きをとっているか?),
  2)観察や観察報告を評価する能力が必要である。
 (c)推論:推論には,演繹の判断(クラス論理学,条件式,命題の解
  釈など),帰納の判断,価値判断(背景  事実,結果,選択肢,バ
  ランス,ウエイト,決定などの判断)の能力が関わる。帰納におけ
  る判断には,
  1)一般化(データの典型性,網羅範囲の限界,サンプリング)の能
   力と,
  2)探索的な結論や仮説を推論する能力がある。後者には,調査
   (証拠と反証,説明の探索)をしたり,仮説や結論の合理性を規
  準(事実の説明における無矛盾性,もっともらしさなど)にてらして
  判断することを含む。
 (d)推論後の明確化:推論後の明確化には,
  1)名辞や定義(同義・分類・範囲などの形式,定義の方法,多義
   の同定と扱い,内容など)を判断する能力と,
  2)(複数の論証を検討,精緻化することによって)仮説を同定する
   能力が関わる。
 (e)方略:批判的思考の最終段階として,行為の決定(問題の定義,
  解決の判断のための規準の選択,他の解決策の形成,何をすべ
  きかの仮の決定,状況全体を考慮した上での再吟味,実現のモ
  ニターなど)がある。これらはメタ認知的活動である。
  一方,他者との相互作用を,議論,発表,論文などを通しておこ
  なうことも大切である。
   ここには,これまで述べてきた(a)-(d)のすべての能力が関わる。
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リライトすることの大切さ

2018/01/31 20:36
 リライトすることはとても大切。
 かつて書いた文だが,紹介したい。

 総合初等教育研究所の「教育セミナー」に参加した。
 そのまとめにとりかかった。
 聴きながら書くので字は乱雑。
 人に見せるわけではないからとてもきたない。
 放っておくと,あとで読んだ時なんて書いているのか判読不能ということになる。
 そんなことにならないためにも,できるだけ早くリライトしなければならない。
 また,リライト(「聴く」→「書く」→「読む」→「書く」という過程を経る)することで頭に定着させることができる
 できあがった参加記録はネット上で公開したり,職場で配付したりして広めることにしている。 
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返事やあいさつ

2018/01/30 20:39
 無藤先生のfacebookから。
 う〜ん,考えさせられる。

 返事やあいさつが大きな声ではっきりできる。
 これがどれほど学校的文化で日常の世間では異常なことか教師は分かっているのだろうか。
 道ばたですれ違う近所の人とそんなことをするか。
 小声で挨拶するだろう。
 病院の待合室での返事は聞こえる程度でよいのである。
 だから、求めてはいけないというのではない。
 だが、小学校以上の学校文化を幼稚園・保育園に押しつけるな。
 幼保では、保育者と子どもの距離はもっと近い。
 その程度で聞こえればよいのである。
 そもそも挨拶は朝一対一でおこなうものだ。
 朝の時間、と称して、みんなで声を揃えて挨拶する文化が一部の園にあるが、それは見ていていつも奇妙なことだと思う。(既に園にはいってきたときに「おはよう」と言っているのに。)
 また、返事を隣の部屋にまで聞こえる大きな声で何でしなくてはならないのだ。
 相手に聞こえればよい。
 小学校の後ろから前までうるさくても聞こえる大きさが必要なら、それは小学校で指導すべきだ。
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学習指導要領の解説は必携

2018/01/29 20:49
 授業構想を立てるとき,欠かせないのが「学習指導要領」の「解説」。
 「学習指導要領」本冊は全職員に配付される学校も多いだろう。
 しかし,「解説」はそうではない。
 全巻セットでもっている先生はごくわずか。
 私が現役の頃,学校で斡旋したが,購入された先生は期待した ほど多くはなかった。
 立教大学の奈須先生の講演を聞いたときのこと。
 指導要領を読むことを力説された。
 先生は,指導要領を3冊持っておられるという。
 自宅,研究室,そして鞄の中。
 講演中に実際に鞄を開け,見せてくださった。
 その1冊はあちこちのページにインデックスが貼られており,かなりぼろぼろだった。
 学習指導要領本冊はもちろんだが,各教科ごとの解説編をもっともっと読み込むべきだと思う。
 少なくとも自分が研究授業をやるときには,関連箇所をすみからすみまで読みたい。
 それが教材研究になることはもちろん,授業構想を立てる際のヒントが見つかることもよくある。
 私は全冊分のPDFファイルをパソコン内に取り込んでいた。
 これがたいへん便利である。
 いつでも見ることができるし,必要な部分だけコピー&ペースとして使うことができる。
 校内研修や若手教員の指導の際,資料づくりでよくこの手を使っていた。
 私たちにとって「学習指導要領」と「各教科等解説編」は必携の書物だと思う。
 現行版は以下のサイトからすべてをダウンロードすることができる。
  http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/syokaisetsu/
 近いうちに改訂版も入手できるようになるだろう。
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学校の特色と現状を把握し目標を立てよう

2018/01/26 20:37
 無藤先生のfacebookから転載する。
 ぜひ多くの方に目を通していただきたい。



学校の特色と現状を把握し目標を立てよう             無藤 隆·2018年1月25日(木)
.

◆学校の特色と現状を把握して目標を立てよう
新学習指導要領を理解した上で軸となる考え方をもつことが重要
 小・中学校で共通して、移行期に取り組むべきことは3点あります・
 1つ目は、今回の学習指導要領の最大のポイントである「主体的・対話的で深い学び」の視点での授業改善です。新学習指導要領が告示されてから、ポイントに即した授業改善を行ってきたと思いますが をさらにしっかりとしたものにする必要があります。それぞれの教員が自分の授業を見直さなければいけないでしょう。
 しかし、それをただ個々に任せるのではなく、しかし、それをただ個々に任せるのでは
なく、学校として取り組んでいくことが重要です。それぞれの教員が工夫をするのはもちろんですが、軸となる考え方は学校側が提示するべきです。校内研修や研究授業を行うなどして、丁寧に考え方を浸透させていくことがよいでしょう。
 このことと連動しますが、2つ目は主体的・対話的で深い学びをする上での、学習活動の整理や単元計画の見直しです。授業時間の大枠は変わらず、教えるべきことは増えます。すると、より有効な改善が必要になります。
 例えば10時間の単元計画があるとして、1時間目から10時間目までをすべて主体的・対話的で深い学びにしなければならない、と指導要領が指示しているわけではありません。指導要領の核となる部分にもう少し踏み込んだ形で、授業の方向性を変えられないかという視点で、丁寧に考え直すべきでしょう。加えて、主体的・対話的で深い学びの視点による授業改善に関しては、具体的な見解が示されています。主体的=振り返り見通しを立てること、対話的=表現し伝え合うこと、深い学び=教科の見方・考え方に根ざして学ぶこと、というように特定されているのが、新学習指導要領の特徴です。
 そして、3つ目は進行している「働き方改革」にも関連しますマネジメントです。学校として、教科としてすべきことをしっかりと見直し、整理・精選していく必要があります。
 ここでいう整理というのは、「無駄を省く」ということではありません。学校には無駄なことはひとつもなく、すべてが必要であり、子どもたちのためになることにつながっています。本来はもっと時間をかけたい授業や活動があります。そうすると、教育活動全体のバランスの中で、少なめの時間でやること、もっと時間をかけることというようにメリハリをつけていくことがポイントとなります。
 これら3点は、小・中学校共通のポイントです。小学校限定のものとしては、外国語(英語)への取り組みがあります。外国語が小学5・6年生で正式教科となり、外国語活動の開始が3年生から前倒しになりました。そこで、外国語をどのくらい進めるか。ほぼすべてを進める学校もあれば、部分的に導入する学校もあるでしょう。それによって時間割編成等を検討しなければならなくなります。
 また、中学校では部活動の制限が考えられます。部活動は手当たり次第に制限すればよいわけではなく、部活動の有用な働きを考えた上で、取捨選択しなければいけません。
 それから、教員同士で授業内容を検討することも必要です。小規模学校などで、その教科を担当している教員が1・2人の場合は評価・検討するにも限界があり、見直しの方法が見当たらないこともあるかもしれません。その際には「主体的・対話的で深い学び」の視点や「教科等横断的」な視点を活用すればいいわけです。
 数学の授業を国語の先生が見ていたとして、数学の専門的なことについては意見できませんが、子どもの授業参加のあり方や、そこで学んだことが自分たちの教科でどう生かせるかを検討することは可能です。そのような形で授業について振り返り、自分の教科の専門的な部分で研鑽を積むことは、特に中学校で重要なポイントとなります。


◆指標をもち、改善したかを確認管理職は整理・振り返りがポイント
 移行期を迎えるにあたり、管理職に確認してほしいことは、再度、新学習指導要領を読み直すことです。今回の改訂で、新しく示された考え方やポイントがありますが、それらを整理・点検し、振り返りをすることが必要でしょう。
 例えば、新しく示された考え方の中に、幼児教育と小学校教育のつながりの「スタートカリキュラム」があります。小学校6年間のカリキュラムの中で、1年生は他学年と比較すると重要視されない学校もあると聞いています。しかし、管理職はそういった部分にも気を配るべきですし、学校全体で「なぜ、スタートカリキュラムが必要なのか」を考えていかなければいけません。あるいは障害のある子どもや学習困難な子どもに対しての配慮についてなども、もう一度見直す必要があります。そういった子どもがいるクラスの担任が頑張るのではなく、管理職はすべてを見渡し、学校としての考え方を示し、取り組まなければいけません。
 するとここでも、カリキュラム・マネジメントの視点が必要になります。ここでの見直しの内容は、人員の配置、タイムマネジメント、予算の配分などがあります。どれも実施すべきことですが、どの部分を重点化するかを見定め、比重を判断して決定しなくてはいけません。行政は、一概にどの部分を推し進めるべきかを定められません。学校や子どもの状況を判断し、学校として理念と計画を立て直した上で実行に移していくのは管理職の役割です。
 進め方としては、データを取る必要があり、国も教育委員会も、学校でも指標を持って取り組まなければいけません。学力テストの結果や不登校状況などについて、指標をもとに改善したかどうかを判断し、今後の目標策定に生かしていく必要があります。その際には、各学年・クラス・担任などというように、より丁寧に分類・分析することで、有用なデータを取得することができます。


◆育成すべき資質・能力をチェックし授業改善に役立てる
 続いて、実際に現場で授業や取り組みを行う教員について考えます。移行期を進めていく上で捉えるべきポイントは2点です。
 学習指導要領を読み込むことは当然ですが、その際に総則と教科の両方を見比べてみてください。そこに身につけるべき資質・能力の考え方、指導のポイントが表されています。教科の目標が3つ表示されていますが、その3つが育成をめざす資質・能力となっており、見方・考え方や指導のポイントとなっています。その点を理解することが1つ目です。
 そして、2つ目は教科書の内容変更部分のチェックです。現在、教科書の改訂が進められており、今後、検定・採択・供給が行われます。供給された際にはじっくりと読み込んでもらいたいと思います。また、正規の教科書が供給される段階でも、さまざまな教材・資料が提供されるでしょう。それらも、新学習指導要領の指導のあり方を示してくれると思います。
 担任レベルでは、そういった具体的な教材や指導法の中で、新学習指導要領を考えるのがいちばんだと思います。教科すべてを新しい視点での授業や指導法に変えることはできません。小学校では自分の得意としている教科、中学校では自分の受け持つ教科を単元ごとでもよいので見直し、実際の授業や校内研修で試してみるのもひとつの方法です。授業を行った手ごたえを感じ取り、授業改善に役立てることができます。


◆地域・自治体の状況を把握し有用なデータ活用を行うべき
 教育委員会が、この移行期ですべきことは、重要なものとして3つあります。
 1つ目は学校教育のスリム化です。教育委員会は社会から期待を受け、さらに自治体や各学校から要望を受け、結果として業務量が肥大化しています。すべてに取り組む必要がありますが、どれも遅々として進まない状況です。それを打開するためにはメリハリをつけ、優先順位をつけた上で動かなければ八方塞がりになってしまいます。その業務負担のしわ寄せが各学校・教員に向かうことを防ぐためにも重要なポイントとなります。
 2つ目は、若い教員のサポート体制を整えることです。指導主事が講義をし、参加した若い教員が「理解した」と言っているだけの講習会をするだけでは変わりません。特に教員になって数年の方は、日々の授業をこなすのに精いっぱいで、講習で難しいことを話されても活用することが難しいようです。そこではさまざまな形のサポートが必要だと思います。そもそも若い教員すべてに講習を受けさせ、それを自ら活用させることには無理があることから、教育委員会は指導計画・ツールなどを示し、具体的な助言やサポートをすることが望ましいでしょう。
 教育委員会がすべきことの3つ目はデータ収集です。各学校でも取りまとめをしているとは思いますが、その自治体の状況を最も把握しているのは教育委員会です。新たに学力調査やアンケートなどを実施するのであれば、教育委員会が音頭を取らなければ不可能です。さらに、最近では文部科学省も自分たちの持つデータを他の調査と結びつけて分析する方式を取っていますが、そういったやり方を学校単位で行うことは難しいため、教育委員会で実施することが望ましいでしょう。
 そのデータを活用して、学力の底上げやピンポイントな問題発見などに生かすことができます。有用なデータを持ち、それを丁寧に把握し、積極的に活用することで、望ましい子どもの成長につなげることができます。


◆自校の教育課程・目標を定める移行期2年目に求められること
 移行期2年目までには学校としての教育課程をしっかり作っておくことが求められます。移行期も1年過ごせば、見えてくるものがさまざまあると思います。自校の課題が明確になってくる中で、次の年度の教育課程で最も重要な指導ポイントを検討することが必要になります。来年度の3学期にはそれを整理し、自校の新しい教育課程に仕立て上げなければなりません。
 学校経営においては、こうした振り返りをもとに次の年度に目指すべき目標を明確にすることが重要です。すると、目標達成のために考えながら行動することになり、さらなる課題を発見しやすくなるというサイクルが生まれます。このサイクルは、よりよい教育課程を生み出す手段として、非常に有効です。


◆日々の授業を見直し「よいところ」を見つける
 移行期と言っても、子どもたちは普段どおりに授業を受け、学校生活を送っていきます。その中で、教員は日々の授業の小さな見直しを繰り返すことが大事になってきます。新学習指導要領を読み込み、この1週間、新学習指導要領に沿った内容で授業ができていたかと振り返ることが、それにあたります。
 その際に、若い教員に特に伝えたいのは、「よいところ」を見つけるということです。反省して自分で「悪いところ」を見つけるのは簡単です。授業を見てもらい、他の先生から指摘を受ける場合も、悪いところが挙がりがちです。しかし、否定ばかりでは成長が遠くなります。自分ができた部分を、他のシーンにも生かすことを考え実行することで、よりよい授業ができる可能性が広がります。「子どものよいところを拾い上げる」とよく言いますが、教員もよいところを拾い上げながら成長していくべきです。
 自分でも、自分のよいところを見つけることを意識しましょう。授業研究会を校内で行うにしても、よいところを7〜8割見つけることを心がけ、残りの2〜3割を修正点として挙げる姿勢を、それぞれもつことが必要だと思います。
 そういった意識と姿勢で臨むことで、新学習指導要領への移行はきっとうまくいくと思います。まずは、自校の特色と現状を考慮しながら、じっくりと移行期への準備を進めてほしいと思います。
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小学校低学年の作文教育

2018/01/25 20:11
 無藤隆先生のブログから紹介したい。
 取り入れられることはチャレンジしてみたい。

 ―小学校低学年の作文教育とは―

  5つほどの指導が必要となる。

1 体験的活動を言葉に表す。
  そのために、気づきを言葉にすることを補助すると共に、定型
 に乗せる練習が必要である。(言語化。)
2 言葉による口頭の発表を質疑により膨らませ,それを文章化
 する。
  そのために教師が板書その他で助ける。(自律化。)
3 図表や絵柄を含めた描き方で各事柄を豊かにし、それをリニア
 ーに並べ直す。
 (例えば、マップ上の各々のエリアごとの活動のポイントを書き込
  み、それを順序に並べ直す。)(線形化。)
4 順序の配列を目標志向的にする。
  目標―手段関係に構造化し、目標を明示し、その下で手段とし
 ての時間的配列による記述を行う。その発展として、各パートの
 目的との関連性を明示する。(目標手段 関係化。)
5 語ることとそこでの出来事へのまとめ的コメントという分け方の
 定型を学ぶ。
  最後に「楽しかった」などと記すのは実はその構造の芽生え的
 やり方である。(主題化。)
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批判的思考

2018/01/22 20:20
 一時期よく話題に上った「批判的思考」
 このことについては,京都大学の楠見先生の研究が参考になる。
 楠見先生は次のように言われる。

◆批判的思考は「相手を非難する思考」と誤解されることがある。
 そのため,相手を攻撃する否定的なイメージがもたれている。
 しかし,批判的思考において大切なことは,
 ・第1に,相手の発言に耳を傾け,証拠や論理,感情を的確に解釈
 すること,
 ・第2に,自分の考えに誤りや偏りがないかを振り返ることである。
 したがって,相手の発言に耳を傾けずに挙げ足を取ることは批判
 的な思考と正反対のことがらである。

 よくないイメージを持つ方が多いが,実はそうではないことを理解
しておかねばならない。

 批判的思考を次のように定義されている。

◆批判的思考とは
 ・第1に,証拠に基づく論理的で偏りのない思考である。
 ・第2に,自分の思考過程を意識的に吟味する省察的(リフレクティ
  ブ)で熟慮的思考である。そして,
 ・第3に,より良い思考を行うために目標や文脈に応じて実行される
  目標指向的な思考である。

 そして,批判的思考のプロセスとして,

◆批判的思考のプロセスは,次の4つの段階を考えることができる。
 @情報を明確化する(報道,発言,書籍などの主張とそれを支える
  根拠を正しくとらえる),
 A推論をするための土台を検討する(隠れた前提を明らかにしたり,
  主張が信頼できる証拠に基づいているかを検討する),
 B推論を行う(演繹・帰納・価値判断によって,偏りのない結論を論
  理的に導く),
 C意思決定や問題解決をする。
  そして,これら四つに加えて,@からCが正しく行われているかを
 振り返り(モニター),コントロールするのが1 段階高いレベルにある
 メタ認知プロセスである。メタ認知プロセスは,目標に照らして批判
 的思考を実行するかどうかの判断もしている。

 以上,参考になれば幸い。
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教育支援サイトjijicom(内外教育)から

2018/01/18 21:02
 教育支援サイトjijicom(内外教育)から紹介したい。

●小学校教師から期待の声があがる一方、不安の声も?
 「2020年の教育改革に関する小学校教師の意識調査」で判明
 http://cm03.asp.cuenote.jp/c/unj8aabguWsjjOab

 「小学校の英語教育がいよいよ変わる!
   小学校教師から期待の声があがる一方、不安の声も?」

 個別指導の学習塾「明光義塾」を全国展開する株式会社明光ネットワークジャパン(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:田上 節朗)は、全国の公立・私立小学校の教師221名を対象に、『2020年の教育改革に関する小学校教師の意識調査』を実施いたしました。


 多少PR色が濃いようだが・・・。
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社会の授業が苦手・・・

2018/01/17 20:24
 社会の授業が苦手という方は意外と多い。
 そういう方の授業を参観すると,およそ次の3つのタイプに分ける
ことができる。〈岡山県高岡先生による〉

 @教科書だけで進む授業!知識に偏った,文章を読み進める読
  解型の授業!
  子どもの疑問や問題意識,反応はどうなっているのかな?自分
  とは関わりないよその世界のことかな?
 A調べたことを発表したり,まとめたりすることだけで終わる授業!
  子どもは自分で何を考えたのかな?資料の丸写しで,文字や写
  真は多くて見栄えはいいけどその子なりのこだわりや思いはどこ
  に表れているかな?
 B先生と一部の児童の対話だけですすみ,先生だけが納得してす
  すむ授業!
  
 いかがだろうか?
 「考える」社会科になっていないということ。
 社会科派「調べて考える」ことが基本。
 そのための授業づくりは?
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思考力は文脈づくり

2018/01/16 20:15
 今回も「思考力」の話。

 「思考力」とは「文脈づくり」,という考え方もある。
 それは以前伺った澤井教科調査官(社会担当)の話。
 あのときはピンとこなかったが,このところの社会の研究授業を参観し,何となくわかりかけてきた。
 辞書を引いてみると,文脈とは
 「文章の流れの中にある意味内容のつながりぐあい。多くは,
文と文の論理的関係,語と語の意味的関連の中にある。」
 子どもたちは調べたこと,見たこと,聞いたことなどから多くの情報を入手する。
 言わば情報夥多の状態。これらの中から自分の追究に必要な情報を選択し,意味内容が論理的に関連し合うように思考していく。
 これが文脈づくり。
 平たく言えば「調べたことをもとに考え,その考えを社会事象に対してどう意味づけができるか?」ということになる。
 これは関西大学初等部の実践とも重なってくる。
 多くの授業で,子どもたちの表現活動(話す・書くなど)に筋の通った文脈が見られない場合が多い。
 文脈の通った思考ができるようになるためには,やはり「調べて考える」を何度も何度も経験するしかないだろう。
 合わせて「言語活動の充実」がベースとなる。
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思考技法を身につける授業

2018/01/15 20:11
 今いろんな場面で「思考力の育成」が叫ばれている。
 TVのCMでさえ。
 確かにこれからの子どもたちにとって,欠くことのできない能力である。
 思考力育成の大御所である黒上先生(関大教授)のちょっとして文を見つけたので紹介する。

 
◆思考技法を身につける授業

 2つの方法があると思います。
 それは各教科指導の「中」か「外」で身につけるということです。

 後者については,例えば関西大学初等部では総合的な学習の時間に図書教育を通じて子どもの思考力を伸ばす活動を試みています。 「○○博士になろう」という低学年の実践では,乗り物や恐竜など興味のあるテーマについて,本を使って情報を収集し,まとめ,自分の「辞典」を作るという活動を行っています。

 情報を集めるために必要な本を探すとき,子どもは大きなカテゴリを見るだけでなく,その下の細かなカテゴリを探さないと見つけられません。こうした活動,経験を通じて子どもは「概念の上下関係」を知るでしょうし,それぞれのカテゴリにおける語彙もいっぱい獲得していくと考えています。当たり前のようですが,子どもにとって物事の包含関係はそんなに意識されているわけではなくて,例えば,犬とダックスフントが同じ階層で考えられている可能性があるのです。それを徐々に階層化していくことから始まって,やがて犬と猫は具体的にどう違うのか,など考えられるようになるわけです。

 私は,このような学習活動が,思考力を育み,情報教育の根底を支えると思っています。物事を比較して考えるための視点や方法などの思考技法を教えたいのです。そして思考技法だけを取り出して教えることもできるのではないかと考えています。
そのスキルを活用して,情報をまとめ,自分の意見として組み立て,最終的にはそれを人に伝えるということまでできるようにしたいのです。

 学習指導要領の各教科の記述を分析していますが,例えば,記述の中には,「比較する」などのキーワードが散りばめられています。

 「比較」という言葉を一つとっても,学年,教科によってその書きぶりはさまざまです。学年が上がるにつれて比較対象が複雑になることや,「比較」という行為からやがて「分類」という行為に思考の段階が変化することもわかってきました。

 今後,小学校における思考の発達段階を明確にし,カリキュラムを作り上げていきたい。そして各学年で必要な思考技法を学ばせ,それらを各教科指導の中で「活用」させるようにしていきたいと思っています。それが,2つめの方法になります。
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機長の免許と資格

2018/01/12 20:52
 旅客機の機長に必要な資格。 
 免許は機材別に必要なのである。
 ボーイング747の免許がなければ,747には乗務できない。
 エアバスA340の免許がなければ,A340には乗務できない。
 さらに厳しい資格がある。
 羽田・千歳路線の資格がなければ,同路線は乗務できない。
 成田・バンコク路線の資格がなければ,同路線は乗務できない。
 機材別,路線別に多くの免許・資格を取らねばならない。
 他にも,無線通信の免許など。
 加えて年1回の健康診断をクリアしないと乗務できない。
 教員は小・中・高別の免許が必要。
 しかし,学年別の免許は不要。
 小学校では教科別免許も不要。
 乗客の命を預かる機長。
 子どもたちの将来を担う教師。
 どちらも重要な責務。
 しかし,免許や資格のレベルが違う。
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教師はシナリオライターであり,演出家である

2018/01/11 20:33

 昨今,総合的な学習の時間が軽く扱われているように思えてならない。
 少々思うところを書いてみる。
 あくまでも私見。

 総合的な学習の時間の指導で忘れてならないことは,
 「できないことは指導する」
 「教師はシナリオライターであり,演出家であるべき」
 と考えている。
 「自らが課題を設定し,個性を生かした追究・・・・・・・」
 これは小3から高3までの9年間共通のねらいである。
 これをどうとらえるかを議論すべきである。
 小学校段階で完結させようとする必要ない。
 小学校では小学校でできることをやればいい。
 そして,子どもレベルでとらえ直して考えなければならない。
 これを「方法」と誤解している人も多いようだ。
 自ら課題を設定して,各自が個性を生かした追究をしなきゃいけない。
 だから教師が引っ張ってはいけない。
 と思っている方が多い。
 これは目標である。
 「自ら課題を設定することができる子」
 「個性を生かした追究ができる子」
 そんな子を育てることが目標なのである。
 「できないことは指導する」「教師はシナリオライターであり,演出家であるべき」
 今は自分で実践することはできないが,過去に7つの実践をしてきた。
 そして思うことは
 「1年間やってきたのに,この子たちにほんとうに力がついたのだろうか?」
 自分の思うように学習が進められなかった子が大勢いた。
 例えば,どうやって調べたらいいのかわからない子,取材などを通して得た情報を自分のものにできない子,自分の感動や発見をうまく表現できない子など,数多く見てきた。
 そこから分かってことは,教師が,
 「こうしてみたら」
 「こういう方法もあるよ」
 「いっしょに調べてみようか」
 などと声をかけ,ともに追究していくという姿勢が欠かせないということ。
 すべての子が役者であり,教師は演出家である。
 シナリオ通りにドラマをつくっていかねばならない。
 すべての子に「力」をつけてやらねばならない。
 追究が中途半端で終わった子にとっては,「体験あって中身なし」なのだ。
 事後のアンケートでは「楽しかった」「おもしろかった」という回答が圧倒的。
 しかし力がついていない。
 だから,次学年になってもまた振りだしから,ということになる。
 総合的な学習の時間で大切なことは,
 「知的創造力を習得させること」
 「子どもが自分の意思でそれを活用」していくこと」
 と考えている。
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平成30年度全国学力・学習状況調査

2018/01/10 20:36
 文科省メルマガより。
 ざっとでも目を通しておくといいと思う。

・平成30年度全国学力・学習状況調査に関する実施要領
http://melmaga.mext.go.jp/c/7xR01Qk001EI

・平成30年度全国学力・学習状況調査の実施について(通知)
http://melmaga.mext.go.jp/c/9yN01Qk001EI
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教育論文を書く

2018/01/09 20:15
 無藤先生の書かれた次の文,教員が論文を書くときとても参考になる。

 長年の経験・実践をまとめたい、が修論・博論でたいていダメな理由。

 時々そういう理由で定年くらいの保育者・教師の方が大学院を志すようだ。でもまあ、たいていものにはならない。なぜか。
 第一、信念がたいてい陳腐だ。子どもの主体性が大事です、など、どんな教科書にも書いてある。
 第二、それは先行研究を読まないことと連動する。実践者としては何も読まなくても、特定の誰かの信奉者でも構わない。研究は似たことをしている研究群の中で意味を持つ。
 第三、データがおおざっぱだ。思いだか、記録だかごっちゃだ。子どもの作品や書いたもの(ただし全員分)、そのときの自分の指導計画やそのときに思ったことが大事なのに、後付けが多い。
 第四、過剰さが足りない。過剰なデータ、詳しさ、理論的読み込み、があると、研究が深まる。
 第五、データに即して、そこで読みとれることを限定的に解釈するという禁欲さが足りない。たぶん、場面や子どもや慣例で、想像できてしまう。だが、そうしている間は、実践報告にはなっても、論文は難しい。

 (なお、世の中にはいろいろな大学院があるので、実践報告でも可能かもしれません。上記は、主だった学会誌を念頭においての話です。)
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小・中学校学習指導要領及び解説の出版社一覧

2018/01/05 20:08
 本日の文科省メルマガより。
 
 ・小・中学校学習指導要領及び解説の出版社一覧
  http://melmaga.mext.go.jp/c/7BY01Qh001EJ

  小学校新学習指導要領の本体及び各解説につきましては,2月中の発売を予定しております。

 なお,このリンク先ページから
 ・新学習指導要領(平成29年3月公示) も閲覧することができる。
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新年にふさわしい俳句&短歌

2018/01/04 20:31
 毎年,正月になるとこの歌を思い出す。
 年賀状に使っている。


○ 新(あらた)しき 年の初めの 初春の
     今日降る雪の いや重(し)け吉事(よごと)

                 大伴家持 『万葉集』 巻20-4516

  新しい年の初め、この初春の日 降り積もる雪のように良き事も次々と積もるがよい。



○ 初暦 好日 三百六十五

                 村上霽月
 
 今年も毎日よい日ばかりでありますように。
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奈須先生の「資質・能力」と学びのメカニズム

2017/12/30 19:49
 奈須先生の書籍を紹介する。
 この本はおもしろい。


「資質・能力」と学びのメカニズム
   奈須 正裕:著  東洋館出版社:刊  ¥1,998

内容紹介(Amazon書評より)

 中央教育審議会キーマン・奈須正裕教授が新学習指導要領を徹底的に読み解く―。
 平成29年3月に告示された新学習指導要領では、その議論の流れからして、従来の改訂とは根本的に大きく異なりました。本書では、改訂に関わり数々の部会の委員を務めた奈須教授が、議論する中で見聞きしたこと、気付いたことを余すところなく綴り、ます。また、今改訂の重要な主題となった「資質・能力」論の背景を中心としながら、今回の「社会に開かれた教育課程」が学校に、教師に何を求めているものなのか、体系的に解説します。
 「論点整理」「審議のまとめ」「答申」「告示」と併せて読むと、新学習指導要領のもつメッセージが目の前により鮮明に広がるでしょう。2030年、そしてそのもっと先。これからの教育の在り方を導く羅針盤と言える一冊です。

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小鳥からゾウまで

2017/12/27 20:14
 私が勤務していた学校の近くに,興味深い広告看板があった。
 「小鳥からゾウまで」
 初めて見たときは???であった。
 よく見ると獣医さんの広告であった。
 どんな動物でも診察,治療OK!
 どんと来い!
 任せとけ!
 自信のほどを思わせる。
 ところで,私たち教師はどうだろう。
 どんな子の指導でもOK!
 どんと来い!
 任せとけ!
 と胸を張って広告が出せるだろうか?
 正直,私は自信がない・・・・。
 子ども。
 一口に子どもと言うが,実に様々な子がいる。
 どんな子であろうと,胸を張って,
 「任せとけ!」
 と言えるのが
 「プロの教師」
 であろう。
 一度この獣医さんにお会いしたいものだ。
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研究授業は否定的な目で参観する

2017/12/26 19:55
 研究授業にどう参加するか?
 研究授業は否定的な目で見ることにしている。
 指導案が配付された時点から,否定的な目をもって参加している。
 「これでホントにいいのか」と。
 いわば,あら探しである。
 指導案を読むときは,まず「提案性があるかどうか」を読み取る。
 提案性のない授業は人まね授業である。

 一例を示す。
 指導案を読むときは,
  ・教材の価値は?
  ・本時までの経過はどうか。
  ・本時ではどう発展されるのか。
  ・これで目標は達成できるのか。
  ・本時以降,どのような展開をみるのか。
  ・指導者はどんな支援・評価を行うのか。
 当日の授業では,
  ・問題意識をどのように持ったか。
  ・解決の見通しがもてたか。 
  ・新たな見方や考え方がもてたか。
  ・成就感がもてたか。
  ・支援や評価はどうだったか。

 授業展開に自分なりの工夫がほしい。
 学習の目標は決まっている。
 内容と方法は工夫の余地がある。
 特に「方法」には個性を出してほしい。
 「こんなやり方を考えてみた。どうだ!」
 という提案性がほしい。
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「平成30年度 全国学力・学習状況調査」のパンフレット

2017/12/21 20:35
 今日の文科省メルマガから。
 
 「平成30年度 全国学力・学習状況調査」のパンフレットが公開された。

 詳細は以下のサイトを参照。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/zenkoku/__icsFiles/afieldfile/2017/12/21/1399736_1.pdf


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