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The 小学校教育

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The 小学校教育
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小学校教育の今を見つめ,そして未来を考えていきます。
ひとりでも多くの教師,保護者,一般の方に小学校教育の今を知っていただき,そして地域の小学校に関心を持っていただきたいのです。

「授業実践力向上net」を設立しました。ご覧ください。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~shimacha/MyHomePage/
  *土日祝日は休刊します。
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思考力は文脈づくり

2018/01/16 20:15
 今回も「思考力」の話。

 「思考力」とは「文脈づくり」,という考え方もある。
 それは以前伺った澤井教科調査官(社会担当)の話。
 あのときはピンとこなかったが,このところの社会の研究授業を参観し,何となくわかりかけてきた。
 辞書を引いてみると,文脈とは
 「文章の流れの中にある意味内容のつながりぐあい。多くは,
文と文の論理的関係,語と語の意味的関連の中にある。」
 子どもたちは調べたこと,見たこと,聞いたことなどから多くの情報を入手する。
 言わば情報夥多の状態。これらの中から自分の追究に必要な情報を選択し,意味内容が論理的に関連し合うように思考していく。
 これが文脈づくり。
 平たく言えば「調べたことをもとに考え,その考えを社会事象に対してどう意味づけができるか?」ということになる。
 これは関西大学初等部の実践とも重なってくる。
 多くの授業で,子どもたちの表現活動(話す・書くなど)に筋の通った文脈が見られない場合が多い。
 文脈の通った思考ができるようになるためには,やはり「調べて考える」を何度も何度も経験するしかないだろう。
 合わせて「言語活動の充実」がベースとなる。
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思考技法を身につける授業

2018/01/15 20:11
 今いろんな場面で「思考力の育成」が叫ばれている。
 TVのCMでさえ。
 確かにこれからの子どもたちにとって,欠くことのできない能力である。
 思考力育成の大御所である黒上先生(関大教授)のちょっとして文を見つけたので紹介する。

 
◆思考技法を身につける授業

 2つの方法があると思います。
 それは各教科指導の「中」か「外」で身につけるということです。

 後者については,例えば関西大学初等部では総合的な学習の時間に図書教育を通じて子どもの思考力を伸ばす活動を試みています。 「○○博士になろう」という低学年の実践では,乗り物や恐竜など興味のあるテーマについて,本を使って情報を収集し,まとめ,自分の「辞典」を作るという活動を行っています。

 情報を集めるために必要な本を探すとき,子どもは大きなカテゴリを見るだけでなく,その下の細かなカテゴリを探さないと見つけられません。こうした活動,経験を通じて子どもは「概念の上下関係」を知るでしょうし,それぞれのカテゴリにおける語彙もいっぱい獲得していくと考えています。当たり前のようですが,子どもにとって物事の包含関係はそんなに意識されているわけではなくて,例えば,犬とダックスフントが同じ階層で考えられている可能性があるのです。それを徐々に階層化していくことから始まって,やがて犬と猫は具体的にどう違うのか,など考えられるようになるわけです。

 私は,このような学習活動が,思考力を育み,情報教育の根底を支えると思っています。物事を比較して考えるための視点や方法などの思考技法を教えたいのです。そして思考技法だけを取り出して教えることもできるのではないかと考えています。
そのスキルを活用して,情報をまとめ,自分の意見として組み立て,最終的にはそれを人に伝えるということまでできるようにしたいのです。

 学習指導要領の各教科の記述を分析していますが,例えば,記述の中には,「比較する」などのキーワードが散りばめられています。

 「比較」という言葉を一つとっても,学年,教科によってその書きぶりはさまざまです。学年が上がるにつれて比較対象が複雑になることや,「比較」という行為からやがて「分類」という行為に思考の段階が変化することもわかってきました。

 今後,小学校における思考の発達段階を明確にし,カリキュラムを作り上げていきたい。そして各学年で必要な思考技法を学ばせ,それらを各教科指導の中で「活用」させるようにしていきたいと思っています。それが,2つめの方法になります。
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機長の免許と資格

2018/01/12 20:52
 旅客機の機長に必要な資格。 
 免許は機材別に必要なのである。
 ボーイング747の免許がなければ,747には乗務できない。
 エアバスA340の免許がなければ,A340には乗務できない。
 さらに厳しい資格がある。
 羽田・千歳路線の資格がなければ,同路線は乗務できない。
 成田・バンコク路線の資格がなければ,同路線は乗務できない。
 機材別,路線別に多くの免許・資格を取らねばならない。
 他にも,無線通信の免許など。
 加えて年1回の健康診断をクリアしないと乗務できない。
 教員は小・中・高別の免許が必要。
 しかし,学年別の免許は不要。
 小学校では教科別免許も不要。
 乗客の命を預かる機長。
 子どもたちの将来を担う教師。
 どちらも重要な責務。
 しかし,免許や資格のレベルが違う。
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教師はシナリオライターであり,演出家である

2018/01/11 20:33

 昨今,総合的な学習の時間が軽く扱われているように思えてならない。
 少々思うところを書いてみる。
 あくまでも私見。

 総合的な学習の時間の指導で忘れてならないことは,
 「できないことは指導する」
 「教師はシナリオライターであり,演出家であるべき」
 と考えている。
 「自らが課題を設定し,個性を生かした追究・・・・・・・」
 これは小3から高3までの9年間共通のねらいである。
 これをどうとらえるかを議論すべきである。
 小学校段階で完結させようとする必要ない。
 小学校では小学校でできることをやればいい。
 そして,子どもレベルでとらえ直して考えなければならない。
 これを「方法」と誤解している人も多いようだ。
 自ら課題を設定して,各自が個性を生かした追究をしなきゃいけない。
 だから教師が引っ張ってはいけない。
 と思っている方が多い。
 これは目標である。
 「自ら課題を設定することができる子」
 「個性を生かした追究ができる子」
 そんな子を育てることが目標なのである。
 「できないことは指導する」「教師はシナリオライターであり,演出家であるべき」
 今は自分で実践することはできないが,過去に7つの実践をしてきた。
 そして思うことは
 「1年間やってきたのに,この子たちにほんとうに力がついたのだろうか?」
 自分の思うように学習が進められなかった子が大勢いた。
 例えば,どうやって調べたらいいのかわからない子,取材などを通して得た情報を自分のものにできない子,自分の感動や発見をうまく表現できない子など,数多く見てきた。
 そこから分かってことは,教師が,
 「こうしてみたら」
 「こういう方法もあるよ」
 「いっしょに調べてみようか」
 などと声をかけ,ともに追究していくという姿勢が欠かせないということ。
 すべての子が役者であり,教師は演出家である。
 シナリオ通りにドラマをつくっていかねばならない。
 すべての子に「力」をつけてやらねばならない。
 追究が中途半端で終わった子にとっては,「体験あって中身なし」なのだ。
 事後のアンケートでは「楽しかった」「おもしろかった」という回答が圧倒的。
 しかし力がついていない。
 だから,次学年になってもまた振りだしから,ということになる。
 総合的な学習の時間で大切なことは,
 「知的創造力を習得させること」
 「子どもが自分の意思でそれを活用」していくこと」
 と考えている。
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平成30年度全国学力・学習状況調査

2018/01/10 20:36
 文科省メルマガより。
 ざっとでも目を通しておくといいと思う。

・平成30年度全国学力・学習状況調査に関する実施要領
http://melmaga.mext.go.jp/c/7xR01Qk001EI

・平成30年度全国学力・学習状況調査の実施について(通知)
http://melmaga.mext.go.jp/c/9yN01Qk001EI
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教育論文を書く

2018/01/09 20:15
 無藤先生の書かれた次の文,教員が論文を書くときとても参考になる。

 長年の経験・実践をまとめたい、が修論・博論でたいていダメな理由。

 時々そういう理由で定年くらいの保育者・教師の方が大学院を志すようだ。でもまあ、たいていものにはならない。なぜか。
 第一、信念がたいてい陳腐だ。子どもの主体性が大事です、など、どんな教科書にも書いてある。
 第二、それは先行研究を読まないことと連動する。実践者としては何も読まなくても、特定の誰かの信奉者でも構わない。研究は似たことをしている研究群の中で意味を持つ。
 第三、データがおおざっぱだ。思いだか、記録だかごっちゃだ。子どもの作品や書いたもの(ただし全員分)、そのときの自分の指導計画やそのときに思ったことが大事なのに、後付けが多い。
 第四、過剰さが足りない。過剰なデータ、詳しさ、理論的読み込み、があると、研究が深まる。
 第五、データに即して、そこで読みとれることを限定的に解釈するという禁欲さが足りない。たぶん、場面や子どもや慣例で、想像できてしまう。だが、そうしている間は、実践報告にはなっても、論文は難しい。

 (なお、世の中にはいろいろな大学院があるので、実践報告でも可能かもしれません。上記は、主だった学会誌を念頭においての話です。)
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小・中学校学習指導要領及び解説の出版社一覧

2018/01/05 20:08
 本日の文科省メルマガより。
 
 ・小・中学校学習指導要領及び解説の出版社一覧
  http://melmaga.mext.go.jp/c/7BY01Qh001EJ

  小学校新学習指導要領の本体及び各解説につきましては,2月中の発売を予定しております。

 なお,このリンク先ページから
 ・新学習指導要領(平成29年3月公示) も閲覧することができる。
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新年にふさわしい俳句&短歌

2018/01/04 20:31
 毎年,正月になるとこの歌を思い出す。
 年賀状に使っている。


○ 新(あらた)しき 年の初めの 初春の
     今日降る雪の いや重(し)け吉事(よごと)

                 大伴家持 『万葉集』 巻20-4516

  新しい年の初め、この初春の日 降り積もる雪のように良き事も次々と積もるがよい。



○ 初暦 好日 三百六十五

                 村上霽月
 
 今年も毎日よい日ばかりでありますように。
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奈須先生の「資質・能力」と学びのメカニズム

2017/12/30 19:49
 奈須先生の書籍を紹介する。
 この本はおもしろい。


「資質・能力」と学びのメカニズム
   奈須 正裕:著  東洋館出版社:刊  ¥1,998

内容紹介(Amazon書評より)

 中央教育審議会キーマン・奈須正裕教授が新学習指導要領を徹底的に読み解く―。
 平成29年3月に告示された新学習指導要領では、その議論の流れからして、従来の改訂とは根本的に大きく異なりました。本書では、改訂に関わり数々の部会の委員を務めた奈須教授が、議論する中で見聞きしたこと、気付いたことを余すところなく綴り、ます。また、今改訂の重要な主題となった「資質・能力」論の背景を中心としながら、今回の「社会に開かれた教育課程」が学校に、教師に何を求めているものなのか、体系的に解説します。
 「論点整理」「審議のまとめ」「答申」「告示」と併せて読むと、新学習指導要領のもつメッセージが目の前により鮮明に広がるでしょう。2030年、そしてそのもっと先。これからの教育の在り方を導く羅針盤と言える一冊です。

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小鳥からゾウまで

2017/12/27 20:14
 私が勤務していた学校の近くに,興味深い広告看板があった。
 「小鳥からゾウまで」
 初めて見たときは???であった。
 よく見ると獣医さんの広告であった。
 どんな動物でも診察,治療OK!
 どんと来い!
 任せとけ!
 自信のほどを思わせる。
 ところで,私たち教師はどうだろう。
 どんな子の指導でもOK!
 どんと来い!
 任せとけ!
 と胸を張って広告が出せるだろうか?
 正直,私は自信がない・・・・。
 子ども。
 一口に子どもと言うが,実に様々な子がいる。
 どんな子であろうと,胸を張って,
 「任せとけ!」
 と言えるのが
 「プロの教師」
 であろう。
 一度この獣医さんにお会いしたいものだ。
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研究授業は否定的な目で参観する

2017/12/26 19:55
 研究授業にどう参加するか?
 研究授業は否定的な目で見ることにしている。
 指導案が配付された時点から,否定的な目をもって参加している。
 「これでホントにいいのか」と。
 いわば,あら探しである。
 指導案を読むときは,まず「提案性があるかどうか」を読み取る。
 提案性のない授業は人まね授業である。

 一例を示す。
 指導案を読むときは,
  ・教材の価値は?
  ・本時までの経過はどうか。
  ・本時ではどう発展されるのか。
  ・これで目標は達成できるのか。
  ・本時以降,どのような展開をみるのか。
  ・指導者はどんな支援・評価を行うのか。
 当日の授業では,
  ・問題意識をどのように持ったか。
  ・解決の見通しがもてたか。 
  ・新たな見方や考え方がもてたか。
  ・成就感がもてたか。
  ・支援や評価はどうだったか。

 授業展開に自分なりの工夫がほしい。
 学習の目標は決まっている。
 内容と方法は工夫の余地がある。
 特に「方法」には個性を出してほしい。
 「こんなやり方を考えてみた。どうだ!」
 という提案性がほしい。
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「平成30年度 全国学力・学習状況調査」のパンフレット

2017/12/21 20:35
 今日の文科省メルマガから。
 
 「平成30年度 全国学力・学習状況調査」のパンフレットが公開された。

 詳細は以下のサイトを参照。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/zenkoku/__icsFiles/afieldfile/2017/12/21/1399736_1.pdf


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 「親方日の丸」という言葉

2017/12/20 20:23
 「親方日の丸」という言葉。
 知らない若者が多いという。
 公務員のことを揶揄して使われる場合が多い。
 私たち教員はどうだろう。
 「親方日の丸」の意識はないだろうか?
 私たちの給与をはじめ,教育のすべては税金である。
 紙?
 使い放題・・・・。
 コピー?
 やり放題・・・・。
 チョーク1本,ほうき1本に至るまで・・・・。
 給料も間違いなくもらえる。
 勤務時間中にコーヒーを飲みながら,スポーツ新聞を読んだりしていないだろうか?
 これだけ問題になっている「税金」
 私たちは義務教育学校に勤務する公務員。
 このことを常に意識していたい。
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通知表の所見欄の書き方

2017/12/19 20:26
 通知表作成の時期になってきた。
 所見の書き方について,様々な書籍が出されている。
 私個人としては,どれも感心できない・・・・。
 長文になるが,関心のある方はお読みいただきたい。

 通知表とは?
●保護者にとって,以下の2点が大事である。
 1 学校の教育活動で培われる力が具体的な評価として提示されており,その教育活動で培われた力がどれくらいついているのかがわかり,家庭での指導につながるもの。
 2 保護者としての自覚と責任を持ち,客観的にわが子を見つめ,家庭の教育力の向上に役立つもの。
●子どもにとって
 1 教科,領域をはじめ,学校のさまざまな教育活動において,本人の努力の成果が的確に評価され,励みとなり,子供にとっていっそうの努力の方向づけが認 識できるもの。
 2 自分自身を振り返ることにより,自ら次の課題を見いだせるもの。
●一方,担任にとっては,
 1 学校の教育活動全体を通し,子どもの成長をとらえる機会であることを認識し,さまざまな角度から子ども一人ひとりについて,収集した情報を整理し,以後の指 導の方向付けを考えるもの。
 2 家庭の考え方も知り,以後の指導に役立てるもの。

 評価結果を知らせることも大切であるが,所見欄の持つ意味も大きい。
 何より文字として残る。
 私は10年間全学級の「所見」を読み続けてきた。
 長年読んできて,気づいたことをまとめてみた。

― 学習や生活に関する所見 ―
●子どもの具体的な姿が浮かばない抽象的な表現が多い。また、誰にでも当てはまるパターン化された文章になっていないか。
●たとえば「バスケットボールの学習では、メンバーと力を合わせて一生けんめい取り組むことができました」という文は多くの子にあてはまる。
 そこからもう一歩踏み込んで「周りを見てパスを出したり、声をかけたり、チームのことを考えてプレーできました」 といった、その子のよかった点を具体的に記述したい。
●実践した事実だけでなく、そこから言える「できるようになったこと」「ついた力」などを記述したい。たとえば「毎日根気よく日記を書くことができました」という事実だけでなく「書く力を高めることができました」とか「自分の考えをわかりやすく表現できるようになりました」など、身についた力を記述したい。
●△評価の子には、担任としての今後の指導方針を伝えたい。
 親の立場になって読むと、無責任さを感じさせる表現がある。たとえば「努力が必要です」や「〜できるようになりたいものです」など。これらは「努力していけるよう支援していきます」「できるように指導していきます」というふうに、子どもを変容させていく指導者としての記述が望ましい。
●所見に書いたことは,その後の経過を連絡帳などを通して保護者に伝えることが担任としての誠実さを表す。
●特別活動の所見欄には係活動や委員会活動・クラブ活動の所属名だけでなく、活動の状況を知らせる一文がほしい。それぞれの担当者と担任との連携が必要。連絡カードなどを活用する。
●「行動・生活の様子」欄に○が一つもない子への配慮を。今後に向けての励ましを所見欄へ。
●表記は常用漢字が基本。自信のない場合は面倒でも辞書で確認を。
●一文がだらだらと長い。これは意外と多い。短い文で簡潔に記述したい。

― 総合的な学習の時間の評価欄 ―
  この欄は記述式の個人内評価となっている。評価であるにもかかわらず、やったことを列記するだけという例が多く見られる。保護者は、わが子が総合でどんなことをやったのか、子どもの口から聞いて先刻承知である。知りたいのは「どのように学習を展開したのか?」その結果「どんな力がついたのか?」ということである。学習のねらいに基づいた観点から、一人ひとりの成長の様子を記述したい。
  例を示す。
 〈例〉学習活動「リサーチ 山田川」
  ○「自己の生活に生かす力」を観点とした評価文
   「山田川と親しむ中から山田川の抱える問題点について自分の考えをまとめ、環境と生活との結びつきを考えることができました。そして、環境を守るために自分たちにできることを考え、実際に家庭でやってみるなど、実践的な態度が育ってきました」
  この欄は指導要領に合わせて「学習活動」「観点」「評価」の3点について記述したい。
― 評価(評定)結果欄 ―
  この欄は◎○△やABC、1・2・3で表す場合が多い。子どもも保護者も真っ先に見る欄である。チェックポイントは次のとおり。
1 学級間で大きなばらつきが見られる場合がある。学級のレベル差か?評価法の違いか?◎と△についての評価基準の再確認を。
2 学級内でも観点によって到達人数に大きなばらつきが見られる場合がある。たとえば〈関心・意欲・態度〉には◎が多い。教育的配慮なのか、安売り傾向が見られる。この観点の意味は「関心をもって意欲的に学習し、それが態度(行動)にも表れている」と考えるべきである。ならばそれは〈知識・理解〉などにも反映されているのが通常の姿であろう。
3 △評価は指導目標到達点に達しなかったと解釈される。言い換えれば指導する側の教師にも問題があったという判断がなされる。その原因は何であったのか、教師の今後の指導の改善が必要である。
4 4月以降、蓄積してきた単元ごとの評価を総合する形で評価することが実際的。
5 評価基準の見直しが必要な場合は早急に実施する。
 日常の評価活動の重さを再確認し、根拠のある、そして適正かつ客観性のある評価に務めたい。
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指導しない教師

2017/12/18 20:17
 以前書いたような気がするが,再度掲載させていただく。

 私の知り合いのTさんのブログに次のようなことが書かれていた。
 父親に殴られて朝から機嫌の悪い子が,教室の机を次々とけり倒した。
 担任は,「大変だったね。もう痛くないの」と言ってそっと席につかせた。
 まず,その子を受け入れ,共感する対応。
 その後,担任自らが倒れた机を元に戻した。
 Tさんは,この話を聞いて,受け止める,共感する,受け入れる,という言葉や思いが先行している状況に危機感を覚えたと言っておられる。
 私はこのブログを読んで,次のようなコメントを投稿した。

 ブログを読んで思い出した話が2つあります。
 1つ目は國分先生のご講演
 「治す心理学」と「育てる心理学」
 前者は臨床心理士などの仕事,教師は後者でなくてはならない。 
 ロジャーズの何でも受容する心理学が広く日本で受け入れられるようになって,教師の対応が前者に傾きつつあることを憂う,というお話でした。
 共感するだけで,何の指導もしないというわけです。
 2つ目は,大村はまさんの著書。
 研究授業で,ある子が「先生,わかりません」と挙手したそうです。
 担任はそばに行き,立ったままの姿勢で「う〜ん,これはね,あなたのこのいい頭でじっくり考えれば,きっとわかるよ」と言いながら,頭をなでました。
 協議会のとき,多くの参会者が,この対応を賞賛しました。
 ところが大村さんは「子どもがわからないと言っているのに,教師は何の指導もしていないでしょう。その子の思考が少しでも前に進むように,そっと後押しをするべきです。それも,その子のそばでしゃがんで同じ目線で」
と言われました。
 「指導しない」教師・・・。
 案外多いかもしれません。
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児童生徒の学習評価に関するワーキンググループ(第2回) 配付資料

2017/12/15 20:44
 今日の文科省メルマガより。
 目を通しておいて損はないと思う。

 ・教育課程部会 児童生徒の学習評価に関するワーキンググループ(第2回) 配付資料
  http://melmaga.mext.go.jp/c/eBV01PG001EO

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法律から見た「非正規教員」  文部科学省のまとめによると、全国の公立小中学校におけるいわゆる非正規雇

2017/12/14 20:16
 分かっているようで分かっていない正規教員と非正規教員の違い。
 時事通信社の教育支援サイトes.jiji.comメールマガジンから紹介したい。


法律から見た「非正規教員」

 文部科学省のまとめによると、全国の公立小中学校におけるいわゆる非正規雇用の臨時的教員は4万1030人(16年度)いるという(6月27日付読売新聞)。臨時的教員は、学級担任や部活動の指導など正規の教員とほぼ同じ仕事をするが、雇用関係が不安定で、正規教員と同等の処遇が保障されないなど課題が多い。文科省は教育委員会のヒアリング等を通して、臨時的教員の処遇改善を働き掛ける方針を示している。
新たに会計年度任用職員を創設
 公立学校の非正規教員の任用形態は、自治体によりさまざまであるが、法令上、次の三つに分かれる。第1は、特別職(非常勤講師)。非常勤講師は、地方公務員法3条3項三号の「臨時又は非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員及びこれらの者に準ずる者の職」の規定に基づき特別職として任用される。特別職には地方公務員法の規定が適用されず、給与だけでなく勤務日数に応じた報酬が支払われる。また、地方公務員災害補償法や地方公務員共済組合法等も適用されない。
 第2は、臨時的任用(常勤講師)。地方公務員法22条2項は@緊急の場合A臨時の職に関する場合B採用候補者名簿がない場合―――6カ月を超えない期間で臨時的任用を行うことができると規定する(1回のみ更新可能)。この規定により、正規教員が病気休暇、休職、長期研修等で一時的に欠けた場合、補充教員を臨時的任用する。臨時的教員の給与については、通常、教育職の給与条例が適用され、服務規律もほぼ正規教員と同様の扱いがされることとなっているが、具体的な扱いは自治体により差がある。
 産休および育休の補充教員は、地方公務員法でなく、特別法で定めている。すなわち、産休補充教員については「女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律」3条による臨時的任用が、育休補充教員については「地方公務員の育児休業等に関する法律」6条による臨時的任用または任期付任用(3年以内)が行われる。両者とも処遇等は基本的に正規教員と変わらない。
 近年、少人数指導・チームティーチングのための教員加配や少子化による将来の教員減対策としての雇用調整の観点から、地方公務員法22条2項の趣旨に沿わない臨時的教員が増えている。
 第3は、任期付任用と定年退職者再任用。まず、任期付任用は「地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律」により、高度の専門的な知識経験等を必要とする職や一定の期間内に終了が見込まれる業務等について、任期(5年以内)を定めて採用する制度である。給与等は、正規職員の例を考慮して条例で定める。教育関係では、例えば、民間人校長の任用や海外勤務配偶者同行休業の補充教員等の任用に用いられている。
 次に、定年退職者再任用は、1年を超えない範囲内で任用(更新可能)する(地方公務員法28条の四)。勤務形態は、通常勤務と短時間勤務がある(地方公務員法28条の五)。短時間勤務は、非常勤講師に類似するが、これは特別職でない。通常勤務も給料は定年前より低くなり、昇給はない。
 ところで、今年5月に地方公務員法が改正され、一般職の非常勤職員について、「会計年度任用職員」(22条の2)の制度が定められた(施行は20年4月から)。近年、特別職や臨時的任用について、制度の本来の趣旨に沿わない運用が行われ、服務や処遇等が不統一となっているため、雇用期間を会計年度内に限る新たな任用制度を定めて、服務、給与、休暇等の明確化を図ることとしたわけである。同時に地方自治法を改正し、期末手当の支給を可能としている。
 特別職の非常勤講師や地方公務員法22条(改正法施行後は22条の3)の趣旨に沿わない臨時的教員等は、今後、会計年度任用職員として任用されることが考えられる。

                                           国立教育政策研究所名誉所員 菱村幸彦
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同時進行型で仕事を進める

2017/12/13 20:45
 教員は忙しい,仕事がきつい,たいへんだ等々,さかんに取りざたされている。
 若い先生たちは,いつまでも残って仕事をしている。
 しかし・・・,解消のための努力をしているだろうか?
 「初任研のレポートの締切が明日,そして学級通信に週指導案簿に,そして授業参観の準備,もうパニック!」
 こんな調子だ。
 計画性,仕事の見通しがないのだ。
 1つの仕事にかかりきりでいられるなら,スケジュールを立てる必要はない。
 私たちは,たいてい2つ3つの仕事を重複して抱えている。
 重なっている仕事の締切や重要度は様々。
 3日後とか,2週間後,あるいは2ヶ月後など。
 そして隙間時間にやれるものもあれば,じっくり構えなければできない仕事もある。
 こういう仕事を同時進行させているのだ。
 これらをうまくこなしていくコツは,それぞれのスケジュールを一覧表にしておくことだ。
 週単位でマトリクス化させるのが適当であろう。
 例えば,縦軸に仕事の種別をとる。
 隙間時間でできる仕事,学校でできる仕事,自宅で時間かけてじっくり取り組む仕事といった調子に種別化する。
 Aの仕事は毎日の隙間時間で少しずつやればできる,Bは自宅でじっくり時間をかけてやろう,Cは今日明日くらいでできそう,Dは○○さんと打ち合わせしながら,といった具合に。
 横軸は時系列にする。
 こうすればやるべきことが時系列で明確になる。
 この上で仕事に優先順位をつけていく。
 こういったことをただ頭の中で,あれとこれをやって,次にこれをやって・・・・,などとやっているからパニックに なってしまう。
 目に見える形に表現すれば見通しが立ち,心も落ち着く。
 少しはゆとりが持てそうである。
 こういったスケジュールを週のはじめに立ててみてはどうだろうか。
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保護者に聞かれたら・・・・

2017/12/12 20:56
 学習指導要領の全面実施が近い。
 折しも個人懇談会の時期。
 かつてこういうことがあった・・・・。

 懇談の席で,新学習指導要領の実施に伴って学校はどう変わるのかという質問が出たそうだ。
 2年目教員のK先生はうまく答えられなかったという。
 想定内のことだったので,資料を作成して職員会議で話をしておいたのだが。
 事前に,特別支援に係ることや新学習指導要領に係ることは,準備方をお願いしておいた。
 経験のある先生方は問題なかったようだが,若い先生方はうまく説明できなかったらしい。
 保護者に聞かれて答えられない・・・。
 これは何としても避けたい。
 マスコミでも取り上げられている。
 保護者の意識もなかなか高い。
 何を聞かれても,的確に答えられるよう,資料を提供したり,学習会を開いたり,周知徹底を図らねばならない。

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教材開発の重要さ

2017/12/11 21:23
 かつて安彦忠彦先生の講演で,次のような話を伺った。

 今の教師に求められているのは,教科書通り,指導書通りに常識的で無難な授業をすることではありません。
 皆が当たり前と思い込んでいることをひっくり返してみせるなど,その類の新鮮な感動を経験させない限り,子どもはついてきません。
 教師というのは一面,「慣れ」と隣り合わせの危険な職業でもあります。教える相手は変わっても教える内容は同じですから,ルーティンワーク化への誘惑が常にあります。
 しかし,それはもはや今の時代に通用しません。」


 現役の頃,若い先生方の授業はたびたび参観してきた。
 どの先生も,「教えること」に意識が集中している。
 教え込もうとしている。
 教えすぎると「考える」ことをしなくなる。
 授業構想を立てるとは,「目標」と「内容」と「方法」を考えることである。
 若い先生方は,「内容」ばかりを教材研究し,それを教え込もうとする。
 「方法」に工夫がないのだ。
 「教えた」つもりになり,安心してしまう。
 ところが子どもはすぐに忘れる。
 有田和正先生は,かく言われる。
 「これだけは何としても教えたい。これを鮮明につかむ。しかしそれを教えてはならない」と。
 教えることは簡単だ。
 「これはこうやってこうするんですよ。わかりましたか」
 しかしこれではプロの授業とは言えない。
 どうやって追究させるか?
 これが教材研究である。
 若手教員にはできていない。
 無理もない。
 これを打開する策が「教材開発」である。
 子どもが思わず身を乗り出してくるような教材を提示する。
 ここがスタート。
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 「新学習指導要領とこれからの小学校社会科」

2017/12/08 20:16
 東京書籍のHPから。
 いい資料が公開されている。

 「新学習指導要領とこれからの小学校社会科」
      新学習指導要領に向けて

 大きく変わる新教育課程の小学校社会科について,わかりやすく解説しています。北俊夫先生ご執筆の総論,「見方・考え方」や第6学年政治先習などに関する論考,第3学年「市の様子のうつりかわり」などの授業構想で構成しています。   東京書籍(株)社会編集部

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評価の観点「関心・意欲・態度」

2017/12/07 21:17
 折しも通知表作成の時期である。
 今回も現役の頃書いた文で恐縮だが,「関心・意欲・態度」の観点について思うところを紹介したい。


 通知表の観点の中でも評価しにくい観点「関心・意欲・態度」について考えたい。
 勤務校でも,そろそろ成績一覧表が提出されてくる。
 ことしの7月のこと,チェックしていて妙な評価が多いことに気づいた。
 「関心・意欲・態度」が◎で,他の観点に△がついている。
 例えば,◎○△△
 逆の場合もある。
 「関心・意欲・態度」が△で,他の観点が○◎○
 「関心・意欲・態度」は,学習の基盤となるものである。
 「関心・意欲・態度」は,学習の内容に対して,「関心を持って」→「意欲的に取り組み」→「態度に表れる」,ととらえるのが妥当である。
 4観点はバラバラにとらえてはならないのであり,学力を4つの窓口から分析的に見るものだ。
 子どもの姿は常に4つが関連し合って出現する。
 ゆえに,「関心・意欲・態度」が△で,他の観点に◎があるのは通常の姿ではないと考える。
 担任を呼んで根拠を聞いてみた。
 「授業中の態度がよくないから」
 「宿題をやってこないから」
 「提出物を出さないから」
 といった理由で,「関心・意欲・態度」を△評価としているという。
 逆の場合もある。
 たとえば,「関心・意欲・態度」だけが◎で,あとは○△△
 こちらの根拠は,大多数が「教育的配慮」
 「ほんとうに到達しているのか?」
 と問うても,明確な回答がない。
 このような状況を打開しようと,夏季休業中に評価についての学習会を開いた。
 週明けには成績一覧表が提出されてくる。
 客観的で適切な評価に努めたい。
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10連休ができる?!

2017/12/06 20:17
 10連休ができるらしい・・・・,というニュース。
 「だれも反対しないだろう」とは官邸の言い分。
 います,ここに。
 授業時数がますます少なくなっていく。
 現役の頃書いた文を紹介する。


◇ 授業時数の計上

 2学期も終わろうとしている。
 全学級のここまでの授業実施時数を確認した。
 週案簿は通常隔週で提出することにしている。
 定期的に提出している担任はよいのだが,そうでない担任は・・・・。
 点検してみて驚いた。
 音楽会の練習にひじょうに多くの時間を費やしている。
 ある週は6時間の練習
 音楽は週2時間である。
 残り4時間の練習が「国語」や「図工」になっているのだ。
 聞いてみたところ・・・
 「音楽が多くなりすぎて,他の教科の時数が足りなくなるから」
 また,
 「歌詞の勉強をしたから国語」という屁理屈。
 気持ちはわかる。
 ではどうするのか?
 正直,どうしようもない。
 授業実施時数は限られている。
 同様のことが運動会でも言える。
 体育ばかりが増えていく。
 体育の授業は運動会が終わってもやる。
 子どもたちに
 「体育の時数が多過ぎるから,しばらく体育はやりません」
 というわけにはいかない。
 当然,他教科にしわ寄せが行く。
 年間の授業時数は限られている。
 これでは充足できるはずがない。
 今,来年度の教育課程を編成している。
 高学年は,年間の余裕時数が10時間前後と,厳しい状況である。
 これでは身動きができない。
 何とかしなければ。
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担任の姿勢と学級の実態

2017/12/05 20:42
 私の現役の頃の話。
 担任の姿勢と学級の実態について。

今日は,午後から研修会や授業研究会に出かける担任が多かった。
5時間目と6時間目に補欠授業に入った。
5時間目は2年生のクラス。
このクラスは,いつ入っても気持ちがよい。
学級ができている。
担任の日頃の学級経営の成果がこういうときに現れる。
指示がきちんと通る。
九九の勉強だったが,隣同士で教え合って進めている。
「六九?」
「六一から順番に言ってみなよ」
「そうそう,五十四じゃん」
学び合いができている。

6時間目は5年生のクラスに入った。
教室に入った瞬間から2年生の教室とは違う。
何となく空気がよどんでいる。
生気がない,活気がない・・・・。
指示されたプリントを配付する。
解き始めてしばらくしたとき,
「おーい,先生」
ときた。
質問があるらしい。
答える前に,しっかり注意しておく。
以後も,席を離れたり,隣としゃべり出したり・・・。
その都度注意するが,効き目なし。
残り10分になったとき,中断させてしっかり指導しておいた。

夕方,2人の担任が戻ってきた。
2年担任は「今日はありがとうございました。子どもたちどうでしたか?」
と,礼だけでなく,子どもたちの様子もきっちり聞きに来る。
一方,5年担任は・・・・・。
担任の姿勢が学級経営にしっかり反映されている。
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 「並行読書」という言葉

2017/12/04 20:27
 ちょっと古い話で恐縮だが,「並行読書」という言葉。
 教科調査官の水戸部先生の書かれた文を紹介したい。
 難しいことではない。
 似たようなことはやったことがある。
 しかし,きちんと学習の仲に位置づけ,意図的・計画的に取り組むことで,いっそう力がつく。

「単元を貫く言語活動を支える!ねらいに応じた並行読書の工夫」

                文部科学省教科調査官 水戸部修治

 並行読書とは,当該単元の指導のねらいをよりよく実現するために,共通学習材(通常は教科書教材)と関連させて本や文章を読むことを位置付ける,指導上の工夫のことです。
 並行読書の最大のメリットは,子供が主体的に読む姿を実現しやすくなることです。とりわけ,読むのが苦手な子供ほど,教科書の読みではなかなか見られない,主体的に学習に臨む姿が,多くの授業で見られるようになります。実践してみて強く実感できたのではないでしょうか。自分で選んだお気に入りの作品を読むということは,
子供たちをこんなにも主体的な読者にするものなのかと驚くほどです。
 また,教科書以外の作品や文章を読む機会が得られることで,子供たちがより多くのストーリーやものの見方・考え方,優れた叙述などと出合うことができますし,一つの物語では見えてこなかったものが,複数の本や文章を関連付けることによって見えてくることも多いでしょう。
 さらには,教師の側から見れば,教科書の読みを自分で選んだ本の読みに適用できるようにすることで,確実な指導と評価を行うことが可能となるのです。
 日常的に読書量の多い子供たちだけを念頭に置けば,教科書教材だけで学ばせても,読む能力を高められるかもしれません。しかし,読書の絶対量が少ない,いわゆる「読むのがしんどい子」を確実に支援するためにも,並行読書の意義は大きいと言えるでしょう。
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明治図書 教育Zine から

2017/12/01 21:19
 明治図書のHPから紹介する。
 詳細は次のサイトを。
 https://www.meijitosho.co.jp/eduzine/opinion/?id=20170657


◇ 一人学習と共同学習の指導で、対話的な学びを実現する
                             宇都宮大学教育学部教授溜池 善裕
1.授業の目的と対話的な学び
 授業の目的は、子ども一人ひとりにおいて、自律的な学習(以下、一人学習)ができるようにすることである。また、この目的を、子どもたちの集団による学習(共同学習)にまで視野を広げると、一人ひとりが自律的な学習をしつつ、子どもたちが自律的に学習できるようにすること、つまり、子どもたちだけで授業をすること、対話的な学びの話合いができる集団をつくることが、授業の目的であるということに気づく。したがって対話的な学びには、一人学習と同時に共同学習の指導が必要になるのである。
2.対話的とは具体的に「何を」学習指導することなのか
(1)個を育てる
 一人学習の指導は、学習がほんものとなることを目指す。ほんものになるとは、寝ても覚めてもその学習が頭から離れず、生活即学習、学習即生活となることである。そこには、学習していることに学校外でも取り組める、環境づくりが必要である。環境づくりとは、@一人学習に取り組める単元・A取り組むしくみ・B発表する場を設定することである。
 @は、社会科に限らず、自分なりに取り組める学習である。Aは、一人学習したことを作文(日記・ノート)として書き、作文を書くことでほんものの学習にするしくみである。日記は毎日書き、ノートを含めて教師がコメントし、そのコメントを通して一人学習を支えたり方向付けたりする。ノートは、テーマ・めあて・一人学習・ふりかえり、という項目を立てて書くようにすると、学校外でも一人学習をする子どもが出てくる。Bは、朝の会や授業時に発表の時間をとることであるが、その予約をする小黒板を設置するなど、発表しやすい工夫が必要である。
(2)集団を育てる
 第二の指導は、共同学習において、@友達のどんな考えも受け止める・A自分の考えに固執しない・B友達に学びながら自分の考えを発展させようとする・C友達やみんなのために自分の学習を位置付け発展させようとする学習指導である。これは、上記(1)Bにおけるおたずねのような小さな共同学習から始めて、それを社会科の共同学習「子どもがする授業」につなげる指導である。簡単な内容の日記や一人学習についてのおたずねの楽しさがわかると、子どもたちはそれをどの教科の共同学習でもやろうとする。
 その際、教師は板書に徹し、子どもたちが板書を参照しながら相互指名で話を進めるなど、目指す共同学習を具体的に子どもたちに提示し、共同学習の具体像に合わせ明確な意図をもって教師が出ることが必要である。例えば、話を上手につなげたところで止めてほめたり、共同学習の最後に、まだ足りないものを考えさせたり、問題点を指摘したりするなどである。
 また、共同学習での指導と言っても、(2)の@Aは一人学習がひとりよがりの学習を抜け出すこと、BCは一人学習が多面的で多角的な視点を獲得することを目指すものであり、共同学習が質の高い一人学習につながる視点が重要である。
3.学習指導の手がかりとしての「書く」
 上記の学習指導には、個々の子どもたちに加え、集団がどう育っているかという手がかりが必要である。そのために生かされるのが、上記2(1)の作文である。作文を手がかりに、一人ひとりの思考の状態と、集団のつながりをとらえるのである。
(1)個々の子どもをとらえる
 子どもが観念的思考を抜け出し、@具体的思考となることをもって自律的な学習は始まる。子どもが事実をもとに具体的に考えると、事実のぶつかりから疑問が生まれ、それを解決しようとしてさらに事実を調べるという学習の循環が生まれるからである。具体的思考をうながす一人学習や、それが起こりうる社会科の単元設定がそこには必要である。そのうえで、子どもの思考は、A矛盾を足場とする思考・B構造的把握へと進んでいく。
 1年生のAさんの作文、「トマトは、赤かったけれど、かわがかたかったです。なぜかというと、日光があたりすぎたんだと思います。あじは、あまくてみずみずしかったです」を例にとろう。この作文は具体的事実にもとづくことから、Aさんはすでに@の段階にあることがわかる。また、「赤かったけれど、かわがかたかった」からは、「赤い=熟している=柔らかい・固い=熟していない=赤くない」という思考が「赤い=熟しているけれど皮は固い」事実によってゆさぶられていることが了解される。赤字のような見方は、あるもの(赤い)をそうでない(赤くない)矛盾の関係にあるものを手がかりにとらえる思考であることから、AさんはAの段階にあると判断される。Bの段階では、複数の矛盾を足場とする思考が、その子なりの結びつき(構造)をもつため、一つの作文に複数の「けれど」「けど」「でも」が書かれ、簡単には割り切らない粘り強さの感じられる作文となる。
 思考の段階は、あらゆる一人学習にあらわれるので、そうなるよう社会科以外でも指導し、具体的思考以降を社会科の一人学習に生かすのである。
(2)集団の動きをとらえる
 子どもたちが、質の高い共同学習、「子どもがする授業」に向かい始めると、作文に友達の名前が書かれるようになり、その数は次第に増えていく。作文に登場する友達の名前が、上記2(2)BCが子ども自らによってなされていることを教師に教えてくれるのである。友達が調べたことを真似したり、友達が調べた場所に行ったり、友達どうしで連れだって聞き取りに行ったりなどを手がかりに集団の動きをとらえ、共同学習を設定するタイミングをはかるのである。集団の動きを知るには、子どもたちが実際に動いてつながっているかどうかを知る手がかりと、そうなるように学習を組むことが必要である。
4.あらわれる対話的な学び
 一人学習と共同学習の指導で教室にあらわれるのは、子どもたちの発言のつながりがつくる学習局面が複数連続した、響き合いのある対話的な学び「子どもがする授業」である。この学習がその後も子どもたちを支えることは、明治図書の『子どもがする授業』(1972)『板書する子どもたち』(1974)『ひとりを見なおす国語の授業』(1975)『仲間を支える子ども』(1977)『静かに話す子ら』(1975)に書かれている。
(※2以降のことは、奈良女子大学附属小の薄田太一先生のしごと実践から教えられたことです。詳細は実際の子どもたちの学習の様子をご覧になって確かめられることをおすすめします。)
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教師の目,教師の都合

2017/11/29 20:53
 どの学校でも職員会議のとき,子どもたちについての情報交換をすると思う。
 「現在,気になる子はいません」
 「うちのクラスには,手のかかる子はいないから」
 という話をする担任がけっこういた。
 気になる子?
 手のかかる子?
 いったいどういう視点から使っている言葉なのだろう。
 「気になる」の主語は担任,「手がかかる」の主語も担任である。
 どちらも教師側から見ている。
 担任が「気にならない」,「担任が手がかからない・・・」。
 子ども側から見ると・・・
 「気にしてほしい」と言っている子
 「手をかけてほしい」と言っている子
 そんな声を上げている子はいないだろうか。
 この例に限らず,学校ではいろいろな場面で「教師側の目」,「教師側の都合」が優先されている。
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文科省のメルマガ

2017/11/27 20:05
 文科省がメルマガをいくつか発行している。
 私はその中から
  @「新着情報メール」
  A「初中教育ニュース」
 の2誌を購読している。
 もちろん無料。
  特にAの方は有益な情報がいち早く入手できる。
 関心のある方は次のサイトへ。

  http://www.mext.go.jp/magazine/index.htm 

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児童生徒の学習評価に関するワーキンググループの設置について

2017/11/24 20:33
 今日の文科省メルマガより。
 次の資料が公開された。

「教育課程部会(第104回) 配付資料」
 http://melmaga.mext.go.jp/c/5jy01OQ001ET

 その中に評価に関する次の資料が含まれている。
 ちょっとだけでいいので頭の中に入れておきたい。

― 児童生徒の学習評価に関するワーキンググループの設置について ―

 児童生徒の学習評価に関する論点例(案)

(観点別児童生徒の学習評価について)
 ○ 今回の改訂では,「知識」は個別の事実的な知識のみではなく,それらが相互に関連付けられ,社会の中で生きて働く知識を含むと整理されており,このような知識の概念的な理解をどのように評価するか。
 ○ 「思考・判断・表現」や「主体的に学習に取り組む態度」をどのような方法で評価するか。

(多面的・多角的な学習評価について)
 ○ 中教審答申において指摘されているペーパーテストの結果にとどまらない多面的・多角的な評価をどのように推進するか。

(効果的・効率的な学習評価の在り方について)
 ○ 教員にとって過度な負担とならないような手立てをどのように講じるか。

(その他)
 ○ 障害のある児童生徒の学習評価にあたって,どのような配慮を行うことが考えられるか。
 ○ 言語能力や情報活用能力など,今次改訂で教科等横断的な視点で育成を目指すこととした学習の基盤となる資質・能力をどのように評価するか。

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成長根

2017/11/23 20:30
 昨日,ちょっとしたがきっかけで「成長根」という言葉を思い出した。
 お亡くなりになった野口先生の講義で知った言葉。
 書いたものを見つけたので,以下に紹介する。

 野口克海先生の講義。
 野口先生が大阪府教委に勤務されていた頃の事例。
 カウンセラーが不登校の子と面接をしたあと,
 「あの子は安定根がしっかりしているから大丈夫ですね。」と言われた。
 野口先生は安定根ということばを知らなかった。
 私も今回の講義で初めて知った。
 「安定根がしっかりしている」とは?
 簡単に言うと,乳幼児の頃にたっぷり愛のシャワーを浴びているということ。
 乳児の頃にどれだけ愛情を注いだか,これがその後の成長を左右するという。
 乳児は自分では何もすることができない。
 泣くことしかできない。
 だから親が愛情を注ぎながら,何でもかんでもすべてやってあげる。
 自分でできないのだから決して過保護ではない。
 過保護とは,自分でできるのに親がしてあげることをいう。
 幼児期になると,できることはきちんと自分でやらせるようにする。
 これも安定根につながる。
 乳幼児期に安定根をしっかりつくっておくと,思春期に何かでつまずいても,きっとクリアしていける。

 講義テキストから引用する。
◇乳児期
  自分では何もできずに,すべてをやってもらう受け身の時期です。
  お腹がへったらおぎゃーとなき,おむつが汚れてもおぎゃーと泣きます。
  そのときに,よしよしとやさしく応答してもらいながら,心地よくしてもらい
 愛情をシャワーのようにいっぱい受けた赤ちゃんは,自分の周りの大人の
 人たちは自分にとってやさしくあたたかい,という信頼感が身体にしみこん
 で身につきます。
  これが安定根です。
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