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The 小学校教育

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The 小学校教育
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小学校教育の今を見つめ,そして未来を考えていきます。
ひとりでも多くの教師,保護者,一般の方に小学校教育の今を知っていただき,そして地域の小学校に関心を持っていただきたいのです。

「授業実践力向上net」を設立しました。ご覧ください。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~shimacha/MyHomePage/
  *土日祝日は休刊します。
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思考スキルとシンキングツール

2017/09/22 22:20
 以下は,思考スキルとシンキングツールについての有効性を述べ た文。
 ネット上で見つけて保存しておいた資料だ。
 出典は残念ながら不明。

―思考スキルを6つに分類―
 話し合いを深めるには、基本的な「思考力」が必要だ。
 しかし「思考力」には批判的な思考、論理的な思考、創造的な思考など多様な領域があり、1領域のみを追求すれば良いというわけではない。
 そこで、関西大学初等部は黒上教授らとともに教科学習において「考えを深める」ため、新学習指導要領の分析結果から6つの思考スキル(比較する、分類する、多面的に見る、関連づける、構造化する、評価する)に整理し,その育成に役立つと思われるシンキングツールを8つに絞り込んだ。
 同初等部ではその使い方の習得に取り組んでいる。
 ツールの使い方は1年生から開始。
 4年間かけてツールの使い方を集中して習得させ、「考えるプロセス」を身につける。
 ツールの活用により子どもたちは「考える方向性」を見通し、「材料をそろえて整理」し「組み立て」、「議論すべき課題を抽出」あるいは結果を示すことに慣れていく。
 例えばシンキングツールの1つである「ベン図」を使って「同じ意見、異なる意見」を整理し、なぜ異なるのかについて論点を明らかにする。
 PMI法(プラス面、マイナス面、疑問点を上げる手法)は、本来は「問題解決のためにプラス面マイナス面を点数化して意思決定の参考にする」ための思考ツール。
 これを使えば、学級活動において従来よく用いられている「意思決定の際に感覚的な多数決で決める」という流れではなく、反対意見・賛成意見を点数化・視覚化、数値化して判断材料を自分たちの手で構築できる。
  ―後略―

 わからない子には「思考の仕方」を技法として教える。
 教えなければいつまでたってもわからない。
 自分で見つけられる子はごく少数だろう。
 思考ツールとシンキングツール,本気で考えてみたい。
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「目的」と「目標」の違い

2017/09/20 20:22
 以前このブログで「自主性」と「主体性」の違いについて書いた。
 http://gakko-kyoiku.at.webry.info/201412/article_4.html

 今回は「目的」と「目標」の違いについて。
 ふだん何気なく実践している教育には,「目的」と「目標」がきちんと使い分けられていることをご存じだろうか。

 ◆ 教育の目的(基本法1)
    教育は,人格の完成を目指し,平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
 第2条は,
 ◆ 教育の目標(基本法2)
   教育は,その目的を実現するため,学問の自由を尊重しつつ,次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
 とあり,5項目が掲げられている。

 さらに,
 ◆義務教育の目的(教育基本法5A)
 ◆義務教育の目標(学校教育法21)
 と,使い分けられている。
 「目的」と「目標」はどうちがうのか?
 「目的」が先に書かれているので,こちらが上位だということは想像がつく。
 訓読みにすると,「的」は(まと),「標」は(しるべ)となる。
 「的」は文字通り最終的に到達すべき地点であり,「標」は道しるべ である。
 つまり,「目標」は「目的」に到達するまでの道筋やルートを表すと言えそうだ。
 現役の頃,若い先生方に次のようなことを言い続けてきた。
 「級訓を達成させるために,具体的ないくつかの学級目標を設定してください。」 
 「1つずつ達成させ,5つあった学級目標が全部なくなったら級訓が達成できたことになります」
 この場合,級訓が「目的」であり,学級目標が「目標」であろう。
 目的達成のために,目標を順に達成して行くことになる。
 (目的→1次目標→2次目標→3次目標・・・・)
 「目標」設定には相違・工夫が必要であり,達成可能であることが必要だと思う。
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 「知的複眼思考法」 苅谷剛彦:著

2017/09/15 20:06
 若い先生方に必ず薦める本がある。
 「知的複眼思考法」
       講談社プラスアルファ文庫 ¥ 924
 東京大学の苅谷剛彦先生の名著である。
 ―誰でも持っている創造力のスイッチ―
 というサブタイトルが付いている。
 簡単に紹介する。

 次のようなことを言われたことはないだろうか?
 ○「君はものごとを単純にとらえすぎていないか。ものごと
  は多様な面があるはずだ。だからもっと違う面にも目を向
  けなさい」
 ○「あなたの発想は常識的すぎる。もっと自分の頭で考えな
  さい」
 ○「君は一つの視点にとらわれていて,全体が見えなくなっ
  ている」
 そんなとき,たいていの人は,
 ●「それじゃぁ,どうすればいいんだ」
 ●「どうすればものごとを多面的に見ることができるように
  なるんだ」
 と反駁し,具体的な方法がわからないまま過ぎてしまうので
はないだろうか。
 そんな方,苅谷氏が提案する「知的複眼思考法」を学んでみ
てはどうだろう。
 ■「知的複眼思考法」のまず第1は,
  「常識にしばられたものの見方を変えること」
  他人の意見に対し,
  →「そんなものかなあ」
  →「まあいいか」
  とやり過ごすことがある。
  そんなとき,
  →「ちょっと待てよ」
  →「おかしい点はないか」
  と,批判的な見方をする。
  人の意見を丸飲みしないことからはじまる。
  つまり,主体的に聞くという姿勢を持つこと。
 ■第2は「創造的読書」
  本に書かれていることはすべて正しい,と言う前提で,
  →「そうか,そうか」
  と納得しながら読んでいないだろうか?
  こういう読書態度を改める。
  苅谷先生は
  →「著者と対等になって読む」
  と言われている。
  そのチェックポイントとして,
   1 著者を簡単には信用しないこと」
   2 著者のねらいをつかむこと」
   3 論理を丹念に追い,根拠を疑うこと」
   4 著者の前提を探り出し,疑うこと」
  の4点をあげている。
 ■第3は「論理的,批判的に書く」(省略)
 ■第4は「問いの立て方と展開の仕方」
  まず「問いを立てる」こと。
  これは「素朴な疑問」を「実体を問う問い」に仕立て,そ
 こから発展させて「因果関係を問う」「疑似相関を見破る」
 という形に展開させる。
  なかなか難しい。
  日常意識していればしだいに身につく力ではないかと思 
 う。
  概略のみの紹介であるが,氏の主張をまとめると,
  「常識にとらわれた単眼思考では,いつまでたっても自分
  の頭で考えることはできない。
 ものごとを多面的にとらえて考え抜く,それが知的複眼思考
法である。
 ・情報を正確に読みとる力
 ・ものごとの筋道を追う力
 ・受け取った情報を元に自分の論理をきちんと組み立てる力
 こうした基本的な考える力を基礎にしてこそ自分の頭で考え
ていくことができる」
 と結んでいる。
 この力は我々大人のみならず,子どもたちにもつけてやりた
い力だと思う。
 何でもかんでも人の言いなり,すべて受け入れてしまう,指
示待ち人間,こんな子にしないためにも。
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学級づくりと言語活動

2017/09/14 20:24
 早稲田大学の田中博之先生(以前,大阪教育大学におられた)の『「言葉の力」を育てるメソッド』によると,「言葉の力」は6つの領域に分けられている。

 領域A 論理的に思考したり表現したりする力
 領域B 人間関係を豊かにする力
 領域C イメージや感性を豊かに創造する力
 領域D 実践や行動につなげる力
 領域E 自分を励まし,創る力
 領域F 言葉とその使い方を評価する力

 ここで注目したいのは“領域B”だ。
 ともすると思考力・判断力との関係からのみで考えがちだが,Bの視点は斬新だ。
 これは学級づくりに即,使える。
 詳しく紹介しよう。

 領域B 人間関係を豊かにする力 
  (1)良さを認める  
   ・相互評価活動を充実させる。
   ・グループ活動の成果について話し合わせる。
  (2)笑わせなごませる
   ・落語,漫才,手品の大会を開く。
   ・ショートコントやジョークを発表させる。
   ・笑い話を創って聞かせたり寸劇にして発表させる。
  (3)励まし応援する。
   ・励ましカードや手紙の交換会を開く。
  (4)心を伝える。
   ・感謝状,お礼状を書かせる。
   ・お世話になった人に手紙を書かせる。
   ・お礼のスピーチをさせる。
  (5)合意を形成する。
   ・学級会や朝の会・帰りの会を充実させる。
   ・プロジェクト企画書を書かせる。
   ・作戦会議を持たせる。

 学級づくりの様々な場面で使えそうだ。
 班活動や係活動だけでなく,日常生活の何気ない行いでも利用できそう。
 (2)はおもしろそう。
 (5)のプロジェクト企画書は,ネーミングだけで子どもは飛びついてくる。
 授業でも使えそうだ。
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NGワード作文

2017/09/13 21:00
 TVで天空の城「竹田城」を紹介していた。
 漫才コンビの1人が「すごい!」を連発。
 相方が「『すごい』しか言えないんか!」とつっこんだ。
 表現力,コミュニケーション能力の問題である。
 かつて実践した作文の授業を思い出した。
 「NGワード作文」。
 概要は次のとおり。
 桜が満開の様子を絵に描かせ,次にそれを文にして伝える。
 ただし,「きれい」「美しい」「すごい」という言葉を使ってはいけない。
 きれいな桜,美しい桜,その様子をどう表現して伝えるか?
 子どもたちは真剣に考えていた。
 その子なりの個性あふれるおもしろい表現を見ることができた。

 最近のグルメ番組など,「うまい」「おいしい」ばかり。
 気の利いた表現はできないものか。
 絵による表現にはかなり個性が表れる。
 言葉による表現もそうでありたいもの。
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学級目標と評価活動

2017/09/12 20:41
 学級にはどんな目標があるだろうか?
  ・学級目標
  ・種々の学習目標 
  ・係の目標 
  ・きょうのめあて
  ・年間,前期(後期)の個人目標
  ・新年の個人目標
  ・朝のかけ足の目標
  ・読書の目標
  ・その他 
 ざっとあげてもこれだけある!
 どんな学級にもこの程度の目標があるだろう。
 それも実に様々な目標が。
 目標を立てたときはやる気満々である。
 しかし,その後はどうだろう?
 例えば学級目標
 掲示してあるだけになっていないだろうか?
 評価しているだろうか?
 評価しなければ,子どもはそのうち目標を忘れ去ってしまう。
 目標を立てただけ。
 立てた目標に責任を持たせなければ意味がない。
 そのためにも,定期的に目標を評価しなければならない。
 目標と評価活動は一体のものである。
 何も教科の学習だけではない。
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トビタテ 教員プロジェクト

2017/09/08 20:26
 今日の文科省メルマガから紹介したい。

◆ 「トビタテ 教員プロジェクト」の始動について
            〔初等中等教育局国際教育課〕

 文部科学省では、外国で生活する日本人の子供に対し、国内における教育の機会均等及び義務教育無償の精神に沿って、日本国民にふさわしい教育を行うため、在外教育施設への教員派遣等を行っています。
 この度、在外教育施設を活用した戦略的なグローバル教員の育成を図る「トビタテ!教員プロジェクト」発表式、このプロジェクトを普及・広報いただく「グローバル人材育成アンバサダー」就任式、全国から帰国教員50
名に参加いただき、体験談やこれからのビジョンを発表いただく「在外教育施設帰国教員交流会」を実施いたし
ましたので、お知らせします。

※ 詳細はこちらを御覧ください。
 ・トビタテ!教員プロジェクトについて
  http://melmaga.mext.go.jp/c/01901L5001Em

          〈クリックで拡大〉
 
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指導案研修―若手の不満と先輩の苦言 安野功先生

2017/09/07 20:40
 興味深い資料が出てきた。
 安野先生は元社会科の教科調査官。
 今は國學院大におられる。
 
◆指導案研修―若手の不満と先輩の苦言
 ― 本時の授業課題を絞り込む! ―
            國學院大學人間開発学部教授 安野 功
1 参観日の授業と研究授業の違いは何か?
  まずは先輩の苦言から……。
  参観日の授業と研究授業は似て非なるものである。
  そのことが分からない若手の先生が意外と多い。
  どちらも他者に自分の学級の授業を公開する。だからこそ学級のすべての子どもが活躍する授業づくりを目指す。
  この2点だけを見れば、参観日の授業と研究授業は酷似している。けれども両者には決定的な違いがある。  それは研究授業が文字通り“研究”を目的として特別に組まれた授業であるという点である。
  だから、時々、先輩と若手との間でこんな会話が交わされる。
 ・先輩:授業の流れは分かるけど、この授業で何をやりたいの?
 ・若手:何をやりたいって、それはどういうことですか?
 ・先輩:もしこの指導案で授業をやればうまく流れそう?
 ・若手:はい。きっとうまくいくと思います。
 ・先輩:だったら、この授業は参観日にでもやったら。わざわざ研究授業でやるまでもないよ。
  これに対して若手の不満は……。
  いきなり「何をやりたいの」と問われても、どう答えていいのか分からない。そもそも研究授業って何。そんな戸惑いの声が聞こえてきそうである。
2 本時の授業課題を絞り込むことが大切!
  先輩と若手の言い分のズレ。それを解消するとっておきの解決策が、本時の授業課題を絞り込むことである。
  研究授業とは、今問題となっている教育課題・指導上のある事柄について、「こうすれば、こうなるはずだ」という授業仮説を立て、それを具現化する学習指導案を提示。子どもの姿を通してその学習指導のプランの有効性を検証する授業のことであろう。
  つまり、研究授業の学習指導案には、例えば「工場の見学カードの中から『おいしさのひみつに直接つながるカードはどれか』を吟味・検討し合う言語活動を行えば、工場で働く人の立場で工夫や努力を考えることができるだろう」といった本時の授業課題が必要不可欠なのである。そのことを先輩が若手に教え、授業課題を絞り込む指導案研修を進める必要がある。
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観察スケッチは写生ではない

2017/09/06 20:54
 ちょっと古い話で恐縮。
 現役の頃の話・・・。
 3年目の先生の授業を見た。
 理科。
 サツマイモの苗のスケッチ。
 数本の苗がさしてあるビーカーが各グループに配られている。
 子どもたちはスケッチを始めた。
 しばらくして担任は,
 「とてもよく描けていますね。まるで本物そっくりです。」
 と,ある子のスケッチを示した。
 これがいけない。
 ここから図工の時間になってしまった。
 「本物そっくり・・・」,これが失敗。

 A児:葉っぱを紙の上にのせて,その大きさをなぞっていた。
 B児:葉っぱの寸法を測っていた。
 C児:わずかに伸びた白いひげ状の根っこを見つけ,それを描いていた。

 この3人は,鋭い着眼点から観察している。
 しかし,その子たちも写生に変わってしまった。
 とりあげるならこの子たちだろう。

 観察し,スケッチさせるのは何のため?
 スケッチの目的は?
 何に気づかせたいのか?
 事後の反省会で聞いたところ,そこまで考えていなかったという。
 これを行うのが教材研究。
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 「思考力」とは「文脈づくり」

2017/09/05 20:12
 「思考力」とは「文脈づくり」ではないかと思う。
 そう思う要因の一つは澤井教科調査官(社会担当)の話。
 あのときはピンとこなかったが,このところの社会の研究授業を参観し,何となくわかりかけてきた。
 辞書を引いてみると,文脈とは
 「文章の流れの中にある意味内容のつながりぐあい。多くは,文と文の論理的関係,語と語の意味的関連の中にある。」
 子どもたちは調べたこと,見たこと,聞いたことなどから多くの情報を入手する。
 言わば情報夥多の状態。これらの中から自分の追究に必要な情報を選択し,意味内容が論理的に関連し合うように思考していく。
 これが文脈づくり。
 平たく言えば「調べたことをもとに考え,その考えを社会事象に対してどう意味づけができるか?」ということになる。
 これは関西大学初等部の実践とも重なってくる。
 多くの授業で,子どもたちの表現活動(話す・書くなど)に筋の通った文脈が見られない場合が多い。
 文脈の通った思考ができるようになるためには,やはり「調べて考える」を何度も何度も経験するしかないだろう。
 合わせて「言語活動の充実」がベースとなる。
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子どもたちの,即時自己評価

2017/09/04 20:10
 知人から子どもの自己評価について聞かれた。
 以下のような事例を紹介した。
 参考になれば幸い。

  Yes,No クイズで自己評価
 5年生の算数,「割り進む筆算」
 少人数指導授業を担当している。
 ここまで,TTで実施してきた。
 今日から2分割で実施する。 
 出席番号の偶数,奇数で分けた無作為2分割のグループである。
 子どもたちの実態は,TT指導の間にほぼ把握している。
 気になる子が4人いる。

 基礎・基本の中の基礎・基本である筆算の学習。
 ここは個別指導に重点を置くことにした。
 授業の前半を一斉授業,後半を個別指導に充てる。

 簡単な「指導と評価の一体化」として,一斉授業の中に自己評価の場面をつくる。
 「イエスノークイズ」と称した自己評価。
 「クイズ」ということばを使うと,不思議と手が挙がる。
 「この問題が『わかった〜っ』っていう子はイエスに手を挙げるんだよ。『よくわからん〜』っていう子はノーに手を挙げるんだよ」
 「イエ〜ッス」
 半分近い子が挙手。
 「ノ〜」
 残りの子全員が挙手する。
 「じゃあ,もう1問やろう!」
 と類題をもう1問やる。
 そして,再び「イエスノークイズ」をやる。

 毎時間継続して行うことで,子どもたちも自己評価に慣れ,次第に正しく評価できるようになってくる。
 
 残り半分は,最後まで「ノー」だった子の個別指導にあたる。
 「イエス」に手を挙げた子たちには,発展問題のプリントを渡す。
 答は教卓に置いておき,自己採点させる。
 なぜ間違ったのかわからないときは質問においで,といっておく。

 準備ができたところで,個別指導を開始する。
 「ノー」に手を挙げた子たちだから,指導もスムーズにできる。
 ただ,一人だけ九九が習得できていない子がいる。
 この子については担任と相談し,別途対策をとることにする。
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一人学習と共同学習で対話的な学びを

2017/09/01 20:11
 明治図書のWEBマガジン「教育zine」から紹介したい。
https://www.meijitosho.co.jp/eduzine/opinion/?mode=%8D%C5%8B%DF%82%CC%8BL%8E%96

「一人学習と共同学習の指導で、対話的な学びを実現する」
                        宇都宮大学教育学部教授 溜池善裕

1.授業の目的と対話的な学び

 授業の目的は、子ども一人ひとりにおいて、自律的な学習(以下、一人学習)がで
きるようにすることである。また、この目的を、子どもたちの集団による学習(共同
学習)にまで視野を広げると、一人ひとりが自律的な学習をしつつ、子どもたちが自
律的に学習できるようにすること、つまり、子どもたちだけで授業をすること、対話
的な学びの話合いができる集団をつくることが、授業の目的であるということに気づ
く。したがって対話的な学びには、一人学習と同時に共同学習の指導が必要になるの
である。
2.対話的とは具体的に「何を」学習指導することなのか

(1)個を育てる
 一人学習の指導は、学習がほんものとなることを目指す。ほんものになるとは、寝
ても覚めてもその学習が頭から離れず、生活即学習、学習即生活となることである。
そこには、学習していることに学校外でも取り組める、環境づくりが必要である。環
境づくりとは、@一人学習に取り組める単元・A取り組むしくみ・B発表する場を設
定することである。
 @は、社会科に限らず、自分なりに取り組める学習である。Aは、一人学習したこ
とを作文(日記・ノート)として書き、作文を書くことでほんものの学習にするしく
みである。日記は毎日書き、ノートを含めて教師がコメントし、そのコメントを通し
て一人学習を支えたり方向付けたりする。ノートは、テーマ・めあて・一人学習・ふ
りかえり、という項目を立てて書くようにすると、学校外でも一人学習をする子ども
が出てくる。Bは、朝の会や授業時に発表の時間をとることであるが、その予約をす
る小黒板を設置するなど、発表しやすい工夫が必要である。
(2)集団を育てる
 第二の指導は、共同学習において、@友達のどんな考えも受け止める・A自分の考
えに固執しない・B友達に学びながら自分の考えを発展させようとする・C友達やみ
んなのために自分の学習を位置付け発展させようとする学習指導である。これは、上
記(1)Bにおけるおたずねのような小さな共同学習から始めて、それを社会科の共
同学習「子どもがする授業」につなげる指導である。簡単な内容の日記や一人学習に
ついてのおたずねの楽しさがわかると、子どもたちはそれをどの教科の共同学習でも
やろうとする。
 その際、教師は板書に徹し、子どもたちが板書を参照しながら相互指名で話を進め
るなど、目指す共同学習を具体的に子どもたちに提示し、共同学習の具体像に合わせ
明確な意図をもって教師が出ることが必要である。例えば、話を上手につなげたとこ
ろで止めてほめたり、共同学習の最後に、まだ足りないものを考えさせたり、問題点
を指摘したりするなどである。
 また、共同学習での指導と言っても、(2)の@Aは一人学習がひとりよがりの学
習を抜け出すこと、BCは一人学習が多面的で多角的な視点を獲得することを目指す
ものであり、共同学習が質の高い一人学習につながる視点が重要である。
3.学習指導の手がかりとしての「書く」

 上記の学習指導には、個々の子どもたちに加え、集団がどう育っているかという手
がかりが必要である。そのために生かされるのが、上記2(1)の作文である。作文を
手がかりに、一人ひとりの思考の状態と、集団のつながりをとらえるのである。
(1)個々の子どもをとらえる
 子どもが観念的思考を抜け出し、@具体的思考となることをもって自律的な学習は
始まる。子どもが事実をもとに具体的に考えると、事実のぶつかりから疑問が生まれ
、それを解決しようとしてさらに事実を調べるという学習の循環が生まれるからであ
る。具体的思考をうながす一人学習や、それが起こりうる社会科の単元設定がそこに
は必要である。そのうえで、子どもの思考は、A矛盾を足場とする思考・B構造的把
握へと進んでいく。
 1年生のAさんの作文、「トマトは、赤かったけれど、かわがかたかったです。なぜ
かというと、日光があたりすぎたんだと思います。あじは、あまくてみずみずしかっ
たです」を例にとろう。この作文は具体的事実にもとづくことから、Aさんはすでに
@の段階にあることがわかる。また、「赤かったけれど、かわがかたかった」からは
、「赤い=熟している=柔らかい・固い=熟していない=赤くない」という思考が「
赤い=熟しているけれど皮は固い」事実によってゆさぶられていることが了解される
。赤字のような見方は、あるもの(赤い)をそうでない(赤くない)矛盾の関係にあ
るものを手がかりにとらえる思考であることから、AさんはAの段階にあると判断さ
れる。Bの段階では、複数の矛盾を足場とする思考が、その子なりの結びつき(構造
)をもつため、一つの作文に複数の「けれど」「けど」「でも」が書かれ、簡単には
割り切らない粘り強さの感じられる作文となる。
 思考の段階は、あらゆる一人学習にあらわれるので、そうなるよう社会科以外でも
指導し、具体的思考以降を社会科の一人学習に生かすのである。
(2)集団の動きをとらえる
 子どもたちが、質の高い共同学習、「子どもがする授業」に向かい始めると、作文
に友達の名前が書かれるようになり、その数は次第に増えていく。作文に登場する友
達の名前が、上記2(2)BCが子ども自らによってなされていることを教師に教えて
くれるのである。友達が調べたことを真似したり、友達が調べた場所に行ったり、友
達どうしで連れだって聞き取りに行ったりなどを手がかりに集団の動きをとらえ、共
同学習を設定するタイミングをはかるのである。集団の動きを知るには、子どもたち
が実際に動いてつながっているかどうかを知る手がかりと、そうなるように学習を組
むことが必要である。
4.あらわれる対話的な学び

 一人学習と共同学習の指導で教室にあらわれるのは、子どもたちの発言のつながり
がつくる学習局面が複数連続した、響き合いのある対話的な学び「子どもがする授業
」である。この学習がその後も子どもたちを支えることは、明治図書の『子どもがす
る授業』(1972)『板書する子どもたち』(1974)『ひとりを見なおす国語の授業』
(1975)『仲間を支える子ども』(1977)『静かに話す子ら』(1975)に書かれてい
る。

(※2以降のことは、奈良女子大学附属小の薄田太一先生のしごと実践から教えられ
たことです。詳細は実際の子どもたちの学習の様子をご覧になって確かめられること
をおすすめします。)
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小集団活動の評価

2017/08/31 20:40
 学級づくりを進める上で最も大切な活動母体は「小集団」。
 学級にはどんな小集団があるか?
 真っ先に思いつくのが「係」である。
 そして「生活班」が頭に浮かぶ。
 生活班は掃除当番や給食当番を受け持つ。
 しかし,学級内の小集団はそれだけではない。
 例えば,学習を進める上で,必要により編制されたグループ,修学旅行や林間学校のグループ,小さくいえば体育でのサッカーやバスケットのチームなど。
 異年齢集団で考えれば,通学班もあればクラブ活動や委員会活動にも小集団はある。
 つまり,ある目的のために編制した2人以上の集団はすべて小集団活動の対象になる。
 そして共通しているのは,「目標の達成」である。
 何らかの共通した目標の達成のために編制された集団である。
 そのために教師は「指導」をしなければならない。
 そして,「指導」したら「評価」しなければならない。
 それも教師の評価と子どもたちの自己評価。
 「指導と評価」は教科学習だけではない。
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◆「比べる」「つなげる」「あわせる」「自分は」を使って思考・判断を深める

2017/08/30 21:00
 興味ある資料を見つけた。
 帝京大の中田先生の小論。
 思考力の育成に関するサジェスチョンを与えてくれる。
 キーワードは「比較」「関連付け」「総合」「判断」

◆「比べる」「つなげる」「あわせる」「自分は」を使って思考・判断を深める
                       帝京大学大学教授 中田正弘

 具体例を示しながら検討してみたい。

 〈写真資料1〉1860年ごろの日本橋付近の様子
 〈写真資料2〉1880年ごろの日本橋付近の様子

 ○ 比較(比べる)
   まず一つ一つの資料から分かることを読み取り,その上で2枚を比較させる。「比較」という考え方である。
   同じ場所なのに,一方はまげに刀,かご,もう一方は洋服に馬車,西洋風の建物と大きく変化していること   に気付く。
   そして子どもたちはわずか20年の間になぜこのように変化したのだろうという問題意識をもつ。
   「比較」という活動は,違い・変化を見つけやすいため,問題意識を持たせる導入の段階で有効に使うことができる。
 ○ 関連付け(つなげる)
   さらに,こうした問いに対して「今の私たちの服装や建物に近くなっている」「新しい文化が生まれたのではないか」「政治の仕組みが大きく変わったのではないか」「ペリーが来て日本が開国したことと関係するのではないか」といったように,既習事項や自己の知っていることと関連付けて予想や仮説を立てていく。
   既知や経験と関連付けて(つなげる)考えるという方法は推論したり予想したりする場面で役に立つ。
 ○ 総合(あわせる)
   子どもたちは,調べる活動を通して具体的な事実を獲得する。
   先の資料で言えば,明治のころの暮らしや変化の契機となった出来事などが調べる内容となり,何時間かかけて追究が行われる。
   しかし各時間とも調べて終わりではなく,調べたことをもとに考える時間を作りたい。
   そのときの「考える」活動は,調べた事実を「あわせる」ことを通じて,意味をとらえるという考え方である。
   比較したり,関連付けたりしながら,疑問をもち,予想し,調べてきたことがらを,総合(あわせる)し,それをもとに学習問題の解決を図ることになる。
   この段階は,思考を深める重要な場面であり,ペアやグループでの意見交流や全体での話し合い活動,さらには考えをノートにまとめるといった「話す」「書く」活動も大切になってくる。
   総合(あわせる)という思考活動は,事実理解の後,つまり調べる段階の後半で有効になる。
 ○ 判断(自分は?)
   社会科では,社会的事象のもっている価値や意味を検討する。
   各時間あるいは単元のまとめの段階では,学習して獲得した事実に基づいて考え,判断(自分だったら)することが大切になる。
   推論だけで判断するのは社会科学習とは言えない。
   さらに,学習したことを社会生活で生かしていくことが期待される。
   そのため,学習のまとめでは,「あなたはどう考える?」という問いが発せられることが多くなる。
   これらもやはり考える活動の一つである。
   大切なのは,何を自分が根拠とするかという点である。
   「私は〇〇〇と考える。それは□□□だから」といったように調べた事実を根拠とした表現とセットにして発言することを大切にしたい。
   それは“I think … because…”という表現である。
  「考える」は,具体的な言葉(比べる・つなげる・あわせる・自分だったら)に置き換え,学習活動に応じて用いると,考えやすくなる。
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律令時代の官位の話

2017/08/29 22:26
 武将は姓と名の間に「○○守(かみ)」が入るという話だ。
 例えば,大岡越前守忠相といった具合。
 「越前守」とは奈良時代の律令制の下での官位であり,それを武将が権威づけのために使っていたということは知ってい
た。
 越前守とは,越前国の長官。
 つまり朝廷から派遣された県知事。
 次官は「越前介(すけ)」という。
 その次は「越前掾(じょう)」という。
 そして,律令制が崩れ,武家政治になると単なる官位として使われるようになった。
 つまり,かっこづけ。
 羽柴筑前守秀吉,明智日向守光秀などといった調子だ。
 しかし,ふと考えるとこれ以上のことは知らなかった。
 そこで,すぐに調べてみた。
 いろいろ調べた中で,一番わかりやすい説明を略記する。
            〈「ヤフー知恵袋」からの転載〉
 ○ 国司とは朝廷から各国に派遣される,今で言う知事にあたり,守(かみ)はその長官,介(すけ)は次官,
  3番目が掾(じょう),4番目が目(さかん)と言う。
 ○ 朝廷ではすべて「かみ・すけ・じょう・さかん」の順になっている。
 ○ 軍事部門では「かみ・すけ・じょう・さかん」を「将・佐・尉・曹」と書いたので,明治期以降の軍隊でもこの
  字に大中少をつけて階級の呼称にした。
 ○ 国司は始めのうちは天皇から任命されて任地に赴いていたが,時代が下るにつれて任地へ行かなくな
  り,有名無実化していく。
○ やがて,武士が権力を握るようになってくると国司の地位はまったく意味をなさなくなってしまい,名目上
  の地位だけになってしまう。
 ○ 武士が支配権を確立すると,武力だけで支配しているのではなく,きちんとした朝廷からのお墨付きを
  もらっているという名目をほしがるようになる。
 ○ やがて,この官位はさらに名目上だけのものになっていき,もはや国名はまったく関係なくなってしまう。
 ○ ある程度の地位へ上った武将に与えられる「武家官位」と呼ばれるようになり,主君が功績のあった家
  臣や,伝統ある家の者に与えるようになっていく。
 ○ この頃は,形式上は朝廷に献金とともに申請して認めてもらってはいるものの,勝手に名乗る者も大勢
  いた。
 ○ 江戸幕府が確立すると幕府は禁中並公家諸法度を制定して武家の官位を朝廷の官位から切り離し,
  官名(武家名乗り)を整理する。
 ○ これ以後,本人が申請して名乗るようになる。

 軍隊の将官,佐官,尉官,曹長(軍曹)の由来名前もここからきているとは知らなかった。
 勉強になった!
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無藤先生の「育成すべき資質・能力とは」

2017/08/25 21:23
 無藤先生の資料から。
 ダウンロードして保存しておきたい。

◇ 育成すべき資質・能力とは
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/053/siryo/__icsFiles/afieldfile/2015/05/25/1357975_07_01_1.pdf
1.学力の三要素
2.「育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り方に関する検討会・論点整理」に対応して
 幼児期に育成すべきこと
3.資質・能力としての学力の構造イメージ
4.育成すべき資質・能力の育成への提案
5.育成すべき資質・能力の提案のイメージ
6.情意の育ちと教育
7.メタ認知あるいは自覚化の教育
8.対話と足場掛けと文化への参加

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学習の見通しと自己評価

2017/08/24 20:27
 今後,大きく取りあげていかねばならない次の2つのこと。
   1.「児童生徒に学習の見通しをもたせること」
  2.「児童生徒の自己評価能力を育てること」
 詳細を書くと長くなるので割愛させていただく。
 このことに関して,以前参加した「指導と評価大学講座」での辰野先生のお話を紹介する。
 「見通しをもつこと」「児童生徒の自己評価能力」の重要性が理解していただけると思う。

◆ 自ら学び自ら考える力を育てる自己制御学習
1 自己制御学習(自己調整学習)とは?
 ○学習者自ら学習を動機づけ,学習過程あるいは学習行動を自ら統制・制御して行う学習。
 ○「生きる力」「自ら学び自ら考える力」を育成する学習指導では自己制御学習が役立つ。 
2 自己制御学習のステップ
 ○ ステップ1:自己評価と自己監視
   ・・・・学習者が以前の遂行(レディネス)と結果をみて,自分に何ができるかを判断する。
      ↑〈レディネス〉
 ○ステップ2:目標設定と方略設計
   ・・・・レディネスに応じて具体的な学習目標を設定し,その目標を達成するための方略を計画する。
      ↑〈見通し〉
 ○ステップ3:方略実行と自己監視
   ・・・・計画した方略を実行し,その正確さを監視(チェック)する。
      ↑〈 モニタリング(自己評価と相互評価)〉
 ○ステップ4:方略の実行の結果と監視
   ・・・・方略の実行が学習結果にどのように影響したかを調べる。

 *詳細は以下のサイトを参照されたい。
 http://www5a.biglobe.ne.jp/~shimacha/MyHomePage/25daigakukouza.pdf
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書かせること

2017/08/23 20:11
 授業の中で「書かせる」場面は非常に多い。
 子どもたちは「またか・・・」という顔をすることが多い。
 むやみに書かせると「書くこと」が嫌いになる。
 また,ワークシートを使って書かせる場合もある。
 ワークシートは,教師の思う方向へ誘導しようとする設問になっている。
 「○○について書きましょう」といった具合だ。
 考える視点を与えて,結論へたどり着かせる。
 私は常々,書かせるときは「白紙を使え」といっている。
 自由に書かせる。
 自分で視点を決めて,思うままに書く。
 文の量など,問題とならない。
 しかし,最近は百ます計算ならぬ「百ます原稿用紙」を勧めている。
 《100字でまとめてみよう 》
 だらだら書かせてはならない。
 要約は総合し,抽象し,概括する思考活動と言える。
 まず全体を理解しなければできない。
 要約は思考をうながす。
 慣れればできるようになる。
 50字,100字,200字原稿用紙を常時準備しておきたい。
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教育課程部会(第102・103回) 配付資料

2017/08/22 20:46
 本日の文科省メルマガより。
 これは目を通しておいた方がよいでしょう。
 特に第103回の「資料5-2 学習評価に関する資料」は。

 ・教育課程部会(第102回) 配付資料
  http://melmaga.mext.go.jp/c/7NV01Jn001Eq

 ・教育課程部会(第103回) 配付資料
  http://melmaga.mext.go.jp/c/bDK01Jn001Eq

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社会科の授業の組み立て

2017/08/21 20:27
 私が現役の頃書いたものを紹介したい。
 特別変わった点はないが,社会が苦手だという方,若い先生方には参考になるかも。

 社会科は問題解決的な学習。
 一人一人の子どもに学習上の問題解決が成立し,確かな学力が身につくように,それぞれの段階における指導を工夫することが求められる。 
 骨子を簡単にまとめてみる。

 1「つかむ」段階の指導
  @社会的事象と出会う場面
   ・子どもたちが具体的な事実としての社会事象に出合う。
   ・社会事象ははじめから子どもたちにとって身近なものではない。
   ・出合い方が重要なポイントとなる。→ 具体的な事実を資料などで示す。
  A学習問題を見いだす場面
   ・出合った社会的事象についての気づきや疑問を発展させ,学級全体で追究し解決する学習問題を設定する。
   ・写真や資料から情報をていねいに読み取り,疑問点を明確に。
   ・写真からではわからない事実をグラフなどの資料で提示し,疑問点を焦点化。
  B予想し,学習計画を考える場面
   ・設定された学習問題について,解決のための予想を持ち,調べることや調べ方を考える。

 2「調べる」段階・
  → 学習計画に基づいて,見学・取材活動や資料活用などを通して情報を集めて読み取り,社会的事象の特色や意味を考える。
  @必要な情報を集めて読み取る場面 
   ・観察や調査,取材活動,模擬体験などの体験的な活動や資料収集,分析を主体的に行えるよう工夫する。
   ・そのためには何を調べるのか,どのような資料を集めてどのような情報を入手すればよいのかなど,調べる事項と方法についての見通しをもたせる。
  A情報から特色や意味を考える(思考)場面
   ・集めた情報を比べたり,関連付けたりしながら社会的事象の特色や意味を考える(思考)場面。
   ・調べた事実を整理するだけではなく,そこから社会的事象の特色や意味を考える(思考)よう指導する。
   ・学習を通して身近なもの(自分とのかかわりを理解)になっていく。

 3「まとめる」段階の指導
   ‥‥ 学習問題を振り返り,わかったことや考えたことをまとめる。
  @全体像をつかみ,わかったことをまとめる場面
   ・学習の全体像をつかみ,わかったことや考えたこと(思考)を振り返る場面
   ・地図や年表,関係図などにまとめて子どもに「見える」ように工夫
   ・情報交換や意見交換などを充実
     → 社会的事象の意味を多面的,総合的に考える(思考)。
   ・大きな概念を求める問いが設定される場合が多いため,集めた情報をもう一度ていねいに見つめ,それをもとにしてグループや学級全体で話し合い,何がわかったのかを確認し合う活動が大切。
  A自分の学習を振り返り,考えたこと(思考)をまとめる場面
   ・わかったことをまとめたあとに自分の学習を振り返って(自己評価)考えたことや感想などをまとめる。
   ・自分の当初の予想や考えはどう変わってきたか?学習してきて社会的事象と自分とのかかわりについて,あるいはこれからの社会の発展についてどのように考えたか?など様々な振り返り方を。
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「結果の平等」に責任を持つ教育

2017/08/18 20:15
 私のメモに,加藤幸次氏の次のような文があったので紹介する。
【筆者要約】
 絶対評価は相対評価と原理的にまったく異なるが故に,教育のあり方そのものを変革する一つの契機となりうる。
 それは「学年制教育システム」を「無学年制教育システム」に変革することである。
 教育は同じ暦年令の子どもたちで構成される学級を単位として行われてきた。
 そこには「機会の平等」はあっても,「結果の平等」は見過ごされてきた。
 「機会の平等」という原則のもとに「分からなくてもそこに参加している」という不平等を生み出してきた。
 「学級集団」は暦年令集団であってよい。
 しかし教科学習については別の「学習集団」を編制することが考えられる。
 すなわち,教科学習における「無学年制教育システム」の導入である。
 「結果の平等」に責任を持つ教育システムである。

 加藤氏が言うように,私たち教師は結果に責任を持たねばならない。
 そのためにどんなことができるのか,様々な角度から模索すべきではないか。
 可能性が見つけられたなら,いかに実行していくかを考えるべき。
 少しずつ障害を取り除き,できそうなことがらやってみたい。
 地域・保護者との議論を重ねることも忘れてはならない。
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9月からの学級づくり

2017/08/17 20:10
 現役の頃書いた文だが,参考になれば幸い。

 何かしら学級が落ち着かない。
 まとまりがない。
 小さなトラブルが絶えない。
 1日が終わると,どっと疲れが出る。
 そんな学級担任が増えつつあるという。
 どうしたらいいのか?

―発想の転換を―
 担任である以上,腹をくくって発想を転換したい。
 「よ〜っし,この子たちをどう料理していこうかな〜」
 と長期作戦を練る。
 トラブルが起きるたびに
 「よし,これでまた一つ学級がよくなった」と
 前向きに取り組みたい。
 雨降って固まった地面は,とてもかたくなる。

―そのためになすべきこと―
 そのためになすべきことは?
 その子をとりまく人間関係を育てていこうとする学級づくりを進めること。
 そうすることでその子は自己存在感を味わい,自分の居場所を見つけて落ち着いてくる。
 自分1人ではトラブルを起こそうにも起こしようがないのだから。
 1人を変えるためには,集団を変えなければならない。
 1人は集団の中で他の子と関わりながら学校生活を送っているのだから。
 1人と1人との好ましい人間関係づくりを展開しなければならない。
 生徒指導志向の対応はその場しのぎでしかない。
―どうやって―
 学級の小集団を意図的,継続的に育成していくことである。
 主な対象は班と係。
 何度も言うが,ねらいは子どもたちの好ましい人間関係づくり。
 トラブルが起こりにくい学級の雰囲気ができてくる。
 このことは,いじめや不登校にも大きな効果がある。
 とにかく学級の人間関係を変えていくこと。
 そのためにやるべきことは山ほどあり,とてもたいへんである。
 また後日このあたりを書いてみたい。
―保護者との連携―
 忘れてならないのが,家庭との連携。
 学校での出来事を率直に伝える。
 連絡帳や学級通信で。
 「○○でとてもがんばりました」とか「○○がよくなってきました」といった「よい情報」をたくさん提供したい。
 「先生はうちの子のことを認めてくれている」という気持ちを持ってもらうこと,そして何より本人がいい気分になる。
 このことはその子の変容に大きく寄与するはず。
 保護者の理解が得られれば,思い切った指導も可能となる。
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思考力をチェックするテスト

2017/08/15 21:37
 思考力をチェックするテスト。
 以下に紹介する。
          〈出典不明〉

◆4つの一連の問題を出すので考えて下さい。
 ○第1問
   冷蔵庫にキリンを1頭入れるにはどうすればよいでしょう?
 ○第2問
   ゾウを冷蔵庫の中に入れるにはどうすれば良いでしょう?
 ○第3問
   ライオンの王様が動物会議を開きました。ある動物以外全員が揃いました。集まらなかった動物とは?
 ○第4問
   あなたは川を泳いで渡らなければなりません。しかしその川はワニのすみかです。さあどうしますか?
 
  アンダーソン国際コンサルティングによるとプロフェッショナルと呼ばれる人達の90%が全問不正解でした。
  しかし多くの幼児がいくつかの正解を出しています。
  これはプロフェッショナルの多くが幼児と同等の頭脳を持っている事を示す結果となると語っています。

 私もやってみたが,全問不正解だった。

 答えは,

 ○第1問
   冷蔵庫を開けてキリンを入れドアを閉める。
   これはあなたが単純な問題を不要に複雑に考える傾向が無いかをチェックする問題です。
 ○第2問
  ・間違った解答
   冷蔵庫を開けて象を入れドアを閉める。
  ・正解
   冷蔵庫を開け、キリンを出して象を入れてドアを閉める。
  これは自分の行動が及ぼす影響を考慮する能力をチェックする問題です。
 ○第3問
   象 (象は冷蔵庫の中)
  これはあなたの記録力をチェックする問題です。
 ○第4問
   泳いで渡る。(ワニは動物会議に行っている。)
  これは以前の失敗から素早く学ぶ事ができるかチェックする問題です。

 「不要に複雑に考える」「以前の失敗から素早く学ぶことができない」
 私の「思考」はまだまだのようだ。
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「深い学び」とは

2017/08/14 21:14
 無藤 隆先生のfacebookから紹介する。
 とても興味深い。

◇「深い学び」とは前回の改訂からの発展である。

 主体的で対話的で深い学び全体が20年度改訂の議論を踏まえ発展させたのである。(ちなみに、そのことは改訂に携わった人について見ても、言える。指導要領の改訂を事務方で主導したのは合田・前教育課程課長だが、合田さんは前回の時の室長で答申を執筆したのであり、委員としては前回の改訂の文章に深く関わったのはとりわけ私と東大の市川さんである。特に、市川さんが習得と探究という二分を出し、私がそれを習得・活用・探究という三分に変えた。今でも市川さんはその二分法で論じるみたいだ。私が三分法を推進した。)
 前回の改訂の特に大きなポイントは、習得・活用・探究の学習の過程の区別であり、もう一つは言語力である。
 今回、言語力は言語能力としてさらに対話的学びや教科横断性として展開している。
 深い学びについて答申ではこうある。
B 習得・活用・探究という学びの過程の中で、各教科等の特質に応じた「見方・考え方」を働かせながら、知識を相互に関連付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう「深い学び」が実現できているか。
 新たに、見方・考え方というアイディアで教科の固有性を明示して、それを従来からの習得・活用・探究の学習過程に位置づけた。

 実は、先だって私が出した学校教育の本はそういった前回の改訂と今回の改訂の連続的発展を解説している。私は特に小中学校教育においては、アクティブ・ラーニングが上からやってきたというより、その学校と指導要領の内在的発展として今回の改訂が行われたと理解する方が正確だと思う。

 ちなみに、「学びに向かう力」は幼児教育発進であり、東大の秋田さんと私とで作った用語であり、私の方で特別部会に提案し、学びのエンジン(&ナビ)としての捉え方を示し、3つの資質・能力として整理したのである。
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東京書籍のお役立ちサイト

2017/08/10 20:34
 今日の東京書籍メルマガから紹介したい。
 「お気に入り」に登録して,いつでも見られるようにしておくとよさそうだ。


●『ここから始めよう!「新学習指導要領」小学校・中学校』を掲載しました。

 【「動画で学ぶ新学習指導要領対応シリーズ」,学習指導要領 新旧対照表他の資料が好評!】
 https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/shin_shido/?utm_source=t&utm_medium=m&utm_campaign=204

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初等中等教育分科会(第111回) 配付資料

2017/08/09 20:13
 今日の文科省メルマガより。
 次の資料が公開された。

・初等中等教育分科会(第111回) 配付資料
http://melmaga.mext.go.jp/c/1AG01JP001Es


 この中の以下の資料は ダウンロード→保存 しておくとあとで役立つ。

 ○ 資料5−1 学習指導要領について(2)(※PDF)
 ○ 資料5−2 幼稚園教育要領(※PDF)
 ○ 資料5−3 小学校学習指導要領(※PDF)
 ○ 資料5−4 中学校学習指導要領(※PDF)
 ○ 資料5−5 パブリックコメントの概要とそれに対する文部科学省の回答 (PDF:335KB)
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大事なことは夜決めるな

2017/08/08 20:15
 大事なことの決断は…?
 「大事なことは夜決めるな」ということば。
 私は常々そう思っている。
 夜,ひとりで考えながら…
 「よし,やるぞ」
 と決めるものの,朝になると「たいしたことじゃないかなあ?」と決断が鈍ることがある。
 夜は気持ちが高ぶっている。
 しかし,朝になると気持ちが冷静になる。
 「大事なことは夜決めるな」
 けだし名言である。
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小学校のスタートカリキュラムをいかに進めるか

2017/08/07 20:26
 無藤先生の書かれた文を紹介したい。
 出典は先生のfacebook。

◇ 小学校のスタートカリキュラムをいかに進めるか。

 新学習指導要領の下で、新たなスタートカリキュラムを作っていく。
 ・「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の発揮を基本線とする。その上で、三つのポイントがあ
  る。
  1. 子どもとの納得づくで、適応指導と学習規律の確立を進める。子どもは、もとの幼稚園や保育
   園のやり方でどうしていけないかと感じる。そこを説明し、小学校でどうしてそのやり方が必要
   なのか話し合う。
  2. 子どもの力を見定める。幼児期の終わりまでに育ってほしい姿は多少なりとも身に付けている
   にしても、その程度は様々で十分と必ずしも言えない子どもが多い。その後の指導の参考にする。
  3. 教科の芽生えを引き出す。例えば、数量への関心・感覚であり、生活科の学校探検その他で、
   数量への関心・感覚を引き出せる。「体育館は広くて、幼稚園の庭の二倍はあった。校長先生の
   部屋は大きな椅子が一つと、あと、ソファーがあった。」「へー、いいところに気付いたね。どう
   してなんだろう。」

 この、納得と見定めと芽生えを丁寧に行うと、5月以降の登校しぶりが減り、勉強に集中でき、ひい
ては学力が上がっていくと思う。
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知的障害教育における「育成すべき資質・能力」を踏まえた教育課程の在り方

2017/08/04 20:12
 国立特別支援教育総合研究所(NISE)のメールマガジンから紹介する。
 出典は第125号(平成29年8月号)


●知的障害教育における「育成すべき資質・能力」を踏まえた教育課程の在り方−アクティブ・ラーニングを活用した各教科の目標・内容・方法・学習評価の一体化
                  清水 潤(研修事業部主任研究員)

 知的障害教育班では、平成27・28年度の2年間、標題の研究に取り組みました。研究は三つの柱で構成しており、取組の概要等を紹介します。なお、研究開始当時、中央教育審議会への諮問文等では、「育成すべき資質・能力」と表現されていたことから、研究課題名のみ、その文言を使用しています。
 また、平成25・26年度の研究「知的障害教育における組織的・体系的な学習評価の推進を促す方策に関する研究」を生かして研究を進めました。
 研究1は、知的障害教育における「育成を目指す資質・能力」についての具体的検討です。関連文献の概観、研究協力機関の単元の分析、イギリスの知的障害教育における位置付けの分析などを行いました。
 研究2は、研究協力機関(5機関)の実践に基づく知的障害教育分野でのアクティブ・ラーニングの検討です。関連文献の概観を踏まえ、研究協力機関での実践を進め、事例を検討・分析しました。
 研究3は、知的障害教育における教育目標と内容・指導方法、学習評価が一体的につながりをもつための工夫の検討であり、いわゆる、「カリキュラム・マネジメント」です。関連文献の概観、研究協力機関の実践事例の分析、全国特別支援学校知的障害教育校長会との協働による調査・分析を行いました。結果、カリキュラム・マネジメントを促進する8つの要因を明らかにし、新学習指導要領の構成の柱となる6つの事項をクロスさせ、「育成を目指す資質・能力を踏まえたカリキュラム・マネジメント促進モデル(試案)」と「知的障害教育におけるカリキュラム・マネジメント促進フレームワーク(試案)」を提案しました。
 新特別支援学校幼稚部教育要領、小・中学部学習指導要領が公示され、各校では現行学習指導要領に基づく実践と併せ、それらの理解を進めていくことになります。本研究の成果を活用していただき、各校の教育課程や授業が一体的に改善・充実することを期待しています。

○本研究の研究成果サマリーはこちら→
 http://www.nise.go.jp/cms/resources/content/13390/D-350b.pdf
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学校基本調査速報の公表

2017/08/03 20:05
 今日の文科省メルマガより。
 日本中の学校が回答している「学校基本調査」の結果が公開された。
 関心のあるところだけでも目を通しておきたい。


 ・平成29年度学校基本調査速報の公表について
  http://melmaga.mext.go.jp/c/tyK01J0001Es

          〈クリックで拡大〉
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