図書の紹介「英語教育幻想」

「英語教育幻想」  久保田竜子:著  ちくま新書

 著者はカナダのブリティッシュコロンビア大学教授で、応用言語学が専門。
 日本の英語教育を巡る誤解を整理し、多くの研究からその実際を答える。

 神話1 アメリカ・イギリス英語こそが正統な英語である。実際には多様である。
 神話2 ことばはネイティブスピーカーから学ぶのが一番だ。ネイティブでない人の方が外国語の
     学習で経験豊富でよいときも多い。
 神話3 英語のネイティブスピーカーは白人だ。まだまだそういうイメージがある。
 神話4 英語を学ぶことは欧米の社会や文化を学ぶことにつながる。英米や日本の文化の美化
     が多分に背景にある。
 神話5 それぞれの国の文化や言語には独特さがある。型どおりの日本文化論がある。
 神話6 英語ができれば世界中だれとでも意思疎通できる。英語ができない人も多いし、現地の
     言葉も重要だ。
 神話7 英語力は社会的・経済的成功をもたらす。そういう実証的証拠は乏しい。
 神話8 英語学習は幼少期からできるだけ早く始めた方が良い。そういうことはない。母語と外国
     語の獲得は異なる。学習の量と質(学び方・教え方)と動機付けや個人差が重要だ。
 神話9 英語は英語で学んだ方が良い。多くの場合、母語での理解を併用した方が良い。
 神話10 英語を学習する目的は英語が使えるようになることだ。教養や趣味の人も多い。

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